「人生相談。」真梨幸子 2014講談社
『小説現代』2013年05月号~2014年01月号、大幅加筆修正
いやいや楽しいぞ。これでイヤミスなのか?って読み進め、所々でじわじわとくる。なにげに殺人が起きている。
「もしも」がいっぱい入るパズル的な展開。終盤でね。
湊かなえの作品と言われても疑わないかも。
一番イヤなのはカレーライスの肉かなぁ。ふふふ。ヒント(安田さん)
真梨さんの文体って、基本笑わせじゃないのか?楽しいぞ。
エアコンをつけずに読んでいて、脱水症状になるところだったわ。
1994年と1998年と2014年と。
以下、ネタバレ含むけど、読んでない人はわからないでしょう。
ちなみに「真梨幸子 人生相談 相関図」で検索すると、作っている人がいますよ。
最初の話が一番謎で、そういうこと(占有屋)か!と。うん、昔はそうだった。そういうのあった。
原田和子:(拾得物横領)おばあちゃん
原田○○:お母ちゃんの名前って出てきた?
原田芙美子:ふみちゃん
原田健太郎:ケンちゃん
小坂井○○:母親
小坂井(野上)美奈子:お姉ちゃん
小坂井剛:(やがてごみ屋敷に)
アキナ:「ハニーフラッシュ(キャバレー)」No.1 横領金3億(?)貢がせる
カノン:「ハニーフラッシュ」No.2(のちにNo.1) 剛から偽バーキンをもらう
ナオミ:「ハニーフラッシュ」ヘルプ(昔No.3)実はふみちゃん(客(剛)に偽バーキンを売りつける)
根元:3億横領して貢ぐ
岡部康:福善舎
佐野山美穂:福善舎
高橋雅哉:福善舎
緒方友恵:福善舎(高橋雅哉の婚約者)
武蔵野寛治(野山寛治):小説家
武蔵野芳美:武蔵野寛治の妻、元No.1ホステス(勘違い(思い込み)で剛に一千万円渡し、勘違い(思い込み)で高橋を地下鉄ホームから)
樋口義一(川口義一):小説家、ホスト~アキナに貢がせる~
メグミ:エスティシャン、ネギアレルギー(死亡?記事が新聞に載った?)ちょっとなんかまた出てくるんだけど、そこだけホラー。(幻覚?)
カナコ:エステ社長
山木千佳:マンションコンシェルジュ
米田美里:マンションコンシェルジュ~辞めて実家へ帰って、そこでもお隣が~
西野菜々子:美里の隣室変人(川口寿々子)
飯田博美
豊田純一:課長(過去に部下を強姦)
大崎:課長 セクハラ体質おやじ(見かけで損)
葛西健人:山木千佳(コンシェルジュ)婚約者、馬鹿だからメール送信間違い
川口寿々子:記者、正義感が強い(?)失踪(太洋新聞『よろず相談室』)川口義一の母親(ネグレクト)
並木郁子:太陽新聞(のち占い師サクヤ)
ガーネット・サクヤ:占い師
安田さん:武蔵野寛治アルバイト先パート~物置のミイラ
榎本千代子:武蔵野寛治アルバイト先パート、原田家(小坂井剛、ごみ屋敷)臨家
榎本良成:計画倒産1億円ロンダリング加担(回収した金を妻が知らずに捨て、隣のおばあちゃんが持って行って、関係者の自殺やらうやむやに)
イヤミスであるのは理不尽な被害者の存在だな。
ずるいやつ、悪いやつが追い込まれるのは楽しいのだが、そうじゃない人も迷惑をこうむるよね。ああ、でも、それって現実的じゃね。
川口寿々子さま、なぜそのタイミングでいなくなるかな。
あなたも追い込まれていたんだね。正義感が強く、助けたはずの人の裏切りへの怒りと、責めてしまったことへの悔いと、それまでに溜まったもの。でも、そこで逃げはないわ。警察に行くつもりで途中頭がおかしくなったんだな。きっとそうだな。でないと「もしも」の世界になってしまうから。で、ラストの回答ですね。自分に向けた。
この作品、もう少し評価されてもよくない?
やっぱりね、帯の煽りが良くないみたい。変な期待をさせるんだな。担当者は猛省せよ!ってか。
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