銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

一枚のチケットが誰かの喜びに

2016年06月08日 | 見かけだおしNのつぶやき

明日、お断りしようと思っています。

 

宝塚歌劇のチケット販売を積極的に始めて、もうー年以上経ちます。

当初はれっきとした旅行会社で、しかも対面営業に安心される世代の

お客様が圧倒的です。

簡単に言えば、人対人。

 

これを大事にしてきました。

 

新しく当社事業にグイグイ攻め込んできた救世主?歌劇の手配。

ありがたいことです。

ただ、当初は戸惑いもありました。

なぜなら、ほぼネット予約。

顔も見ぬ、まして声も聞かぬ方々とのやり取り。

こちらも間違いがないよう、ナーバスになります。

その点、顔を見ての契約は、互いに安心感があります。

当社は会員制の旅行会社のため、お客様とは

とても近い関係でこれまでやってきていたので、

なおのことネットでのやり取りに不安を感じていました。

 

それでも意外だったのは、、、

ほんとう皆さん、きちんとしてくださるってことでした。

これは、昭和生まれにはチョピリ寂しくもありますが?

ネット社会のマナーってちゃんとあるんですよね。

つまり、実在が感じられないだけに、

メールでのやり取りを互いに守ろうとする暗黙の了解。

 

最近これにも少し慣れてきました。

歌劇ファンの方々にとっては、一枚の貴重なチケット。

こちらも暗黙の了解にしたがって、感情移入なく

サクサクと対応することに徹してきました。

いえ嘘です。

分野・世代は変われどやっぱり銀のステッキ、

感情が、つい入ります。

 

皆さんの思いが強い歌劇のチケットだけに

こちらも、それにお応えしたいからです。

 

当社では、チケットをご依頼いただきましたら、

お取り消し、また変更はお受けしておりません。

全て買い取りとなります。

ご事情があって、キャンセルを希望される方もございますが、

例外なく、買い取りでお願いしております。

 

今回、少し残念なことがありました。

それは、キャンセルそのものの一報もなければ、

こちらからの連絡にも無反応。

正直こちらとしては、無感情でサクサク対応、

即刻、不参加として処理すればいいのですが、

歌劇ファンの皆さんにはそれぞれの思いがあるってことを

知っている、その頭が邪魔をしました。

もしや何かあったのかも、とスタッフが何度も連絡を入れていました。

実際、先日の九州の地震で泣く泣く来れなかった方もあったからです。

 

結局、連絡がないまま、今日、その方から

次の公演のご依頼がありました。

 

当社は、チケット販売会社ではありません。

旅行業の一環で、夢に満ちた非日常を売っています。

キャセルされたことではないんです。

こちらの呼びかけに無言だったことをスゴく寂しく思っているのです。

 

やはり、ツールとして便利なネットは今後も活用していきますが

残念ながら、銀のステッキは、人恋しいスタッフばかりです。

わずらわしいことをいとわない、お客様を求めます!

って、そんな宣言はおかしいでしょうか。

ネット上の信頼は、マナーを守るにつきます。

 

一枚のチケットが、誰かの喜びに変わっていく。

 

これからも旅と同じく小さな夢をご提供していきたいと思います。

 

 

★★銀ステ募金箱 -熊本城修復支援事業に寄付します-★★
6月25日(土) 

神戸 「人と防災未来センター」で防災について学ぼう

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バス旅行、オーダメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
■銀のステッキは会員制の「旅サロン」を主催しています。
■公式ホームページ:http://www.gin-st.com 
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108完結も、悟りの道はまだ遠い。

2016年06月07日 | Hの生きる喜び、それは

まずは報告。
本日、10名の皆さまと、四国別格20霊場が満願を迎えました
四国八十八ヶ寺巡礼とあわせて、何と、108ヶ寺!
広い四国を海岸沿いにまず1周
別格はほとんどが山中ですから、山道を登っては降りてを繰り返して1周

合計2周!

ふぅ、長ーい道のりでした、、、
お疲れさまでした、おめでとうございます

結願を終えた皆さまの表情は、達成感と安堵に満ちあふれていました
「自分が元気なうちにまわっておけて良かった」
「お寺だけじゃなくて、四国1周できたことでいろんな経験を積めた」
「月々のお参りの予定がなくなったら、、また寂しくなるわ」
最後の皆さまの言葉を聞くと、ジーンときてしまいます


そもそも108という数字は、人間の「煩悩」の数で、
四国八十八と別格二十=百八廻ることで
煩悩をひとつずつ打ち消していく、という意味があります

え、108つも煩悩があったら、どうしようもない~

そう思った方は(私も)、煩悩の中で最も根源的な煩悩をお伝えします

それを取り除けば、煩悩も少なくなる、というもの

それが、この3つ「貪欲(とんよく)」「瞋恚(しんい)」「愚痴(ぐち)」

1貪欲とは執着や必要以上に求める心。
2瞋恚とは怒りや憎しみの心。
3愚痴とは真理に対する無知な心。

ドキッ...

ドキドキドキーッツ!

