行ける時に行っておこうと、今年は下黒川、上黒川をハシゴすることにした。下黒川は久し振りである。昨夏に放送された同村の「納涼祭り」を取りあげた番組の立役者であるK君の地区である。着いた時に彼が神事舞をやっていた。その後「地固め」に入った。高く跳躍しながら舞庭を駆け回り、ここもなかなかハードな舞である。K君が同級生と舞っていたし、舞手の1人の父親が太鼓を叩いているというケースが続いた。親子共、熱が高まるであろう。
すると、中京テレビのテレビカメラがやってきた。放送がどうなるのか訊いてみたところ、3月頃放送予定で、番組の形はまだはっきりしていないとのことだった。さらに、この後お笑いのスギちゃんがやってくるとの話を耳にした。先述の番組から繋がるのであろう。
「一の舞」。叩いてもらって無病息災のご利益。叩きまくって榊の葉が全て抜け落ち、枝だけになっている舞手もいた(笑)
暖かい方ではあろうが、山地の夜の外ということで寒い。火がくべられているところにいった。坂宇場で「どうしてみかんは丸い形をしているか?」という話をしてきたちびっこがこの地区なので、再会した。「なんで、花祭りを知ったのか?」、「花祭りのどこが面白いのか?」と訊いてきた。それら、彼のお父さんだったり大人からも尋ねられたんだけど(苦笑) 前者については、「隣の東栄町の『花祭会館』を見学して知り、本物の祭りを観に行こうと思った」と、後者については「君は夏休みとか以外は月曜日から金曜日まで毎日友達と会えるけど、お祭りは一年に一度なので、一年振りに人と会うのが楽しい」と答えた。
「花の舞」。周りではせいと衆がアツく囃していた。幼い舞手が来訪されたの八百万の神々をもてなす。なお、同地区は舞手の女人禁制を守っている唯一の地区である。
そして、スギちゃんがやってきた。収録を脇で見させてもらった。K君の男子の同級生のほとんどが来ており、話を振られていた。収録の話を同級生は聞いていなかった様で、収録が始まった時には近くにおらず、呼ばれていた。K君の「村に戻ってくる人がたくさんいて欲しい」という強い思いの話が再度出て、一人が「(同級生の)K君がいるから村に戻ってきたいなあと思いが強くなった」という話をしていた。それ、あるだろうなあ。そして、「山見鬼」でスギちゃんも榊を持ってせいと衆で参加し、明日も仕事ということで会場を去っていった。スギちゃんも一年に一度しかないお祭りを体験でき、貴重な機会だったと思う。放送が楽しみである。たくさんの子鬼が出ていて賑やかだったし、ちっちゃい子がやっている鬼も上手に力強く舞っていた。
少し雰囲気が落ち着いて「三ツ舞」。
一旦会場を離れ、戻ってきた時には「榊鬼」をやっていた。
その後、「火の祢宜」、「巫女」といった面の舞が続く。
省略されている地区もあるが、ここは問答が残っていた。スマホを取り出したり、昨年の流行語大賞の言葉をいくつか使ったり、「今」を表現しながら、囃子方へのお礼をしていった。
上黒川もあるのでここで会場をあとにし、車で寝ることにした。用足しで車から出たらドアが自動でロックされてしまい、解錠するのに手こずるというアクシデントがあったよ(汗) 久し振りの訪問で溶け込めなかったけど、また訪問したい。