靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

貝中毒について、科学者と40分

2011-10-28 00:06:06 | レゴリーグ
長男長女が週2回友人たちと集まっているレゴリーグには、ロボット部門とプロジェクト部門がある。与えられたミッションをこなせるようロボットをデザインプログラミングする部門、そしてリサーチプロジェクト部門。プロジェクト部門では、「コミュニティでの問題探し」「専門家とのコンタクト」「創造的解決策模索提示」「公への働きかけ」が求められる。

今年のレゴリーグ全世界共通テーマは「食の安全」。長男長女チームのリサーチプロジェクトは「アラスカ州における貝の安全性」に決まった。

今週は貝に含まれる猛毒PSP(paralytic shellfish poisoning)について多くのリサーチそして中毒防止プロジェクトを率いてきたアリューシャン列島のサイエンティスト、ブルース・ライト(Bruce Wright)氏への電話インタビューが実現した。

PSPは単一細胞の藻dinoflagellateが生み出す毒を二枚貝が蓄積して起こる。基本的な知識を話し合った後、どんな解決策があるかの模索へ。

「ラボで使われるPSP判定キットを民間で簡単に持ち運べるようなものにできないか? 貝掘りに出かける誰でもが使えるように」子ども達が考えていた解決策の一つ。現在ラボで使われている判定キットのほとんどは貝の抽出物をねずみに注射しねずみの反応をみるというものだとこの日教えてもらう。PSPに反応を示すリトマス紙的なキットをイメージしていた一同驚く。これでは抽出キットと共に何らかの動物!を持ち運ぶ必要がある。貝を扱う業者は定期的なラボでの検査を義務付けられているのだけれど、その度にねずみが使われていたんだ、今までどれほどのネズミが死んでいるんだろう、とつぶやく子どもも。「植物とか蚊とか虫とかでは検査できないのかな?」「神経への影響をみるから神経のある動物じゃないとね」などのやりとりも。

「PSPは酸に触れることで猛毒となる」という情報もゲット。沸騰させても冷凍しても猛毒を取り去ることはできないのだけれど、じゃあ酸(ビネガーやレモンや)に触れさせPSPを引き出してからなら除去が可能なのじゃないか?などなど。

「防止法はとにかく検査していない貝は食べない」とライト氏。「そうやってどんどん仮説をたててごらん、それがサイエンスだよ。君たちは未来のサイエンティストだ」という最後のライト氏の言葉。

ジョーク満載、博識(白頭鷲や鮫研究の権威でも)気さくなライト氏と共に40分ほど、とても有意義な時だった。

この底に残った粒と

2011-10-28 00:05:53 | イメージ・ヴィジョン
器をゆすり 最後に残る金の砂
後は全て流し
この金の粒を見つめて

好きだとか嫌いだとか
心地よいとか心地悪いとか
合うとか合わないだとか

器に放り込み 何度も振ってみる
余分なものは流れていき 自身が築いた境界も流れていき
底に残った小さな光
この金の粒を見つめて

この光の粒と 繋がっていく