二日前の8月28日早朝、空襲警報で目を覚ましました。「空襲警報」と言ってもほとんどの方には通じない言葉だと思いますが、日米戦争中、アメリカ軍のB29爆撃機が日本本土を攻撃してくる寸前に、政府が地区住民(小生の場合東京で経験)に伝えた警戒警報のことです。敗戦後は何でも横文字に代えるのがいいと思っているのか、今ではJアラートというそうです。と言って、北朝鮮も日本を狙ってミサイルを発射したわけではなく太平洋に向けたものだったので、厳密には「空襲警報」ではなく、「Jアラート」の方が妥当なのかもしれません。
ところでB29の来襲、日本軍は高射砲迎え撃つ? のですが、高射砲部隊にいた者の話によれば、B29が地上に爆弾を落とした後、去ってゆくB29のお尻をめがけて砲撃するのでほとんど当たらないばかりか、B29が飛んでいる高度に砲弾が達しなかったそうです。先日、元自衛官で現在外務副大臣をしているその道の専門家が、テレビの解説で、日本の上空を飛ぶ北朝鮮のミサイルを打ち落とせるか、との司会者の質問に、「軍事機密」として回答を避けていました。「軍事機密」とするまでもなく、現在の技術水準で大気圏外の飛行物体を落とすことなど不可能であるばかりか、大気圏内に落下してくるミサイルでさえも迎撃が容易でないことは、アメリカ軍の実施訓練でも明らかになっているところです。
それはともかく、警報とともに「安全な建物か地下」に隠れて! と言われても我が家は古い木造の民家、もとより地下室などありません。B29来襲の折、東京の自宅の庭先に掘った小さな防空壕に何度か家族みんなで身を潜めたことがありましたが、恐らくわが集落のみならず村全体を見回しても、戦争中この方、自分の家に防空壕など造っているところはないことでしょう。
東京空襲を経験した幼かった小生にとって、度々サイレンとして聞かされた「空襲警報」は恐怖以外の何ものでもありませんでした。今たまたま、松本の美術館で「戦争と平和」展を開いていますが、展示作品の中に「童」と題した子供の人物像がありますが、小生もあんな表情をしていたのではないか、とふと想い起しもしました。今回のJアラートは、オオカミ少年ではありませんが、「空騒ぎ」が本物にならないよう他人事のように、祈るばかりでなく、国民一人一人が怒りや感情に流されることなく冷静に監視してゆく必要があることを「警報」したのだと思いたいものです。
ところでB29の来襲、日本軍は高射砲迎え撃つ? のですが、高射砲部隊にいた者の話によれば、B29が地上に爆弾を落とした後、去ってゆくB29のお尻をめがけて砲撃するのでほとんど当たらないばかりか、B29が飛んでいる高度に砲弾が達しなかったそうです。先日、元自衛官で現在外務副大臣をしているその道の専門家が、テレビの解説で、日本の上空を飛ぶ北朝鮮のミサイルを打ち落とせるか、との司会者の質問に、「軍事機密」として回答を避けていました。「軍事機密」とするまでもなく、現在の技術水準で大気圏外の飛行物体を落とすことなど不可能であるばかりか、大気圏内に落下してくるミサイルでさえも迎撃が容易でないことは、アメリカ軍の実施訓練でも明らかになっているところです。
それはともかく、警報とともに「安全な建物か地下」に隠れて! と言われても我が家は古い木造の民家、もとより地下室などありません。B29来襲の折、東京の自宅の庭先に掘った小さな防空壕に何度か家族みんなで身を潜めたことがありましたが、恐らくわが集落のみならず村全体を見回しても、戦争中この方、自分の家に防空壕など造っているところはないことでしょう。
東京空襲を経験した幼かった小生にとって、度々サイレンとして聞かされた「空襲警報」は恐怖以外の何ものでもありませんでした。今たまたま、松本の美術館で「戦争と平和」展を開いていますが、展示作品の中に「童」と題した子供の人物像がありますが、小生もあんな表情をしていたのではないか、とふと想い起しもしました。今回のJアラートは、オオカミ少年ではありませんが、「空騒ぎ」が本物にならないよう他人事のように、祈るばかりでなく、国民一人一人が怒りや感情に流されることなく冷静に監視してゆく必要があることを「警報」したのだと思いたいものです。