全て当てはまる、私は煩悩にまみれているー
これらの煩悩がない人間なんて、いないと思いますが、
それにしても、結願を終えたこの清々しい瞬間においても
煩悩が軽減した感覚が、、、ない

皆さまと違って、私のように強い意志を持たずに、皆さまについていくだけの
まわり方だと、そりゃあ当然の結果

何でも、心がけ次第
ということは、私はまだスタート地点にも立っていない、ということ!

明日からも、泥臭く、煩悩にまみれて生きていきます

 うむ。
 

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権座は「ロマン」と「そろばん」

2016年06月05日 | Hの生きる喜び、それは

「私らの活動に必要なんは、「ロマン」と「そろばん」なんですわ

ロマン?


まさか、農家のおっちゃんから、「ロマン」なんて言葉を聞くとは思いもよらず・・・

昨日、近江八幡に日本で唯一残る「権座(ごんざ)」を訪ねてきました

権座って、ご存知ですか?
琵琶湖の東岸、西の湖に陸地から切り離された飛び地があり(島ではありません)
そこで水田が作られているのです
舟でしか行くことのできない「田んぼ」、それを権座、と呼ぶのです

「珍しい田んぼで、せやなあ、「棚田」やったら日本全国ありますやろ、
でも、権座、ちゅうのは、どこにもない、ここ琵琶湖だけですわ」

そう話し始めてくださったのは、
「権座・水郷を守り育てる会」会長の東さん

地元婦人会の皆さんが作ってくださった美味しい手料理と
幻のお酒「権座」をいただきながら、ざっくばらんのお話しでした

「昔ははこの飛び地がようけあって、それぞれに水田があって、
舟で田んぼに通う風景が当たり前やったんですわ
それが、戦後、食料増産のために干拓が行われて
今では、権座1ヶ所だけ

やっていけるのかって?
生産効率を考えたら、真っ先に休耕田になりますな
わざわざ、舟を何艘も並べて農機具を権座へ運んで、
収穫したものを、また舟で運んで。。。
労力とコストばっかりがかかって、
わずか1.5㌶の土地では、収益が出るほどに、作物もできませんわ。

せやけど、この風景が好きで
昔からの伝統的な農業スタイルを、ここで終わらせたらあかん
私らは、この権座を守っていこう、次の世代へ伝えていこうと
決めたんですわ」

「それが、私らの「ロマン」です」

そこまで一気に話してくださいました

地元の酒屋さんと協力して、ここ「権座」で穫れた酒米を使った
純米吟醸酒を作ったり

権座でコンサートを開いて、少しでも多くの人に
権座を訪ねてもらう機会を設けたり

地元の小学生の農業体験を受け入れたり、、、

権座を守りたい、知ってほしい、伝えていきたい、
という「ロマン」がどんどん膨らんでいったのです

農業を個人任せにしない、楽しく農業をする
権座は、個人ではなく、この地域の営農組合がチームとして経営しています

ひとり、ひとりが、前向きで、何より楽しく農業に取り組んでいる姿が
ありありと見えてきました

お話しをしてくださった、会長の東さん、権座を案内してくださった副会長の大西さん
そして、お料理を作ってくださった、婦人会の皆さん

そしてそして、食事中にお話しが盛り上がり
会長と福会長の呼びかけで、
地元の酒屋さんが、一升瓶を何本も担いで、急きょ駆けつけてくださったり、
佃煮屋さんが、品物を車いっぱい積んで、臨時店舗を開いてくださったり、と、

すごいチーム力を感じました

「けど、、、」

おっと、福会長のお話は続いていました

「ロマン(夢)があったら、何でもできる、でも実際は難しい
そこで必要なんは「そろばん」ですわ
ロマンを追いかけながら、裏ではそろばんたたいて現実を見る
ロマンとそろばん、どっちが欠けてもアカン、そのバランスが大切ですわ

そうやって、これからも、権座を守っていきたいと思てます」

ロマンとそろばん

どんな仕事にも当てはまります、私たち旅行業者は特に

まさか、権座のおっちゃんに教えてもらえるなんて・・・

ロマンがいっぱい詰まった権座をぐるりと田舟で一周させてもらいました
石垣が築かれています
昔の人がせっせと運び、築いた湖上の田んぼ

「この石垣を、これからも積み上げていきたいんです」

田舟で、会長がそう力強く仰いました

権座は、湖上の原風景として、2006年に日本で第一号の「重要文化的景観」へ登録
2013年には日本ユネスコの「プロジェクト未来遺産」に選ばれました

 

★★権座・水郷を守り育てる会のブログに紹介されました!★★
是非こちらもご覧ください!!

