靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

近況整理、ああ、あの先生の表情

2013-04-07 05:34:10 | 今週の整理
1.今週は日中五度以上にまでなる春日が続きました。こうなるとアラスカンはもう半そでで外を歩いていたりします。毎日外でよく遊びました。学校から戻った上の子達も雪が降りつもって以来初めての自転車! 春の日差しのなか、近所を走り回っています。と思いきや、今朝起きてみれば雪・・・。しかもしんしん、というより結構な吹雪!

2.上の三人、今週は州の統一テスト(SBA)が三日間。こういったテストのための勉強というものを何もしてこなかったのですが、今年度からオンラインの模擬テストの練習などをしてみることに。早とちり、ケアレスミスの多いこと! 何度か見直す、確実に答えが分からないときの選択法、そんなテストを受けるこつみたいなものを練習。二ヶ月前の長男の全国統一テストの結果などからも、少しは役に立っているようです。
 学校のランクや教育成果にも関わるこのSBA、学校父兄一丸となり、まずは朝ごはんをしっかり食べさせるようにと、PTAからの食料寄付もたくさん。フルーツにパンにジュースにチーズに、子供達、SBAと聞くと食べて食べてテスト、と言った印象のようです。(笑)

3.長女のリモートコントロール飛行機製作大詰め。毎日ガレージに詰めてます。長男もエンジン取り付けなど助けに入り。間に合うんだろうか・・・。マイペースで楽しむ長女です。

4.毎日のように子供達を遊ばせ、友人達と話しと過ごした今週。次男と共にほぐれほぐれた自分が。長年ホスピスに携わる仕事している知り合いから聞いたと話す友人、「死を間際に一番しっかりしているのが、小さな子供達を残し逝くお母さん達」と。自分がいなくなった後のことを整えるために、自分がどういった状態にあるかに日々向き合い現実的に動いていくのだと。逝かなければいけなかった人々がどんなに無念だったか、今自分がいなくなったらこの子達は、死のうにも死ねやしない、きゃーきゃーと走り回る子供達の横で、そんな話に。こうして幼子と共に過ごす一瞬一瞬をかみ締めつつ。

5.長女弁当箱、三女スノーパンツの忘れ物。学校へ届ける。音楽室へと子供達の出払ったキンダーの教室に、先生とアシスタント。先生が席を立ち、「忙しくて大変ね」と肩をなでてくれる。その足で、ソリの集合場へ。友人が「ねえ、カーラー、頭についてるの知ってるよね?」と。結んだ髪の先にピンクのカーラー二つ! ああ、これで学校の廊下を歩き回っていた私、あのそっと肩をなでてくれた先生の表情が目に焼きついてます。(笑)


今から次男をNPO活動に降ろし、夕方から上三人のショッピングに付き合います。吹雪く中、散歩にも!

皆様の一週間が素晴らしいものでありますように! 雪雪雪のアンカレッジより。

Have a wonderful week!


日常風景:

春の飾り付けですが、外は吹雪き。


長女のプロジェクトに、毎日ガレージな二人。


こうしてああして。

リモートコントロール飛行機、飛ばせる日を楽しみに。


台所から出ると、道が。


こう続いて、


こう続き。

by 三女と次男。この遊び上の子達も皆したなあ。


イースターのカップケーキ作り。


こんな感じ!

パーティーに持参。自分達でするので助かります。

チック症について その二

2013-04-07 05:33:38 | 子育てノート
次男のチックの症状、おかげさまでピークのときに比べ、その動作の大きさも頻度も、緩みつつあるようです。まずは症状の出そうな状況を取り除くなどで、目の前の症状を緩和することを考えつつ、同時に緊張やストレスに対する長い目で見た根本的な強さを培っていけたら、そう思っています。

ここ一ヶ月の間、良かれと思い試したことが逆に良くなかったり、私達なりの山や谷を何度も体験することで、次男という一人の人をより良く知る機会だったともいえるかもしれません。こうして家族一丸となって向き合うことで、チックより何よりも、以前より笑顔が増え毎日ハッピーな様子の次男に出会えたことに感謝しています。


私自身との関係:

 私自身の次男に対する姿勢を省みる日々です。三歳になり色々なことが自分でできるようになり、周りの状況を見てさっと動き、こちらが少し強く出るなら、静かに従う次男。家事に五人の子の育児にと嵐のような日々に、ついつい手のかからない次男の存在が視野の片隅に追いやられていたような面があります。

 その上彼が一人でプレスクールに行き始め、私自身の時間も少しずつ持てるようになり、十三年振りに味わう感覚に、よしあれもするぞこれもするぞと盛り上がり、我が道を突っ走しろうと加速。そこへ、がつんときたのがこのチックだったと言えるかもしれません。

「まだ僕がいるんだよ。僕のこともう少し見てね」

 つんつんと裾を引っ張る次男にはっと気がつく。そうだよね、そこにまだ三歳の君がいたんだよね。次男の手を取り、彼の歩幅と歩速を感じながら、ゆっくりと歩いていこうと気持ちを入れ換え。
 

