
「検証 福島原発事故 官邸の一〇〇時間」木村英昭 2012岩波書店
事象ではなく、行政的な動き。朝日新聞連載ベース
東電と保安院と政府のお粗末さの記録。
上からの命令待ちの東電と保安院、何を命令すればいいのかわからない政治家たち。
情報がない中で動く現場。
互いに何が起こっているのかを把握できないまま進んでいく。
東電への官邸からの「(情報は)官邸と共有してから出すべきではないか」との指摘に「共有」を「了承」と勘違い。
本当にそうなのだろうか。現実的に了承だったのではないか。「共有してから」といえば、了承を求めよと命令されているように感じる。
格納容器の中にしか意識の無かった専門家(班目・武黒)、事故対応では「想定」されていないことばかり起こるのだから、専門家は逆に邪魔でしかなかったのではないか。
安倍晋三2011年5月22日ブログ(ではなくてメールマガジンのバックナンバー)・・・まあね、5月だからね、政治家ならこれくらいの醜い批判をしても当然か。
13日午前2時42分、3号機高圧注水系手動停止(装置の破損で放射性物質漏れが起こらないように。だが、その後動かせなくなる)
非常事態にも拘らず、縦割り行政の弊害で物資が搬入できず。(って、これ、原発事故だぞ!あほみたいなことが起きるもんだ。落語の世界だね)
計画停電への東電の姿勢、大口の客優先、在宅療養者無視。
官僚も専門家も平時の役割分担を果たせば、それ以外は他人事という態度。SPEEDIもそうだった。文科省と保安院と、専門家もそれを官邸に知らせるつもりなし。(官僚的なやり取り(判断)の末に、アメリカにはそのデータが伝わっている)
自衛隊ヘリによる3号機プールへの散水は『菅が断行した』とあるが、細野豪志の本には「私が日本の主権と国民の気分高揚のためにやった」とあったよね。
細野さんは自分から鳥越さんに本を出してくれと言っているくせに、朝日の記者の取材には応じなかったんだね。恣意的に書かれるのを嫌がったんだね。イメージを大切にする政治家としては正解だろうか。まあ、以前から誠実でないとは思っていたけどね。
まあ、なんか、情けなくなるね。
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