靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

「心の習慣」に加えるもの

2010-04-28 23:55:00 | 出来事や雑感や (子育て)
長男、長女、次女の通うクラスでは、先日書いた低学年に用いられる「カエルの選択」と別に、「心の習慣(habits of mind)」というものに力を入れている。

Arthur L. Costa Ed.D.とBena Kallick, Ph.D.がまとめたこの「心の習慣」、すぐに解決できない問題に直面したときの行動の規範となる「習慣」を養っていこうというもの。

16の「心の習慣」が提示されている。

・忍耐強くやり通す(Persisting)
・衝動的軽はずみをマネージ (Managing impulsivity)
・理解をしようと共感して聞く (Listening with understanding and empathy)
・柔軟に考える (Thinking flexibly)
・考えていることを考える (Thinking about thinking-metacognition)
・的確さに励む (Striving for accuracy)
・問題提起してみる (Questioning and posing problems)
・創造、想像、発明 (Creating, imagining, innovating)
・相互依存的に考える (Thinking interdependently)
・全ての感覚を駆使してデータを集める (Gathering data through all senses)
・過去の知識を新しい状況に応用する (Applying past kwowledge to new situation)
・驚嘆と畏敬をもって応じる (Responding with wonderment and awe)
・考え、明確さと正確さをもって交流する (Thinking and communicating with clarity and precision)
・ユーモアをみつける (Finding humor)
・責任あるリスクを冒す (Taking respoisible risks)
・学び続ける (Remaining open to continuous learning)

子供達はこの16の習慣を、ゲームや物語や話し合いなどを通して、この1年週2回繰り返し学んできたようだ。

ここ3週間ほど長女のクラスはこの「心の習慣」学習の一環として詩と仮面を作ってきた。16の習慣から今の自分の強みを2つ選び、目標を1つ選ぶ。そして詩と仮面でそれらを表現するというもの。仮面は一人一人がプラスターで顔型をとり、固まったところへ飾りをつけていった。

そして先週、市内の古本屋で作品の完成祝い。

父兄も集まり大賑わい。


壁に掛かった皆の仮面と詩をみながら、どれが好きか、詩に使われているどんな比喩や暗喩が好きか、どんな習慣が一番多く選ばれているか、などなどを書き記している。


長女が自身で選んだ「習慣」は

強み:1. 考え、明確さと正確さをもって交流する
    2. 相互依存的に考える
目標:責任あるリスクを冒す

仮面の頬には「跳躍!リスクを冒せ!」というデコレーション。「責任ある」を忘れないで、と親的には強く思った。(笑)

長女と顔が仮面になっている三女。


「習慣」というだけあって、こう書いてあるから一夜にしてこうできるというものでもないが、学校でこういうことを話し合ってくれるのはありがたい。

著者曰く、自身で必要に思う「習慣」をどんどん加えていってほしいと。

「直感を大切にする」「インスピレーションを大切にする」「感情を大切にする」なんてどうだろうか。この3っつだけだと浮世離れしてしまうかもしれないけれど、他の16の習慣とうまくバランスをとりながら補い合っていくのならよいんじゃなかろうか。