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夢の種ふたつ、『ゆずり葉のころ』と「読書の森」

2016年06月04日 | のほほん同志Aの日常


  『ゆずり葉のころ』という映画、もう7回も見たんです。
  軽井沢を舞台にしているんですが、八千草薫さんと仲代達矢さんがしみじみと素晴らしくって。

  どうしても、もう一度行きたくなってしまいました。
  『ゆずり葉のころ』の舞台を訪ねる軽井沢の旅を企画してもらえませんか。

――そんなお声をもとにした、軽井沢への3日間でした。



    
いつも、強い思いをもって、旅行に臨まれる方です。

経験上、わかっています。
そうした方の願いは、ぜったいに叶えないといけない。
だって、わたしも、そうなのですから。

2~3年前、添乗でベトナムのホーチミンに行ったときのこと。
仕事を離れて、どうしても行きたかったのが、
開高健さんの常宿、マジェスティックサイゴンの最上階にあるバーでした。

夕食後、旧式の真っ黒なエレベーターに乗り込み、そっとひとりで行きました。
サイゴン川を見下ろす席に腰かけ、カクテルを一杯、いただきました。
川より速いバイクの流れを見ながら、ベトナムに来なければならなかった作家のあれこれを思いました。
たったそれだけのことなのに――、指の先まで満たされました。
そういうものなのです。


さて、明日は軽井沢へ出発という日。
その方が突然、事務所に来てくださいました。

  はい、これ、映画のパンフレット。
  事前にご覧いただいておいたほうがいいと思って。

  必ず行きたいのが、真楽寺の龍神池と、軽井沢の「珈琲歌劇」という名前の喫茶店。
  どちらも、たいせつな場面なんです。


ちょっと、怖いほどの気迫。
でも、そのほうが嬉しい。

心のなかで、くりかえし思い描いた風景に出会いにいく。
そういう「旅」、私も好きです。

なので、すこし冒険してみたくなりました。

お昼のお店に、私のたいせつな場所を選んでみたのです。

小諸の町から車で15分。
御牧々原(みまきがはら)にある茶房、読書の森。

ふだんなら、ツアーで訪ねたりは、まずしない場所です。
道も分かりにくいし、ルートも遠回りになるし、小さなお店だし、
なにより――まだ学生だった時分の思い出の場所。
胸のうちにそっとしまっておきたいじゃありませんか。

でも…、行って良かった!

20年ぶりの再訪でしたが、ちっとも変わっていませんでした。

お店も、依田さんご夫妻も。




奥さんの滋味あふれる手料理も、ご主人の淹れる美味しいコーヒーも。





変わったことといえば、お店の裏の林が、すっかりご主人のアート(どうらく?)スペースになっていたこと。



(こちらは、その名も「どうらくオルガン」。
 新潟の豪雪地帯、十日町の芸術祭で制作・発表された作品が、こちらに移築されたものです)


「お店は変わってないでしょ。変わんないんだよ。
 私たちふたりとも、ケイタイもってないし。
 
 でも、あらきさんも変わんないよね。
 20年ぶりってことは、今いくつ? けっこんはしたの?」

先週まで会っていたかのように屈託なく話しかけてくださる奥さんに
私もすっかり学生時代に返り、ひとしきりおしゃべりしたあとでした。

何かを感じとられたのか、寡黙なご主人が、私にこう、言葉をかけてくれました。

  こないだ、ひとり旅でロシアに行ってきたんです。
  トルストイのお墓詣りだったんですけどね。
  手配してくれた旅行会社の方には、ずいぶん我がまま言ってお世話になりました。

  だれかの夢を形にする。
  いいお仕事だと思いますよ。


そう、なのです。
夢という名の種が入っていれば、それは「旅」になる。

そして、夢の種は、たくさん入っているほうがいい。

ひとりのお客様の、『ゆずり葉のころ』への思いから生まれた3日間。
そこに、こっそり潜りこませた、わたしの夢。
おつきあいいただいた皆さん、ありがとうございました。




 

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私のカメラ熱

2016年06月02日 | T字路をまっすぐ行ってみたら

一眼レフが欲しいなぁ~
最初にそう思ったのは、いつのことだったか
レンズを回してピントを合わせる
それだけにかっこ良さを感じてほしくなりました。

以前、実際カタログを手にした時、お値段にビックリして、

多くの種類や特徴やメーカーがあることを知り選びきれず、

人に聞くもアレコレの説明がよく分からず、

最終的に手にしたのは、デジタルカメラ。


手にして私にはこれで十分と思うも、

撮りたいなと思うときは携帯していないことがしばしばありました。

先日、ご案内した「嵯峨野トロッコ列車」。
親子で、黒い一眼レフを持ったお客様がいらっしゃいました。
カメラを構える姿を見て、
またもや私は、
一眼レフが欲しいなぁ~
と思ったのです。

保津峡沿いをトロッコ列車が走ります。


川の流れや川下りの舟の姿、日の光に透ける青もみじの色に見とれながら、

そよ風を感じ、

トンネルに入るとひんやりした空気感に変わり、

再び緑の光に包まれる。

そんな風景を見ながら、手持ちの携帯電話のカメラでパシャリ。

数枚撮影。

今日もデジタルカメラは持ってきていません。

ああそうか、思いました。
私はカメラで撮るのが向いていないなと。
まず自分の目で見て、楽しんで、満足してから、カメラを出す。
そうすると、シャッターチャンスはすでに過ぎています。
当たり前です。

と、私のカメラ熱はまた、見送りとなりました。

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