きょうの写真が、昨日架け終えたテイ沢の丸太橋になる。上からだと2番目、下からだと9番目になるが、流失を避けようとして以前に架けてあった場所より若干だが下流にした。
いつものことながら、出来には満足していない。特に手摺に関しては、見かけだけのもので頼りにはならない。
この橋が一昨年10カ所に架け直した丸太橋の中で、昨年に流失した最後の橋だと思っても、達成感もなければ自己満足の気持ちすらも湧いてこなかった。それでも缶ビールを飲み、その残りを沢に流して安全を祈願した。
この丸太橋についてはいろいろあるがきょうは措いて、それより、一昨日テイ沢で会ったK氏の「もっと驚く」ことについて語ろう。
管理棟に誘い、コーヒーを飲みながら話を聞くと、趣味は山登りだけでなくマラソンもやるという。
初マラソンの記録は4時間台であったらしいが、いわゆる市民マラソンランナーと呼ばれる人たちのタイムとしてはもっともな記録で、完走しただけでも立派ではないか。
ところが、ベストタイムを聞くと、何と2時間30分と数秒、それも御年39歳の時だと言う。呆れた。「趣味」などと言える水準を遥かに超えている。瀬古や宗兄弟が活躍した時代の、福岡マラソンにも出場したことがあるようだった。
K氏は、この独り言を呟く者とは違って、おだやかそうな人物で、話し方も決して自慢気には聞こえない。まるで、自分の作った野菜の出来でも話すかのように語った。
年齢は年上ではなく、1歳若かった。当然家庭を持っていると思ったら「10人ぐらいは好意を持った人もいたけれど」独身だという。300名山に挑んだり、マラソンの記録更新に励んだりしていれば、確かに結婚する"閑"までは作れなかったのだろう。関西から来て、今は山梨に住んでいるという。
牧場で働いたお蔭で、里に暮らしをしていたら恐らく会えなかったような人と出会い、知り合えた。仕事の上での多くの不満は自然や、自己満足によって解消してきたが、もう一つ、こういう人たちの存在もあったと思っている。
何もK氏のような山やマラソンに燃えた人ばかりでなく、たくさんの個性や、背景を持った人たちと接することができ、時に語り、時に意気投合し、時に酒も飲んだ。
年齢もまちまちで若い人もいれば、老いた人もいたし、男の人ばかりでなく女の人もいた。みんな、皆に感謝したい。
本日はこの辺で。
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