毎度!ねずみだ。
先日、奥さんと定食屋で飯を食っていた時の事。
となりのテーブルで老婆に向かってその息子らしき男が何やら話している。聞くとは無しに聞こえたのだが、その男は何度も何度も「右手が震えるんだよ。原因がわからないんだよ。」と繰り返していた。母親を責めるような口調で。右手を母親のほうに突き出しているのだが、確かにその右手が震えている。低血糖か何かかもしれない。アルコール中毒のようには見えなかった。
一方母親は何度も同じ話を聞かされているのか、気にする様子もなく「ちょっと、手が邪魔で食べられないじゃないの。」と息子の手を払うようなしぐさをする。
息子は母親の顔を睨みつけながらまた箸を動かしていたが、またしばらくして「手が震えるんだよ。原因がわからないんだよ。」と繰り返した。もしかしたら精神を病んでいるのかもしれない。
なんだかこちらも気が散ってしまい、あまり楽しい食事にはならなかった。食べ終わると早々に店を出てしまった。
自分の不幸を親のせいにするのはよく聞く話だ。実際に周囲を見渡すとあちこちで同じような話を見聞きする。私自身もそういった考えを少なからず持って生きてきた。(親はさぞかしつらかっただろう。その申し訳ない気持ちが今最大限の親孝行をさせているのかもしれない。)
だが、そうやって親を苦しめたところで自分の環境は改善するわけでなく、ただ単に親を苦しめるだけだ。そんなネガティブな生き方をしても誰も喜ばないし、自分の人生は絶対にハッピーにならない。
帰りながら奥さんとそんな話をした。
こうして今充実した人生を送っていられるのも両親に愛情いっぱいに育てられたから、常にそう考えて毎日を過ごしている。
じゃ、また次回!
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