おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

懲りないヒデミ

2011-09-12 13:27:00 | Weblog
あ~暑い

洗濯物を干そうとベランダの窓を開けたら

まだまだ真夏の様な日差しが眩しい

厚手のカーテンを閉めてると外の様子はわからない

さっき消したエアコンを再び入れて扇風機も回す

28度設定にしているので

扇風機で体感温度を下げるのである


土曜日の営業は金曜日に比べて静かだった

早い時間にアッ子ちゃんがふらりと現れた

久し振りのご来店だ

この時期はお仕事の方が忙しいらしい

滅多に飲み歩けないらしい

翌日曜日も一応休みなのだが

連絡が入れば駆けつけなければならない

のんびり昼寝もしていられない

そんな状況でもこうして遊びに来てくれたのが嬉しかった

ベリーショートを更に短くして男の子の様だ


少しして、後を追う様にリュウゾウさんがご来店

更にはサイちゃんもその後に続いた

アッ子ちゃんは招き猫なのだ

「そうなのよ、何処のお店に行っても

 私の後にお客さんが続くのよ」


パンチの効いたサイちゃんも久し振りのご来店だ

見た目が北島三郎そっくりで

口をつけば若かりし頃のやんちゃな武勇伝ばかり

ヒデミが接客に回ったが全く乗らず

サナエさんが見るに見かねてバトンタッチしていた

ヒデミは苦手な客だとまるでやる気がなく

ほとんど無口になるのだ

そしてやたらと席を動いては他のテーブルの

お客さんにちょっかいを出すのだ

全く何年オカマやってんだか

ヒデミにはホント腹が立つけどお客様に罪はない

私もアッ子ちゃんのテーブルから移動して

サイちゃんのご機嫌を伺う

予め所持金を聞いておかないと

「今日はツケな」

とかすっ呆けた事を言うのだ

「サイちゃん、いつもの様に先に払っときましょう

 その方が安心でしょう

 しかも今夜はサナエママがお隣で密着してるでしょ」

いかにもママの雰囲気を醸し出しているサナエさんも

「そうよサイちゃん、いい子だから

 チーママの言う事を聞いて頂戴」

わたしチーママじゃないんだけど…

サイちゃんは財布の中から何枚かの千円札を差し出した

「そうそう、それで大丈夫よ

 サナエママと楽しんでね」


アッ子ちゃんが帰りサイちゃんも帰った

残っているのはリュウゾウさんだけだ

サナエさんとヒデミに接客を任せて

私はキャッチをする事にした

外は相変わらず蒸し暑い

すると店内からドア越しにサナエさんの怒声が…

「ちょっとアンタ、さっきのは何なの?

 苦手なお客さんだからって酷すぎるわ

 お仕事なんだから、もっとまじめにやって頂戴」

ヒデミに注意しているのだ

リュウゾウさんはトイレに行ってるらしい

ヒデミはサナエさんの言う事は割りと素直に聞く

でもきっとすぐに元の木阿弥だろう


その後はモリちゃんをゲット

カラオケ好きな彼を今夜は大いに盛り上げよう

ボーイのトシも参加させ

ついでにリュウゾウさんのテーブルにしつこく固執しているヒデミも呼ぶ

しぶしぶこちらにやって来た

モリちゃんは皆にお酒を振舞ってくれて

自慢の喉をたっぷりと披露してくれた


その後、シマちゃんとケンちゃんがドアを開けた

時計を見ると4時になっている

ボーイを帰らせて3人で残業だ

ヒデミもかなり酔っ払っている

しきりにケンちゃんのテーブルでアフターをねだっている

「アタシがお金出すから付き合ってよ」

ケンちゃんは固くお断りしていた


シマちゃんのテーブルは私とサナエさんで漫才トーク

こう言う掛け合いに付き合ってくれるのは彼女だけだ

シマちゃんもお腹を抱えて笑っている

ケンちゃんのテーブルでフラれたヒデミが

「サナエさん、ケンちゃんが飲ませてくれるらしいわよ」

自分が率先して着いたテーブルなのに

相手が乗ってこないと見るやすぐに人の助けを求める

ホントさっきサナエさんに怒られたばっかでしょ

懲りないと言うか反省なきヒデミなのだった


コメント
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