靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

IQという「ものさし」

2011-11-23 00:55:03 | 思うに
IQテスト、上三人も心理学者と一対一でいくつか受けたことがある。英語を用いたものや言語を用いないもの。「世界共通」という例題をいくつか見せてもらいながら結果の説明を聞く。5歳くらいで受けるIQテストは、パターン認識、図形、間違い探し、記憶、迷路などから成っている。

12歳くらいまでのIQテストのスコアには、年齢が大きく絡んでくる。5歳で10歳の問題が解ければIQ200なんてこともあり得る。前倒しで問題が解けるのなら高いIQ。だからといってそれらのスコアが全く変わらず一生続くわけでもなく、小学校一年生時のIQよりも小学校3年生以降のIQの方が大人になっても変動が少ないとされているけれど、後になって単に早熟だっただけということもあり得る。

IQテストを見て思ったのは、「知性」のほんの一部分を切り取り測ったものということ。「ものさしの一つ」にすぎないということ。「ものさし」があれば、高い低い長い短いという順列は生まれるけれど、「ものさし」を変えるのなら全く違う高い低い長い短いになる。

山間部や離島などの辺境地域に暮らす子の方が都市部に暮らす子よりもIQテストのスコアが低いという比較結果もあるようだ。世界中の様々な地域に暮らす民族的にも、IQテストで高いスコアを出す人々とそうでない人々がいるという。

IQテストは「普遍的な頭の良し悪し」を測るわけではなく、単に世界で色々な意味で力を持っている集団が掲げる「ものさしの一つ」、そう思う。

もっと様々な「知」を測る「ものさし」があればいいのにと思うことがある。鳥の声を聞き分けられる、海の状態で魚の群れの動きが分かる、空の色で明日の天気が分かる、野生動物の糞を見てその動物がどんな状態であるか分かる、仮面を彫るのに最適な流木を見分けられる。辺境の村々に暮らす子ども達はそんな「ものさし」で測れば、とてつもない高スコアをはじき出すのかもしれない。

そんなことを思いながらネットを見ていたら、潜在能力を測るPQ(後HQに。英語のWikipediaにはPQ、HQどちらもないのだけれど)や創造性を測るCQなんて試みもあるらしい(失敗しているらしいけれど)と知った。情緒面社会性面を測るEQ、EIなどはよく聞くけれど。

他者の気持ちが分かる、正直であれる、見返りを求めず他者を思いやれる、そんなことに飛びぬけた能力を表す人々もいる。人前に出ることなく静かに笑っているそんな彼ら彼女。

世界が様々な「ものさし」の溢れる場であったら。この「ものさし」にはひっかからないけれど、あの「ものさし」では飛びぬけている、そんな一人一人違った得意分野が生かせ合えたら。そんなことを夢想しつつ。


参照:ウキペディア(知能指数、PQ)、Wikipedia(EQ、EI)


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2 コメント

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Unknown (旅人パンダ)
2011-11-23 09:51:03
勉強になります!
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旅人パンダさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-11-25 00:51:41
そう思われますか! 私も様々探究していきたいです! いつもありがとうございます。感謝を込めて。
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