毎度!ねずみだ。
東京都知事が辞職に追い込まれた。
まあ、年間総給与額2,500万円という高給取り(仕事の内容から考えてその妥当性その他は別として)が、たかだか100万や200万の端た金をネコババしたのが一般民衆の逆鱗に触れたのはしようがない。都民の税金を使うのは許せん、というのは分かる。
だが、その一方で。
誰が次の都知事になるのかは別として、選挙は金がかかることに関して無知蒙昧な市井のひとたちはどう考えているのか。都知事選にかかる費用は50億とも言われている。そのお金はいったい誰のカネで賄われているのか?(まあ、これはすでにあちこちで言われていることだが。)
それともう一つ。
本当に都民は都知事になる人は「清廉潔白な人物でなければならない」のだろうか?断言するが、「本当に清廉潔白であろうと考える奴は政治家として成功しない。」
狡猾であったり、腹の中にドス黒いコールタールのような物を抱え込んでいたり、誰かを蹴落として、あるいは誰かをトラップにかけてのし上がっていくのが政治家である。逆にそうでなければ偉くはならない。そんな政治家がスキャンダルを抱えずして政治活動を行えると、本当に市井の人々は信じているのだろうか?
それこそ無理な話である。昔から政治家にカネとオンナはつきものだった。マスコミもそれを知っていた。我々だって知っていた。それでも政治家として日本を突き進むべき方向に導いてくれれば、それで良かった。些末な事には目をつぶるような、そんな風潮だった。かつてマスコミには暗黙のルールがあって、無知蒙昧な人民を啓蒙する役割があったのでは?
それが今では。芸能人のスキャンダルを記事にして、アホな読者に読ませているゴシップ記者と、揚げ足をとるようにして、政治家のスキャンダルばかり書いて喜んでいる政治記者との間に、いかほどの差があるのか?
政治家のスキャンダルにしか興味を持たない我々もアホだが、そのアホに喜んでもらえるような内容しかひねり出さない筆力の無いマスコミにもかなり食傷気味である。
さらに。
マスコミに「ねえ、都民のみなさん、知事はこんな事をしているんですよ?これって許せないですね?ね、許せないってみんな言っていますよ?あなたも本当は許せないですよね?」と踊らされている感が強いのは、私だけではないはず。本当に都民すべてがこの公金無駄使いに対してそんなに立腹する必要があるの?マスコミの役目ってその程度のものなの?
日本のマスコミは大丈夫か?
もっと言えば、そんな些末なスキャンダルに対してしか政治不信を見いだせない日本人は大丈夫か?
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