くっつくトリックとじしんにおそわれたハリーナ

くっつくトリックとじしんにおそわれたハリーナ
作・絵　ことこ



ある日、ダンボールの中をあけると、くっつくとかかれたはこがありました。
学校にいる子どもたちは大よろこび。そして、こういいました。
「くっつくトリックであそぼう」とはりきりました。
中でもいちばんはりきったのがハリーナです。みんなはりきってあそびはじめました。
しばらくあそんでいるとじしんがきました。けれどもハリーナはにげることができません。なぜならくっついているのですから。そのままじしんのつなみにおそわれました。
みんなとてもかなしみました。それからこういう名まえができました。
みんなもうくっつくトリックであそばなくなりました。ハリーナさようなら。


…
チラシのうらに書いてあった次女の自作。
たぶん、学校で借りてきた怖い本の影響だと思うけど、
地震のことが出てきたり、
子どもは自分の体験をこうやって咀嚼しているのだと
ちょっとぞっとし、ちょっと感動しました。