靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

床か子育てか、咄嗟の整理

2012-02-13 02:14:05 | 子育てノート
上の子達と買い物を済ませ帰宅すると、4歳三女がエプロンをして満面の笑みで迎えてくれる。得意気に洗面所に来てと言う。床に泡が飛び散り水浸し。まずはそこに目が行き、思わず「何しでかしてくれたの!」と叫びそうになる。

顔を上げると、シンクの周りに透明のプラスチックの器が並べてある。どうやら絵の具の入れ物を洗ってくれたようだ(家では大きな絵の具のボトルを買い小さなボトルに色ごとに小分けにして用いている)。まぜこぜで何色か分からなくなっていたものも空っぽに、こびりついていた黄色や赤色もきれいに削ぎ落として。

「これでねみんなまたきれいな色でお絵かきできるの」
頬や額に緑や青の点々をつけた顔で嬉しそうに笑っている。

ああ、床を見て叫ばなくてよかったと思う。

「ありがとう。皆嬉しいね。透明な入れ物こうやって並べるときれいね。これだけきれいにするの随分と大変だったでしょ、すごいね」
私の言葉に大きく頷く三女。

「よし、じゃあ床をふこうか、皆がすべっちゃうと危ないしね。泡泡になってるから床もきれいになっちゃうね。タオル持ってきてくれる?」一緒にふきながら「今度するときはどうしたら水浸しにならないようにできるかな?」と聞いてみる。「う~ん、水をちょろちょろ出すようにするといいかな」手を止めて考えながら言う三女。「あと初めからタオルしいておくのもいいかもしれないね」と私。


こんなことがよくある。叫んで子ども達の顔からあの得意げな笑みが消え、と今まで何度繰り返してきたことか。一生懸命皆のためにと頑張ったあのきらきらとした表情は、一瞬にして何てことをしてしまったのだろうとうつむいて床をふく悲しそうな表情へと変わる。

まずはその子の善意を理解し大切にする、それからその善意をよりよく表すにはどうしたらいいかと本人が考えられるようにしていく。コーディネーションスキルなど身体の発達レベルによって無理なことにはひとまず目をつぶり。身体の発達なんてものはいずれついてくるもの。

床をきれいに保つことか、子どもを育てていくことか、今どちらに重きをおくのか、金切り声を飲み込んでの咄嗟の整理がやっと少しずつできるようになってきた。何度も何度も失敗を繰り返した末に。

感情にまかせたリアクトか、選択を経たアクトか。日々鍛えられている。

干し柿できた?

2012-02-13 02:13:11 | 
12月の初めに干した渋柿

「ママ、黒い~」と子ども達が叫んでいるのを何度か聞きながらも気がついたら2月の初め。

ネットを見ると、「40日間くらい干して、その後2ヶ月くらい冷凍しても大丈夫」とある。
外は冷凍状態だし、なんだ全然大丈夫じゃない、と昨日取り入れ。

3つあったのが強風などでいつの間にか1つに。


干し柿!


中はとろり。



干し柿初めての子ども達。

あ、あま~い!あの渋柿が嘘のよう。

外に2ヶ月放置という事実とこの見た目に恐れおののきながらも、


その甘さに驚く。



いつかあの日本の風景を、軒下に連なる干し柿の風景を、見せてあげたい、そんなことを思いつつ。