M57 Photo by かんと
昨夜は上に泊まる。鹿の様子を見ようと、9時過ぎ外に出て驚いた。雨に洗われた広大な夜空に無数の星々が、まさにばら撒かれたように見える。天の川が煌めき、夏の大三角形が中天を領している。琴座のベガ、白鳥座のデネブ、鷲座のアルタイル・・・、かんと氏やT氏がいたら、きっと素晴らしい星の写真をものしただろうに。
誘われても行きたくない山は、夏の富士山。そして夏の上高地。富士山では「弾丸登山」などといって、山小屋を利用しない登山をあたかも無謀のように言うが、さてどんなものか。またそれなら、何軒かの山小屋を、もっと早くから、もっと長く営業できるように、山小屋組合は検討してみてはどうか。混雑解消の一助になるだろうし、5月末から6月初めが、あの山のもっとも平穏であることを知らぬわけでもないだろうに。入山料はそれからのこと、と思う。
上高地のゲンジボタルを駆除することが決まった。またぞろ学識経験者の意見を聞いたうえでの決定らしい。かの清少納言も「ほのかにうち光りて行くもをかし」と言っている(ここで当局者や学識経験者への悪態は省略)。一番かの地の環境に影響しているのは、もちろんゲンジボタルではない、人間サマだ。昔の上高地を知る者が、今の有様をみたら何というだろう。しかし、変貌を嘆き、否定してばかりいてもいけない。
大正池に林立していた枯れ木は、もう殆どない。変わりゆくことを、許容せざるをえないこともある。そして諦めることも。あの懐かしい梓川沿いの旧道も、温泉も、いまでは多くの岳人の思い出の中にしかない。
入笠の伊那側、今後どうなっていくのだろうか。一本のしっかりとした構想が欲しい。I still have a dream.
山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては6月2日のブログをご覧ください。