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康花美術館『企画展』が松本市民タイムス「コラム」に紹介

2014-08-14 10:10:31 | 日記
コラム みすず野
8月14日(木)
 
『ブリキの太鼓』と聞いて、ああ、それはドイツの作家(ギュンター・グラス)の小説で、ヒトラーのナチ政権前後の社会を、精神病院の住人が、半生を語る 形で描き出したもの、と頭に浮かぶ人は、ドイツ文学通だ。のちに映画化された◆須藤康花さん(故人)が、その映画(ビデオ)を見たのは、米国など多国籍軍 が、イラクを空爆した湾岸戦争(1991年)のころだった。彼女は物心ついたときから、父の正親さんが体験した東京大空襲や、戦争の恐ろしさを聞かされて もいた。現実に起きた湾岸戦争が、『ブリキの太鼓』の映像などとオーバーラップしたに相違ない◆画家・康花が、病と闘いながら制作した作品群は、松本市北 深志2の康花美術館で眺められるが、特別展「幻想か現実か│食と戦争と人間」のコーナーが、ことさら目を引く。「ブリキの太鼓」と題する1点は、大きなカ エルの口の中に少女がいて、真っすぐこちらを見ている◆「悪夢が現実となったら、私はどうやって歩いていけばいいのだろう。ああ」。この詩の悪夢とは戦争 を指す。彼女がおののいた恐怖は詩画の世界のこと、では片づけられない。

1 コメント

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昨日美術館へ伺いました。 (T.R)
2014-08-14 13:04:08
康花さんの心と頭の中に居るような感覚になり、何度も何度も作品に見入ってしまいました。
特に食3という作品が印象的で、私には人間が大自然に食われ、戦い乃至人間の終幕を迎えたような穏やかな画にも見えました。また作品の入れ替えがありましたら是非伺いたいと思います。有難うございました。
p.s. ポストカード大切にします(^^)
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