 二日ほど前、次男が居間で一生懸命作っていたもの。紙に鉛筆で「○○(次男の名前)」「ママ」と書き、それぞれを字に沿って丸く切り抜き、その二つを別の紙に並べて貼り付け、周りを色塗って飾り。嬉しそうに差し出しました。この紙を、将来私自身本格的に何かを始めたとしても、何が大切なのかを覚えているため取っておこう、そう心に決め。

 優先順位を整理して、今何が最も大切なのかを見つめつつ。

 自分が死ぬ瞬間に、自分のそれまでにした選択を思い返す時が来るように感じています。その時にできるだけ後悔を残さないよう。

 私自身がどっぷりと浸っていた枠組みを、改めて見直す日々です。


兄弟姉妹:

 次男の症状に気がつき始めた兄と姉達。長男と長女とはより詳しく話し合い。次女と三女には、優しい言葉を使って、皆がハッピーに遊べるように心がけようねとだけ。

 長男も長女も、三歳児の目線にあった遊びをと気を遣っているようです。次男もよりのびのびと遊ぶようになってきました。

 チョコレートがドーパミンを促進すると知った長女、イースターのエッグハントでは、さりげなく次男が手にしたチョコレートを玩具に代えたり、大きなチョコレートの塊を、「これは変な味がして全然美味しくないお菓子なのよ」と手放させたり。(笑)

 生活ペースも、周りに行きかう言葉も話される内容も、様々なアクティビティーも、家族で過ごす日常が、三歳児にとっていかに刺激の強い環境であるかを思い出していきたいです。

 上の子達がいないときは、できるだけゆったりと三歳児であれる時を。


アクティビティー:

 プレスクールを休むことになり、じゃあ親と子で共に参加できるものを!と、最初は親と子で楽しむ水泳教室、音楽教室(KinderMusic)、ジム教室などにせっせと通っていた私達。それでも、インストラクターがいて、こうしましょうああしましょうと決められた枠組みで何かをするというのは、今の次男にとって逆効果でした。

「はい次は手をこうして、口を水につけ泡ぶくぶく!」「さあ次はトリになりましょう! ぱたぱた~、次は飛行機に! ぶ~んぶ~ん」

そう私と一緒にするのですが、のびのびと嬉しそうに飛び回る子供達の横で、緊張した表情で心から入り込めないながらも、言われたことを嫌と言えず従い続ける次男。全然楽しそうじゃないばかりか、ただただ負担になっている様子・・・。表情も身体も強張り、チックの頻度も動作も大きく。
 

 生活にめりはりがつくし、「何かを学べる」し、いずれ学校などの何らかの枠組みの中で暮らすことになるのだからその慣れにもなるし、他の子達と交わる機会にもなるし、そんなあれやこれやの考えも吹き飛び。

 ああ、この子はただ自由に自分のペースで遊びたいんだな。それがよく分かりました。

 今は習い事系も全て止め、家で何か作ったり、散歩したり、そりしたり、同じ年頃のお友達とプレイデートしたり、一人で遊べる時間もたっぷりとって。

 そして夕方前には家に戻り、ゆったり昼寝の時間。今まで上の子達と同じペースでほとんど昼寝もせずに暮らしていたのですが、毎日一時間から二時間は昼寝しています。
 

 思えば、上の子になればなるほど、毎日のようにお友達に会い、その子の年に合ったアクティビティー、その子達中心のペースで生活がすすんでいたもの。自宅に呼んでくださった友人宅に向かう車の中で、次男のプレイデートのためにこうしてお友達の家を訪ねるというの、今までほとんどなかったのじゃないだろうか、そう振り返っていました。

 結局次男は、たくさん遊び、たくさん寝、そんな三歳児として基本的で当たり前のことを思う存分したかったのかもしれない、夫とそう言い合う日々です。


その他にも心がけたいことメモ:

 嫌なことは「嫌!」とはっきり相手に伝えるよう教えていく。人に気を遣うのはいいことだと励ましつつも、過度になりすぎないよう導く。感情を素直に出していけるよう。駄々をこねたり、赤ちゃんぽく振舞える時を持たせてあげる。ぐずぐず言うことを聞かないのは、親としてイライラするかもしれないけれど、三歳児として「健全」なのだと次男を見ていて思う。

 ユーモア。チックは緊張状態を緩めようとする症状とも言える。クスクス、ケタケタッと笑って、親も子もほぐれる瞬間を散りばめる。

 まずは隣にいる親が、ほぐれている。次男の症状に落ち込み固くなっていたとき、「チックショウ」とつぶやきほぐれた自分がいた。親父ギャクの効用というか、あれは親父としての切なさや組織の中で日々働く緊張をほぐしているのかななどと思ったり。(笑)

 音楽教室で、空から降り注ぐ雪になり切って舞う子供達の中で、緊張で強張りチック症状の出ている次男。例え心の中で涙を流していたとしても、「うちの子なかなかユニークな動きしてるじゃない」とほぐれている自分でいる。

 子供の前に、深刻さはいらない。

 深刻さは、やるべきことを笑顔ですすめるその歩みに溶かして。




 このブログにチック症について書いて以来、周りの友人達も様々気を遣って下さり。家に誘っていただいたり、アドバイスなどを下さったり、「家もね」と自身の体験を涙ながらに話して下さったり、それらの一つ一つにどれほど励まされたか。本当にありがたいです。

 私達家族、こうして少しずつ学びながら、一歩一歩進んでいきます。感謝を込めて。


水泳教室や、


音楽教室はもうお休みにして。


Cちゃんの家にプレーデートのお誘い!

