ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

生協ばあちゃん

2018-08-18 22:34:50 | 日記
歳を重ねれば、できないことが増えてくる。

たとえば
風呂で浴槽をまたぐ。
鍵をかける、開ける。
床に落ちたものを拾う。
足の爪を切る。

若いときには難なくやってきたこうした動作が難しくなる。
しかしそれは当然のことで
自分たちも
「こんなこともできなくなっちゃって。
歳はとりたくないものね」
と、悲しくも受け入る場合が多い。

身体の老いは、認めざるを得ないのだろう。

だが、問題は脳の機能。
それがいろいろなことをできなくなっていることに
気づかない(あるいは認めない)ことが多いのだ。

今ウチの高齢者住宅で問題になっていることの一つが
生協である。

“障害を負う前と同じ生活を提案する”と謳う
それは親切なサービス付き高齢者住宅なので
入居者はそれぞれ
外出はもちろん、新聞をとる、出前をとるなど
“自分らしい生活”をまっとうしている。

生協で食品や日用品を購入するのもその一つであり
それで少しでも日常生活が満たされればいいとは思うのだが…。

さてさて、困ったのは
ウチに来てから認知症症状が出始めたオバアチャマたち。

以前と同じように生協でいろいろ注文するのだが
その数が、半端じゃない。
注文表の記入方法や
注文するものの数、あるいは単位が
もはやわからなくなってしまったのだろう。
毎回、毎回、冷蔵庫やキッチンの棚には納まりきれないほどの食品が
彼女たちの部屋に届くのである。

それはやがて
消費期限を過ぎ、冷蔵庫の中で異臭を放ち
いずれゴキさんたちの巣窟になるだろうと思われ…。

幸い「一人暮らしにしては注文が多すぎるのでは?」という
生協さんからの連絡によって
ゴキさんの登場という最悪の事態には至っていないが…。

生協さんを責めるどころか
今回は連絡をくれてありがたく思っているし
その商品がいかに新鮮で、そのサービスがいかに良心的かも
人づてに聞いて知っている。

ただ、前々回のブログ「老女と携帯電話」で抱いた危機感を
今回も持つ。

一人暮らしの高齢者を見守る家族よ
生協さえあればウチのおじいちゃん、おばあちゃんの生活は安心!
などと勘違いなさるな。

利用できているうちは最強の助っ人。
しかし利用できる状態でなくなったら
本人も家族も、大変な目に遭いますぜ。





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