以前「ぶっちゃけ寺」という番組で、アニメ「一休さん」の一休さんが晩年を過ごした酬恩庵(通称「一休寺」)が取りあげられた。京都府京田辺市にある。一休さんは実在したお坊さんがモデルになっており、一休宗純という人である。一休さんが実在したというのは知っていたが、「アニメの安国寺って本当にあったのかなあ?」くらいしか思わなかった。なお、安国寺は本当にあったそうで、京都にあったけど「応仁の乱」で焼失したそうである。夏恒例の「青春18きっぷ」の旅で行こうと思った。
あわせて、京都か奈良を観光しようと思った。京都は小学校の修学旅行で行ったところ以外をいくつか観光したことあるけど、奈良は修学旅行以来観光していないので、奈良に行くことにした。そんな計画中に「ブラタモリ」で奈良が取りあげられ、その中で平城宮跡に興味を持った。なんと、平城宮跡の中を堂々と近鉄が走っている。撮り鉄もできるだろうなあ。僕の旅はテレビ番組に影響されやすい(笑) また、大人になってから修学旅行で行ったところを再訪するのもいいと思った。夕暮れ以降は観光客も少なくなるというし、東大寺の二月堂から見る夕焼けがきれいだという。修学旅行で行かなかった唐招提寺にも行ってみたい。しかし、日帰りで行きたいところ全て廻るのは無理である。宿泊するとお金をさらに遣うことになるし、「青春18きっぷ」も計5回分あるから、2回に分けて古都の旅をすることにした。
今日は仕事が休みである。とはいっても夜勤明けであるが。平日は観光客少ないだろうし、「青春18きっぷ」で移動する人も少ないだろうから、今日1回目で行ってきた。名古屋圏と関西圏は通勤のピークを避けられ、ずっと座れた。大垣~米原 は4両編成で混んでいたけど。奈良線は乗客の半分位が外国人だった。
まずは酬恩庵へ。片町線(学研都市線)京田辺駅から徒歩15分位かかった。途中、電柱毎に一休さんについての話が貼られていた。蜷川新右衛門も実在した人物だそうで、物部親当というそうである。ただ、親当が仕えたのは足利義満ではなくて義教で、一休さんと関わりがあったのも大人になってからだそうである。
酬恩庵に到着。立派なお寺の風格。
紅葉がいいだろうね。
一休さんは後小松天皇の子という説が有力で、一休さんが眠っている建物の敷地は宮内庁管轄である。敷地の右手には枯山水の庭園がある。
枯山水の方丈庭園に通じる「舎裏」という建物に入った。お土産を売っており、名物の「一休寺納豆」を試食した。味噌を一粒食べる様な感じだった。お酒のつまみにと購入した。
とんち話の1つである虎の屏風。この話はつくり話だそうで、ネタとして屏風が置いてある。
一休さんは別に大徳寺の住職にもなり、御輿で大徳寺まで通ったそうである。
一休さんの木像。重要文化財だから近くには行けなかった。弟子に等身大の木造を作らせ、自らの髪とひげを植え付けたそうである。
南庭の縁側に座り、心落ち着く庭園を鑑賞した。暑い中、心の内から涼しくなった。観光客が少ないので、しばしのんびりした。
北庭は庭師が手入れ中で、訪問が重なって残念。でも、手入れがあるから景観が保たれるわけだし。
本堂。
宝物殿へ。僕はこの話の記憶が無いが、正月に浮かれている民衆の中を一休さんがどくろ面の付いた杖を持って「ご用心ご用心」と言いながら歩いたという話が本当のものだそうで、そのどくろが展示されていた。「1年が過ぎたということはそれ分死に近付いたのだから、あまり浮かれ過ぎずに気を引き締めなさい」という諭しであろう。
「このはしわたるべからず」もつくり話だそうで、これもネタで橋が作られた。もちろん、真ん中を歩いた(笑)
一休さんは漢詩の才能があったり、数々の教えの言葉を残しており頭が良く、それがアニメ「一休さん」の元であろう。しかし、奇人でもあり、僧侶でも酒を飲み、肉を食べ、性欲も封じなかったそうである。一休さんについて全然まだ理解していないけど、物事に疑問を持ち、形にとらわれず、権力に媚びず、先述のどくろの話や、信者にめでたい言葉を授けて欲しいと頼まれたら「親死 子死 孫死」と書いたというエピソードから、お坊さんだから当然なのかもしれないけど死生観はしっかりした考えを持っていたのであろう。
そこにまつわる人物を思いながら訪ねる、庭園等景観が素晴らしい寺・酬恩庵、穴場の観光スポットとしてオススメである。
これまではいくら長文になっても1つの日記にしていたけど、今回から適度に分割してみる。とはいってもまだ長いけど(苦笑)
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確かに京都は行く機会がちょこちょこありますが、奈良は俺も修学旅行が最後ですね。
落ち着いた雰囲気の中、古都らしい和の文化が感じられますね。
特にお庭が気になりました。