うきうきとお手紙を用意する次男。


ランチ。


お部屋で遊び。


きゃははは。


今日はLちゃんとL君とグリーンハウスへ。


ランチ。


美味しいね。


シャボン玉に、そりに。


木曜日はKちゃんとLちゃんとそりな午後。


登れた!


スナックなひと時。


いえ~い!


S君の家にお呼ばれも。

S君怪獣で、僕がパンダ。


いろんなヒーローになりきり、


遊んで食べて遊んで。


友人がさば寿司を!



大好きなお友達と過ごせ大喜びな次男。

たくさん遊んで、たくさん寝て。感謝を込めて。


魚を口にするたび思い出すこと

2013-04-07 05:32:27 | ファミリーディナートピック
昨夜のファミリーディナートピック。
((毎週金曜日の夜は、家族で知恵やバリューについての話をしています。我が家は今のところ特定の宗教に属すということはないのですが、宗教的テキストからも大いに学ぶことがあると思っています。)


「過ぎたるは及ばざるが如し」:

 モーセの兄Aaronの二人の息子が、寺院での儀礼の最中に炎に包まれ亡くなる。なぜ? の一つの解釈として、何をどれだけ神前に供えるかが決まっていたのにも関わらず、「もっとあった方が神はもっと喜ぶだろう」という二人の「善意」から、供え物の量を多くしたためとも言われている。(聖書より)

大好きなクッキーを食べ過ぎ、お腹を壊した男の子の話しなども用いつつ。

例えそれ自体「善いものでも」、「過ぎ」ればよくないことにもなり得る。



「でくのぼう」であるということ:

 善き人々がなぜ苦しむ必要があるのか?というモーセの問いに、「神」は「あなたたちは私の背中を見ることができるが、私の顔を見ることはできない」と言う。「これが『神』」と断定できる「顔」を見ることができないと。

全てが分かったと思ってしまう時、人間でなくなると。全てが説明できる思ってしまうとき、そこに、共に悲しみ、共に涙を流しといった、相手の苦しみに共感するという「人間性」が無くなると。(ユダヤ聖典『トラ』より)

分かった気になっているのも、ただ「神」の背中を見、全体図のほんの一部を捉えているだけのこと。沈黙にあるときのみ、その全体図に近づける。

話は飛ぶようですが、宮沢賢治の「雨にも負けず」の詩も子供達と読んでみました。

あれは宮沢賢治氏が、狭い人間の論理的思考で全てを説明しようとする自身、まるで全体図を把握した「神」にでもなったような目線で人々を眺めてしまう自身に向け、書いた詩でもあるように感じています。

「繋がる」のは、なぜ?という問いにすっきりと答えられるような、狭い人間の論理的思考からではないということ。


・魚を食べるということ

ユダヤ教では、「食べて良いもの」がこと細かく決められいて、それらはコッシャーと呼ばれます。コッシャーには、「口に入れるものによって、自身が作られる」という哲学が背景にあるのですが、一つ一つの食べ物の解釈には学ばされるものがあります。

なぜ魚はコッシャーか?

「ヒレとウロコがある魚がコッシャー」と記されたタルムード(ユダヤの口承律法集)の説明によると:

ヒレは自身が前に進むためのもので、ウロコは外から自身を守るため。

ヒレは「野心」を、ウロコは「バリュー」を象徴していると。あれを成し遂げよう、何としてでも達成させよう、そういった「野心」は人を前に進ませる、けれども、もしそこに「バリュー」というウロコが無いのならば、外からの刺激に崩れ落ちる。

魚を口にするたび、そんなメッセージを思い出しつつ。

イースター、エッグハント!

2013-04-07 04:50:25 | 出来事や雑感や (行事)
友人宅にて。

小ちゃい子からね。順番に並んで待機。


どこ~?


あ、あっちに!


あ、こっち!


中に何が入ってるかな~?

皆真剣に開けていく。

持ち寄られた料理の、


数々!


すんばらしいです。


陽だまりで、


屋内で、

いただいて。

雪合戦! それ~


ひゃ~。
 

次から次にやってくる子供達相手に友人夫さん靴なし素手で一時間ほど!。


暖炉に暖まり。

ありがとうございました。

といってその後すぐに、ぶら下がられ。


遊んでくれるお父さんたち!


笑って笑って、子供も親も満喫!


ありがとうございました!