逆に問えば、信頼関係のない疑り深くならざるを得ない子供たちが将来、大人たちが容認している疑り深い社会に大人として仲間入りした時にどうなるのか? 想像に難くないような気がします。若者たちも多く加わっていると見られる「おれおれ詐欺」が、年間500億円を上回る一大「産業」に成長していることや、少なくも敗戦後経験したことのないほどに盛り上がっている、ナショナリズムにかこつけた嫌韓、嫌中の動きなどは、まさに「狼が来るぞ」という疑り深くなった今日的状況が生み出し産物ともいえます。更にいえば、未婚の若者が増えているだけでなく、結婚しても子供を作らない、作れない夫婦が増えているのはその象徴的な現象かもしれません。自我の増殖や経済的理由の他に、若者たちも子供たちの世界の行く末に不安と疑いの目を向けざるを得ないのです。
外国の脅威、テロ対策、集団的自衛権、自衛のために九条を「改憲」する流れが、こうした疑り深い世論を背景に、ことさら騒ぎ立てるマスコミの報道も加わり、加速化していることもまた疑問の余地のない事実のようです。しかし百歩譲って、この答えは「正論」足りうるのか。国家も民あっての国家であって、民が存在しない国家は成り立ちようがありません。子作りさえ満足にできない今日的状況の進行は、この後者への道行きであっても、ましておや「世界の中心となる名誉ある国家」への道行きでないことは明らかのように思えるのです。いくら鎧甲冑で身を整えても、満身創痍・軟弱の身には荷が重過ぎるし、産めよ増やせよ、の明治維新や昭和の初めとは状況は全く違うのです。疑心暗鬼極まれり、の感を強くします。
「内憂外患」こもごも至るとは申しますが、今日の日本の状況は、「内憂」が「外患」の比ではないほど深刻だ、と思うのは杞憂に過ぎないのでしょうか。子供を作る、作れないといいましたが、そもそも、子供を作る前に、男女の交わり・セックスをしない、したくない若者夫婦が増えているのが少子化の実態でもあるらしいのです。それもイギリスの大手コンドーム会社の調査によれば、セックス回数は調査対象41カ国の内最下位で次に低いイギリスの半分に過ぎないとのことなのです。NHKのニュースナインでも取り上げていましたので、まんざらガセネタではないのでしょう。気がつけば日本民族「絶滅危惧種」の仲間入り、なんてならないことを願うばかりです。
そのためにも一連の残酷な青少年の事件を通して、子供たちの世界にもっと真剣に目を向けるべきなのはもちろんの事、まずは、「信頼のおけない疑り深い」大人社会を振り返る事が何よりも強く求められているように思います。文科省や教育委員会、学校だけで解決できる問題ではないのです。問われているのは大人たちの日常性なのです。
外国の脅威、テロ対策、集団的自衛権、自衛のために九条を「改憲」する流れが、こうした疑り深い世論を背景に、ことさら騒ぎ立てるマスコミの報道も加わり、加速化していることもまた疑問の余地のない事実のようです。しかし百歩譲って、この答えは「正論」足りうるのか。国家も民あっての国家であって、民が存在しない国家は成り立ちようがありません。子作りさえ満足にできない今日的状況の進行は、この後者への道行きであっても、ましておや「世界の中心となる名誉ある国家」への道行きでないことは明らかのように思えるのです。いくら鎧甲冑で身を整えても、満身創痍・軟弱の身には荷が重過ぎるし、産めよ増やせよ、の明治維新や昭和の初めとは状況は全く違うのです。疑心暗鬼極まれり、の感を強くします。
「内憂外患」こもごも至るとは申しますが、今日の日本の状況は、「内憂」が「外患」の比ではないほど深刻だ、と思うのは杞憂に過ぎないのでしょうか。子供を作る、作れないといいましたが、そもそも、子供を作る前に、男女の交わり・セックスをしない、したくない若者夫婦が増えているのが少子化の実態でもあるらしいのです。それもイギリスの大手コンドーム会社の調査によれば、セックス回数は調査対象41カ国の内最下位で次に低いイギリスの半分に過ぎないとのことなのです。NHKのニュースナインでも取り上げていましたので、まんざらガセネタではないのでしょう。気がつけば日本民族「絶滅危惧種」の仲間入り、なんてならないことを願うばかりです。
そのためにも一連の残酷な青少年の事件を通して、子供たちの世界にもっと真剣に目を向けるべきなのはもちろんの事、まずは、「信頼のおけない疑り深い」大人社会を振り返る事が何よりも強く求められているように思います。文科省や教育委員会、学校だけで解決できる問題ではないのです。問われているのは大人たちの日常性なのです。