素面で楽しむ、育児と仕事。

仕事と育児と家庭生活、
年中無休で営業中の
NOZAのブログ。
是非、お問い合せ下さい。

おばけちゃん

2011-12-07 | これ読んだ。
                         「おばけちゃん」
                         松谷みよ子 講談社

松谷さんの本は怖い。
小さいころ読んだ
「竜の目のなみだ」や
「ふたりのイーダ」

「ふたりのイーダ」の中で
椅子が「こと、こと、こと」と
歩くシーンがすごく印象的で
次女の名前の由来の一つでもある。。

いつも子どもが主人公だけど
その背景に背負ったどうしようもない
社会背景や生きていくつらさ…みたいなものがぼんわりあって、
最近の絵本にはない、独特の空気感。

で「おばけちゃんシリーズ」は、
いとうひろしさんのイラストが大好きで、
あのフォルムとか、線の太さ、とか色の感じ。
あと、NHKテレビ絵本箱で
優香さんのナレーションがすっごく可愛くて
でもちょっと長くて、なかなか夜の読み聞かせが大変。

でもでも
長女が「かあさんが好きだから」と言って
学校で「おばけちゃんねこによろしく」を
借りてきてくれた。

ぼく、かいじゅうじゃありません。おばけです。ねこによろしく。

読み終わって少し泣けてしまったよー。
なんかやっぱり怖くてせつないよー。




ぼくおかあさんのこと

2011-09-01 | これ読んだ。
「ぼくおかあさんのこと」
酒井駒子
ぼく、お母さんキライっ。
マンガ見せてくれないし、すぐ怒るし、はやくしなさいって言うくせに自分はゆっくり、おしゃべり。
それから…、それから…。




まだ子どもが小さい頃に買った絵本。
ウサギの男の子がすごく可愛くて。

先日布団で読んでいたら
長女
「このおかあさんってひどいおかあさんだよね」
と怒ってる。
「寝てばっかりいるし、すぐ怒るし」
「ひどいよね」
「まだうちの方がましだよね」
と姉妹でうなづいている。

ふーん。
親から見ると全然ふつうのお母さんで
少なくとも私よりずっと良いお母さんで
子どもを見る目が温かくて、
親子の関係がほんわか素敵。

でも、
ほんとそうだ。
育児本とか絵本いっぱい読んだけど
まーったく自分の身になっていない。

長女が
ピアノの出だしでいきなり間違えば、思わず
「あほかっ」
宿題いつまでもぐずぐずやらないと、
頭の1つもひっぱたいてる。
そして
宿題のプリント丸めて放り投げたり…。

死ぬのがいやだと最近ナイーブな次女に
「かあさん、きっともうすぐ死ぬからさー」
としつこく絡んで(素面で)、
父さんと長女に怒られたり。

子どもが病気でご飯食べられないのに
横で晩酌したり、、、。
夕飯めんどくさいと
天狗とかワタミとか
すぐ行くし。
なのに
ちっとも反省しないし。。。

子どもが全く理想の子どもでないように
親も全く理想の親でなくて
まあ、それでも
毎日毎日笑って怒って泣いてすねて
十分私は楽しいのですが、
さて、
こどもはどう思っているのやら。

それともやっぱり
反省しとくかな?
(お酒付きで)

冬の収穫。

2011-01-26 | これ読んだ。
寒いこの冬の
一番の収穫は、
親子で楽しむ本読みの時間。
そして
図書館通いが出来るようになったこと。

冬休み中、終日学童ですごした中で
落ち着いて本を読む習慣が出来た長女、
今一番のお気に入りは、
「かいけつゾロリ」





1980年以降のシリーズなので
私はタイムリーに知らないけど
ベストセラーですよね。
娘が選んだ本を見て
(中はしっかり読んでないけど)
人気の理由、納得です。

作者が絵も描いていて
レイアウトが秀逸!!
個人的にも大好きなレイアウト。
話の展開にあわせて
細かく描き込まれた絵と手書きのコメントと
一部は漫画風になっていたり、
キャッチ風に誇張されていたり。
これは初めて本を読む子どもをあきさせません。
なんといっても
文章と絵が一体化しているのが素敵。
よく絵本を見ていて思うのは、
絵がすごく素敵なのに
あまりにレイアウトや文章部分の書体がおざなりで
がっくり…ということがあるんです。
絵本こそ、書体しっかり選んでほしいっす、
担当編集&デザイナー
(と自分は棚に上げておいて)


