おっさんと、梅林が有名な近くの公園へ。
梅にも木の形状や花びらの色、大きさによって
さまざまな種類がある。
当たり前のことだが、それに初めて気づく。
遠くで見るより
ぐっと顔を近づけて見た方が美しい。
へえ~、梅の花って、きれいなもんだねえ。
枝ぶり、木肌ともゴツゴツ、ガサガサとしているが
だからこそ
そこに咲く小さく可憐な花が愛らしい。
屋台のおでんや甘酒に気を取られることなく
私はひたすら、梅の花を堪能した。
二人でどれくらい歩いただろうか。
5年前にも来たよなあ、というおっさんの言葉に
ベンチに座って持ってきたおにぎりを食べる
貧乏臭い家族の姿を思い出す。
誰が言い出したのか。
衰弱しているおっさんのはずはない。
22歳だった息子であるはずがない。
おそらく私だ。おっさんと息子を誘って
梅を見に行こうと私が言ったのだ。
なぜ、そんな気になったのだろう。
厳しい冬の時代に身を縮め
どこかにあるはずの春を探したくて
家族を連れ出したのかもしれない。
しかし思い出すのは
ベンチでおにぎりを頬張る貧乏臭い家族の姿だけで
花の色合いも
日本画に表されるような見事な枝ぶりも
不思議なほど記憶にない。
あまりにも貧乏臭い心持ちだったから
色も形も匂いも、見えず、感じなかったのだろう。
離婚と大病を乗り越えた大切な友人Aの口癖は
「貧乏はいい。でも、貧乏臭いのは大嫌い!」。
私は今、
打ちひしがれ、絶望の淵を彷徨い
貧乏臭い臭いを撒き散らして梅林にたたずんでいた
5年前の私たち家族の姿が、大嫌いである。
梅にも木の形状や花びらの色、大きさによって
さまざまな種類がある。
当たり前のことだが、それに初めて気づく。
遠くで見るより
ぐっと顔を近づけて見た方が美しい。
へえ~、梅の花って、きれいなもんだねえ。
枝ぶり、木肌ともゴツゴツ、ガサガサとしているが
だからこそ
そこに咲く小さく可憐な花が愛らしい。
屋台のおでんや甘酒に気を取られることなく
私はひたすら、梅の花を堪能した。
二人でどれくらい歩いただろうか。
5年前にも来たよなあ、というおっさんの言葉に
ベンチに座って持ってきたおにぎりを食べる
貧乏臭い家族の姿を思い出す。
誰が言い出したのか。
衰弱しているおっさんのはずはない。
22歳だった息子であるはずがない。
おそらく私だ。おっさんと息子を誘って
梅を見に行こうと私が言ったのだ。
なぜ、そんな気になったのだろう。
厳しい冬の時代に身を縮め
どこかにあるはずの春を探したくて
家族を連れ出したのかもしれない。
しかし思い出すのは
ベンチでおにぎりを頬張る貧乏臭い家族の姿だけで
花の色合いも
日本画に表されるような見事な枝ぶりも
不思議なほど記憶にない。
あまりにも貧乏臭い心持ちだったから
色も形も匂いも、見えず、感じなかったのだろう。
離婚と大病を乗り越えた大切な友人Aの口癖は
「貧乏はいい。でも、貧乏臭いのは大嫌い!」。
私は今、
打ちひしがれ、絶望の淵を彷徨い
貧乏臭い臭いを撒き散らして梅林にたたずんでいた
5年前の私たち家族の姿が、大嫌いである。
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