展覧会の開催を知ってから絶対に行きたいと思っていた、2つの展覧会。
でも、なかなか日にちが取れず、延び延びになっていた。
その2つの展覧会が、どちらも10月14日で会期を終える。
そして、その14日がやってきた。
その日も体調はあまり良くなかったけれど、もし行かなかったらきっと後悔すると思い、午後になって2つの展覧会をハシゴすることにした。
まずは遠い方の展覧会から行くことにした。
その展覧会は、阪急・御影の<香雪美術館>で行われている、『篠田桃紅(シノダ・トウコウ)』さんの展覧会。
篠田桃紅さんは、現在106歳。 旺盛な活動力で、今も創作活動を続けられている。
彼女は、最初、書家として名を馳せられたが、文字の持つ制約からの解放を求めて、文字を含む“線”の持つ美しさを追求していかれる。
何年も前のことになるけれど、日曜美術館が篠田桃紅さんを取り上げ、そこで初めて桃紅さんの、キッパリとした迷いの無い線の美しさに
触れた私は、こんな方がいらっしゃったのかと、強い衝撃を受けた。
(私が知らなかっただけで、その時桃紅さんは、すでに著名な芸術家だったのだが。)
その時から桃紅さんのことは忘れられなかったが、直接彼女の作品に接する機会は無かった。
そんな折、今回の展覧会の開催を知ったのだから、ぜひ行きたいと思っていた。
私は、雨上がりの午後、阪急電車で御影まで行き、御影駅から程近い<香雪美術館>へと向かった。
(香雪美術館は、朝日新聞社の創業者・村山龍平氏(号・香雪)の旧邸を改修して造られた美術館で、村山氏が蒐集した美術品を多く所蔵
している。)
香雪美術館は住宅街の一角にあり、辺りは物静かな雰囲気に包まれている。
(次は、美術館までの路で撮った写真です。)
住宅の前庭の南天の色づいた葉が、雨滴を浮かべていた。
竹で造った塀が素敵に感じられた。
住宅街を抜けると、右が神社、左が香雪美術館の敷地になる。
ここも、人通りの少ない、心落ち着く路だ。
香雪美術館に着いた。
入り口にはいつものように、展覧会の看板が立てられていた。
香雪美術館の建物
美術館の会場は、1階と2階に分かれているが、もと住宅だったこともあって、小規模でこじんまりしている。
それが又、心静かに作品と対面できることを可能にしていて、ここは私の好きな美術館の一つだ。
篠田桃紅さんの作品は、いろんな時代のものが陳列されていたが、残念ながら、私の大好きな桃紅作品の展示は少なかった。
その中で、私がいいなと思った作品・2点。
上の写真を撮ったあと、撮影が禁止されていることが分かったので、撮影は諦めた。
その代わりに、彼女の作品を絵葉書にしたものを、数枚買った。
展覧会を見終って外に出た。
建物の前には、そう広くはないけれどお庭があり、緑が楽しめるのは嬉しい。
お庭で、今年初めて萩の花を見た。(盛りは過ぎているけれど、萩の花に会えて、嬉しかった。)
今回の展覧会では、私の大好きな桃紅作品に多くは遭えなくてちょっと残念だったけれど、それでも一度は実物を見たいと思っていた
桃紅さんの作品を実際に目にできたことで、私は大いに満足した。
(下は、買って帰った桃紅さんの絵葉書を並べて、写真に撮ったものです。)
購入した葉書と一緒に入っていたパンフレット
葉書 2枚
葉書 3枚
葉書 2枚
葉書 3枚
葉書 2枚
篠田桃紅さん、現在106歳。 ホントにすごいなあ!
あんな緊張感のある作品を探究し続けられて、この年齢まで生きられるとは!
余談ですが、今回、桃紅さんが、あの映画監督の篠田正浩さんの従姉だったことを、初めて知った。
こちらは札幌まで行かなければなりませんので、なかなか出かけることがありません。体調が良くないとかで、大丈夫でしょうか?
篠田桃紅さんのように、100歳過ぎるまで興味を持ったことを続けられるでしょうか?
体調があまり良くないのは、最近の私にとっては日常的なことなので、心配なさらないでくださいませ。
100歳までなんて、私にはとてもとても!です。じゅんさんは挑戦できるのではないかと思いますよ!(がんばってください!!)