そして私の2010年度ベスト1は、
「タキワロ」岩崎千夏/長崎出版

http://www.doremifa.net/nagasaki/books/detail.php?id=110

岩崎千夏さんは、見島在住のイラストレーターなのだそうです。
画力がまさに圧巻。
凪いだ海にきらめく日の光や
やさしく島の上をぬける風の音が
手に取るように見えてきます。
そして
やさしい方言(長崎弁?見島弁?なのかな)の語り口が
読んでいてとても心地よい。



魂送りの風習と
タキワロという伝説の童子に基づいた
「死と再生」の物語なので
幼児にはちと難しいかなと思いましたが
絵の素晴しさと読み口の心地よさで
子どもたちも大好きな1冊。

早春の潮風を感じたい
こんな季節にもおすすめです。


「ラッシュライフ」

2010-09-08 | これ読んだ。
伊坂幸太郎さん
はまっています。

もとは、
五十嵐大介のコミック「SARU」が
面白くて

「SOSの猿」との競作企画だということで
でもって
「SOSの猿」の装丁が
好きだったから。
が、最初でした。

「SOSの猿」は
やっぱり個人的に大正解でした。

「重力ピエロ」
「終末のフール」
「グラスホッパー」
ぐらいまで読み進んでます。

なんとなく
このヒトの作品は
「ルパン三世」を思い出すのですね。
なんとなく。
いや、ぜんぜんちがうのですけど。
かっこよくて、計算高くて、かわいい女のヒトとか出てくるところ。
とか。
わかりやすく言えば、
よく出てくるかっこいい泥棒からの連想からでもあるのですが、、。

でもきっと、
絶対見てるよね、
「ルパン三世」。


「太陽を曳く馬」

2010-09-02 | これ読んだ。
「太陽を曳く馬」高村薫/新潮社

図書館で借りた。
その前の
「晴子情歌」
「新リア王」
との3部作なのだそうですが、
ちっとも知らず、
「レディージョーカー」の
続きあたり…と思って
なめていました。

結局、半分も読みきれませんでした。
に加え
仕事やら生活で
落ち込むことが続いていたので
さらにさらに、
どおーんと落ち込んでいます。

が、
やはり読んでよかったね。

次女が、この本を勝手に持ち出し、
ぱらぱらめくりながら
「この本おもしろいよねー。こっちゃん好きだなー」
とさらっとのたもうた。

ミニカーとお姫様ごっこが同じ頭の中で繰り広げられ
さらっと逆上がりをこなして有頂天の4歳児。
まさしく、21世紀の子供。
あれには
絶対勝てません。






「生きにくい子どもたち」

2010-05-21 | これ読んだ。
「生きにくい子どもたちーカウンセリング日誌から」
 岩宮恵子 岩波現代文庫

いやー良い本読みました。
久しぶりに。
個人的に今年読んだ最高の1冊。

「来週も来るから、ちゃんと待っててね」

それが治療の終わりの合図なのだそうだ。
自分の居場所を確保したまま
次の自分のステージに挑戦する
子供たち。

「ちゃんと待っててね」

なんだかとても泣けてしまうよ。
これ書いてても涙ぐむ。

つばも飲み込めないほど
水も何もかも受け付けなくなってしまった、
アリサのお話。

なんでそうなったのか とか
そういう糾弾というか、
理由の追及はまったくなく、
治療の過程、発した言葉の1つ1つが
丁寧に描かれていて。
大きなドラマ(家庭内暴力とか!?)は全くないのだけど
下手な小説よりドラマティックで打ちのめされる。

子供の心にドキドキして
キラキラと美しい。
ただただ、為すすべもなくぼーっと感動。

大きな課題を抱えているからこそ
10歳の彼女は魅力的で
独特のきらめきがあるというくだりも
すごく印象的。

一緒に異界に迷いたい…
と思うのは
とうに子供時代から遠ざかった
悲しい大人だからです。

アリサは「かぐや姫」なのですが、
不思議の国のアリスでもあるのかな。


育児本ってさ。

2010-05-20 | これ読んだ。
育児本、
よく読みます。
やはり。

「孤母社会ー母よ、あなたは悪くない!」
 高濱正伸(講談社プラスアルファ新書)
ブックオフで購入。
(出張中、新幹線で読むのに)

