帝京科学大学への「道」

2010年10月12日 17時30分24秒 | 日記
                 
 
 帝京科学大学へ向かう道には桜並木があります。
 春には地域のみなさんの、お花見の場所にもなっています。

 区は年々学生も増えるということで、歩道を広げる工事を計画しており、町会への説明会も開かれています。説明によると、歩道拡張のためには、桜の木が4本邪魔になるとのことです。
 しかし「桜の木は伐採しないでほしい!」という町会の要望が出ています。


         

上の左の写真は、墨堤道路の入り口にある、圦(いり)と呼ばれる昔の水門の跡で、石垣になって残っています。
 この場所は、葛飾北斎が浮世絵「富嶽三十六景」の中で、「武州千住」として千住の地から眺めた富士山を書いた所です。
 
上の右の写真は、以前は元宿小学校にあった「武州千住」の複製陶板が、今は帝京科学大学に飾ってあります。
 「武州」とは「武蔵国」のことで、千住は江戸四宿の一つとして栄えていました。
 描かれた場所は、荒川(現在の隅田川)のほとり、元宿小学校のわきにあった「元宿圦」の水門で、馬を引いている農民が荒川堤の上から富士山を眺めているところです。

 道路拡張のために、このように歴史のあるこの場所を壊してほしくない、文化遺産として残して欲しい!」という要望も出ています。
 
 確かに今後大学生は年々増え、道が狭くなってしまうことは充分わかります。
しかし「地域と大学が共存していく」ということをまず考えてほしい!と住民は思っています。つまり区、そして大学は地域住民の思い、考えも聞いて欲しいのです。

 これからも区と町会の話し合いが行われます。
この話し合いに、ぜひ大学側もはいってもらって、地域住民の思いを知ってほしいと思います。