ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

どーでもいいことに翻弄させられる日常

2016-01-05 23:31:00 | 日記
老人Hについて書いたのは
ちょうど1年前の1月4日のことだった。

小汚いが絵やオルガン、ハーモニカ演奏を趣味とし
愛嬌のあるダボハゼ顔と人懐っこい人柄によって
彼は職員や登録ヘルパーたちの人気者となっている。

しかしHには、しっかり者のママがいた。
身寄りのない彼を成年後見制度のもとで世話する“保佐人”
ヤマカワさんだ。

最近、彼女の様子がおかしい。
いや、おかしいのはHの方か?
とにかく、二人の関係がギクシャクしている。

ヤマカワさんからウチに対して
お怒りの電話が頻繁にかかってくるようになったのは
去年の秋のことだった。

―Hさんがヘルパーさんたちにせがまれてお菓子を買っているらしい。
 どーなってるの?
―Hさんがそちらのオプションサービスで
 若い女性ヘルパーと買い物に行ったあと、二人で食事すると聞いた。
 Hさんはその女性から誘惑されているのではないか?
―Hさんから奥さんの仏壇を処分したいと依頼があった。
 そちらの職員やヘルパーさんの中に
 彼に奥さんを忘れさせるほど好きな人がいるのではないか?

ああ、うんざり。

生活のために働いている私たち職員にしても登録ヘルパーにしても
誰が好き好んで、老人Hを誘惑するというのか。

こんなことに関わって入られないほど忙しい日常ではあるが
実はこんなことの処理に始終している私の仕事現場。

ああ、本当の介護をさせておくれ。