ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

さぞかしモテなかっただろう、彼の人生

2016-01-28 23:35:17 | 日記
「お会いしたいのですが、ご都合はいかがでしょうか」

半年前に会社を辞めた男(44歳)からメールが届く。
ギョロ目のハゲチャビンで
“青学出身”とは詐称であろうと噂されるほど
仕事のできない男だった。

会いたくはないがネタにはなるだろう。

1ヶ月ほどジラして「○日でよければ」と返事。
(実はジラしたわけではなく忘れていた)
そしてきのう、彼と会う。
ギョロ目のハゲチャビンと二人きりで会うほど
タフな精神力を持ちあわせていないので
仲のいいケアマネのYさんを伴って…。

居酒屋で飲むこと約2時間。
彼の話は驚くほどつまらなかった。
わざわざ「会いたい」とメールしてくるのだから
こちらとしては会社でネタになる話をしてくれるのだろうと期待したが
目指していたカウンセラーに断念したとか
もう一度介護職に戻ろうと思っているとか
ああ、つまらん!

その上、だ。
お会計になったら彼は電卓を使ってきっちりワリカンにしやがる。
誘ってきたのに?
まあ、いいだろう。別にご馳走になる義理はない。
しかしそのあとである。

店を出たところで彼はYさんと私を振り返り
にっと気味の悪い笑顔を浮かべながらこう言った。
「お二人とも、今日はいっぱい召し上がっていただけましたか?」
…あ、まあ。
「それはよかった。お誘いした甲斐がありました」

ついつい「ご馳走様でした」と言ってしまいそうになる彼の台詞。
しかし違う! それは金を払った人が言う台詞だろうが!?

彼が44歳まで独身である理由を改めて思い知らされる。
さぞかし、モテない人生だったんだろうなあ。

ま、そんなヤツの誘いに乗った私もどっこいどっこいか?