2万人にちかい尊い人々の命を一瞬にして奪い去り、遺された方々を、悲しみと絶望のどん底に突き落とした…「東日本大震災」
そして、日本全土、いや全世界を、(地震と津波、放射能への)計り知れない恐怖に落とし入れた…「東日本大震災」
その東日本大震災から、1年が経ちました。
私は以前から、原子力発電には、“感覚的に”反対でした。
人間を大量に殺戮する武器になる原子力を、いくら“平和利用”と言っても、この地球上で使うのには、何かまやかしがあるような気が、ずっとしてい
ました。
そして、今回の福島第一原発の悲惨な事故。
そこで私は、震災1年めの3月11日を、原発反対の集会の場で、迎えることに決めました。
と言っても私は、原発に反対する理論的な根拠を、充分に持ってはいませんでした。
自分の感覚を信じる気持ちがある一方で、理論的な根拠が無いことは、ちょっと不安でもありました。
その不安を(多少とも)解消してくれたのが、NHK・BS1の≪ドキュメンタリーWAVE≫「世界から見た福島原発事故」という番組でした。
その番組は、福島原発事故の衝撃を受けた世界の国々の、この1年の歩み(それまでの取り組みも含めて)を紹介したものです。
まず、原発事故直後からドイツで行われている、原発反対のデモの様子が、映し出されました。
その後番組は、今回の事故を受けて、原発の廃止(2034年までに)を決めたスイスと、新たな原発建設に突き進んだアメリカの、2つの国を中心に
、原発問題を考えようとしていました。
その全部をここで書くことはできませんが、私がこの番組で一番強く感じた事(スイスと日本の、原発に対する認識&判断の違い)を次に書きたいと
思います。
今回原発廃止を決めたスイスに今ある原発の一部は、福島第一原発と同じ、アメリカGE社の≪マークⅠ≫という原発だそうです。
スイスでは、≪マークⅠ≫のもっている弱点(安全性の問題)を把握し、導入時から、独自に大きな建屋に造りかえる等、いろんな対策をとっていた
のだそうです。
その後更に、スリーマイル島での原発事故の教訓から、全電源の喪失に備えて、別の電源の確保の方法を編み出す等、さまざまな安全対策を積み
重ねてきました。
そして大事なことは、そのように様々な安全対策をとってきたスイスにして、福島原発事故の後、≪原発の完全廃止!≫という決断をされたこと
です。
←原発廃止を求めるスイス国民の集会
それに全く相反して、日本は、福島第一原発の≪マークⅠ≫に対して、購入時から今回の事故まで、いっさいの対策をとってこなかったのです。
そして、あろうことか!
スイス原子力会議のブルーノ・ペロー氏いわく、「我々は、地震大国である日本に対して、同じような対策をとることの必要性を重ね重ね進言してきた
が、東京電力は、全く聞く耳を持たなかった!」‥のだそうです。
なんという怠慢!なんという無責任さ!
このことだけを見ても、今回の原発事故が、東京電力と国による人災(犯罪的な人災)以外の何物でもない!事は明らかです。
私は、怒りに体が震える思いでした。
こんな無責任な東電(他の電力会社も)と国に、このまま原発の存続を任せることなんて、絶対できない!
私の集会参加の気持ちは、しだいに固まってきました。
私がこのような政治的な集会に参加するのは、実に20年ぶりくらいです。
私が集会場に着いた時にはすでに大勢の人が集まり、会場の空には、原発廃止を求めるアドバルーンが、上がっていました。
←風が吹いて、なかなか上手く撮れなかった。
私はそれを見上げつつ、原発廃止の実現を心から願い、その為には、これからももっともっと知識を深め、勇気を持って必要な行動をしていかなけれ
ばいけないと、強く思いました。
自社の営利のみに走り人命を危険にさらした東京電力に、新たな怒りを感じています。 泊原発が近い倶知安~人ごととは思えません。
とにかく、美しい地球に、原子力は、やっぱり似つかわしくないと思います。