内容は、それなりに有意義でした。
学力や成長の上でのつまづきを
親子の関係からみています。

ただ、
前提がどうも専業主婦家庭なところが
あるようで、ちょっと馴染みませんでした。

ハッピーなんとかとかいろんな
育児本があって
それぞれためになるし、
なるほどだ。

でも、
たいてい育児の本は、
「育児って大変な仕事です。
 お母さんは大変ですよね(ねぎらい)。
 一人で育児をしてはいけません。
 パパを巻き込みましょう
 いろんな人の手を借りましょう」
ってこと。
男(パパ)は子供みたいなところがあるから、
上手くのせてあげましょう
とかさ。
お母さんが上手く乗せてあげましょう、
男の人は外でめいっぱい働いてます
とかさ。

でかい図体して、
男だって良い大人なんだから、
家族とのかかわりも
親子のかかわりも
自分でかんがえろーっ!
こっちだって
いっぱいいっぱいだあっつ。
仕事して家事して育児して
子供の成長のための
サポーター(父・じじばば)のマネージメントもしろってか!

って
叫んでも
良い?

「猛スピードで母は」

2009-06-25 | これ読んだ。
「猛スピードで母は」
長嶋有

文庫版を購入。
芥川賞受賞とかって聞くと
ほんとは読みたくなくなる。
芥川賞ってなんであるのかな?
業界の事情かな?
きっとそうだな?
って思ってたから。

長嶋有さんは、
佐野洋子さんのエッセーに出てきた。
骨董品やさん?だかをやってる
すごい仙人みたいなお父さんの
息子さん。

表紙が佐野洋子さんだったから
実はずーーっと気にはなっていた。
タイトルも活かしてて素敵だなと思ってた。
でも、
「サイドカーに犬」が
映画になったりして、
それが竹内結子とかで
へん、何さ…って思ってた。

だから、
「サイドカーに犬」を読んでいる間、
洋子さんは、ずっと竹内結子を思い浮かべた。
竹内結子さんの、色っぽいボーイッシュな雰囲気と
ハスキーでやさしい声と長い手足は、
やっぱり洋子さんにあってるかなと
少し思った(まだ映画は見ていない)。
でもって
「猛スピードで母は」を読んでいる間、
母は、佐野洋子さんを思い浮かべた。
猛スピードで、ワゴンを追い抜かすところが。
タバコくわえて車運転するところが。

そうそう、
でやっぱり
面白かったですねー。
しゅうーーーーっとした空気感が素敵だすねー。
なんかねー、冷蔵庫の中の匂いみたいな感じ。
しゅううーーーーーーっとしているの。
(しつこい)

どっちのお母さんがかっこいいかっていったら
そりゃー「猛スピードで母は」の母なんだけど、
「サイドカーに犬」のお母さんがやっぱり正解なのかな?
とも思ったりする常識人の私でした。

「覚えていない」

2009-06-25 | これ読んだ。
「覚えていない」

で、
また佐野洋子さんです。

次女が3歳半になり、
図書館デビュー。
まだまだ、野放しにはできませんが、
字が読めないくせに
アンパンマンの本を熱心に音読しています。
(音読の声は、図書館ではあまり注意されないし)

で、
佐野洋子さんの「覚えていない」を発見。

うーん、やっぱり…。
と思ったのは、次のくだり
「内田百聞を、わたしだけが好きならいいのに…」
というところ。
すっごーーーーーーく、わかります、佐野さん。
内田百聞の本「サラサーテの盤」について
書いてあるんだけどね(なんて書いてあったか忘れた)
読んでて、うんうんってうれしくなるのが
うれしい。

魔女

2009-02-27 | これ読んだ。
「魔女」Ⅰ・Ⅱ
 五十嵐 大介
 IKKIコミック

短編集ですが、
「魔女」に関する小話がいくつか。

空気感が
さいこーっす。
さいこーです。ほんと。

松本大洋に近いけど、
昔の山田章博もちょっと思い出す。

今更ながらに
はまるだろうなと思ってはまる
五十嵐大介氏の漫画。
ワクワクしてきゅんとなる感じ(乙女か)
でも、後味さっぱり。

これぞ漫画って感じなんだけど。