おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

ホストのリュウ

2012-04-12 16:51:33 | Weblog
昨日は雨と風で桜はもう駄目かと思ったが

地元ではまだまだピンクの可憐な花びらが元気に咲いている

儚い命こそ美しい


さて昨夜はT子が一番乗り

来店早々ニコニコしている

「ちょっと~アタシ恋してるかも」

聞けば、先日合コンしたらしく

その中の1人にときめきを感じたそうだ

幸いにも帰り道が一緒だったので

盛り上がる花見客を横目に井の頭公園を散策したらしい

「この肉食系のアタシがキスもしてないのよ~

 彼ってとってもウブなのよ~」

「好きにおしよ」と言いたいところだが

「あらっ、T子にもやっと春が訪れたのね~

 その純愛をしっかりと育むのよ~」

などと応援しているふりをしておいた


T子が酔っ払って眠り始めたので

帰るよう促してドアの向こうに見送った

入れ替わる様に久々のユミちゃんが若いイケメンを伴ってご来店

先程、私のケータイに電話があって

「今からイケメン連れて行くんだけど

 マシなオカマ居るのかしらァ?」

マシ=ルックス的に優れているオカマの事をさす

「そうね~今夜はマツコとカメムシを踏み潰した様なのしか居ないわ」

前者は私で後者はヒデミだ

「あらやだッ、地獄絵図じゃないの!」

「たまにはそう言うのも良いじゃない

 心霊スポット巡りって事で彼を説得してよ」

ユミちゃんが来ると一気に売り上げが伸びるので

必死で懇願する私

「ちょっと彼と相談してから決めるわね」

そう言って電話は切れた


数十分後ユミちゃんと彼氏は中睦まじく現れた

ドアから入って来たイケメンをすばやく値踏みするのは職業病だ

市原隼人に似ているが線が細く

いかにもユミちゃん好みである

「あら~嬉しいわ

 勇気を出して来てくれたのね~」

「やだ~貸切じゃない」

閑古鳥の店内を見渡して呆れるユミちゃん

でもマンツーマンでベッタリ接客がキライじゃないのだ

ところで傍らのイケメンは…

「リュウって言うの」

血液型と年齢を当ててと言われBで23歳と答えると的中した

実は歌舞伎町のホストだそうだが

とても礼儀正しくて爽やかな好青年だ

「でも私の前ではオラオラ系なのよ~」と身をよじるユミちゃん

前回彼女が来た時もホストを連れていたが

その時の彼は硬派なイケメンで

今回のリュウちゃんよりもホストっぽかった

とにかく若い子が好きなのだ


リュウちゃんはこれまで付き合って来た彼女とは

その延長線上に結婚をいつも考えていたと言う

勿論ユミちゃんとも同じである

ホストらしからぬ考え方の様に思う

聞けば18から水商売で他の仕事の経験がないとか

「何か重いよね~、そう言うの」

あくまでも遊び感覚で付き合いたいユミちゃん

「だって結婚できるわけないじゃん」

リュウちゃんより一回り以上年上で既婚者の彼女が口を尖らす

彼は営業トークで言ってるのか単に子供なのか

でもマジっぽい

続きは次回…
















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