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小田原の端々



小田原城址公園の二の丸広場から常盤木門へと続く石段の下に架かっている常盤木橋は長さ10mほどのコンクリート製の橋。天守閣を復興した頃に架けられたものとばかり長年思っていたが、実は明治時代に架けられた古い建造物だということを最近になって知った。現在の常盤木橋が架けられたのは明治時代。史料によっては、明治初年に架けられた日本最古のコンクリート橋との記載もあったが、恐らく天守台に大久保神社が建立された明治26年前後に架橋されたと思われる。現在の常盤木橋の架かっている場所には、かつて九輪橋という木橋が架けられていた。その九輪橋は明治三年に天守閣とともに売却されその後解体が行われた。明治時代に撮られた常盤木橋の写真を見たが、橋桁の部分は当時と同じ形状だが、朱に塗られた高欄の部分の形状は違った。高欄の部分は後年になり造り替えたようだ。この常盤木橋は、昭和44年に大掛かりな改修工事が行われた。明治時代に架けられた常盤木橋は関東大震災で周囲の石積みが崩れてしまい崩落の恐れがあったため昭和44年の1月5日から同年3月下旬までの工期で改修がなされた。改修工事ではまず橋脚の石垣を修復してから、古いコンクリート橋の常盤木橋をそのまま乗せて改修が完了した。常盤木橋の下から橋桁を撮影。過去に何度か補強がされているようで比較的新しいコンクリートが塗られている。橋桁には塗装年月日と施工者が記載されていた。一番古い記録は昭和31年で最も新しいものは平成2年。常盤木橋の高欄も外側はかなりボロボロで痛みが激しい。恐らく小田原市内に現存するコンクリート橋の中では一番古いものだと思うので、相応の管理や補修が随時なされれば良いのだが。

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