一昨日、大丸心斎橋店を後にした私は、晩秋の大阪城公園へと足を向けた。
今秋、私は紅葉狩りなるものに、一度も行っていない。
散り紅葉でもいいから一度は見に行きたいと思ってはいるけれど、生憎一昨日は大丸を出たのが2時を過ぎていた。
京都や奈良に行くには時間が足りない。
そこで、赤いモミジはほとんど無いけれど銀杏の黄葉とその落ち葉は見られるだろう大阪城公園に、行ってみることにしたのだった。
大阪城公園には、一昨日は森之宮から入った。
入るとすぐ、目の前に銀杏の木々が現れた。
銀杏の中には、まだ黄色い葉っぱをたくさん付けているものもあれば、もう大分葉を落としているものもある。
黄色い銀杏の上にはあまねく、青空が広がっている。 (しかし一昨日は、風が強く気温も低くて、とても寒かった。)
公園に入ってすぐのところに、ちょっとした広場があって、その真ん中に噴水があった。
噴水は、青い空に向かって、水を勢いよく噴き上げている。
吹き上がる水が一旦止まると、しばらくして噴水は、霧状の水蒸気を吹き出した。
すると、その水蒸気の中に、虹が現れた!
人工の虹だけれど、それでも虹って、なんか人を幸せにする力を持っている。
私は嬉しくなって、飽かず虹を眺め、何度もシャッターを押した。
虹が終わり噴水を立ち去ろうとしてふと空を見上げると、一機の飛行機が飛んでいた。
何てことのない風景なのに、飛行機を見るとシャッターを押したくなるのは、幼児期のなごりだろうか?
どの道を通って大阪城に向かおうかと思案していると、ちょっと離れた所に、赤っぽい木々らしきモノの姿が目に入った。
紅葉に飢えている私は、躊躇なくそちらに向かった。
すると、モミジの少ない大阪城公園に今後モミジを植えようという計画なのか、モミジの苗木が植えられている場所に行き当たった。
まだまだ幼いモミジだけれど、そんなことは、問題ではない!
私は喜び転こんで、今年初めて見るモミジを、カメラに収めた。
私はそこからお城の外濠に沿う道に戻って、その道をしばらく歩いた。
お濠の向こうに、大阪ビジネスパークの建物の一つ、“クリスタルタワー”(正面)が姿を現わした。
外濠沿いの道には、銀杏の木の他に、まだ幾分赤い葉を付けた、桜の木もあった。
お濠では、1羽の水鳥が、長い水脈を残しながら、ゆっくりと泳いでいた。
更に進むと、今度は白い水鳥が、群れをなしてお濠の水面に浮かんでいた。
お濠の水面には、だいぶ斜めになった太陽の光がまぶしく光り、その光と一体になって水鳥は水面に漂っていた。
お濠の柵に止まっていたカモメが急に飛び立った。
慌ててシャッターを押したが、下のような写真しか撮れなかった。