おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

悲しい亡骸

2011-09-01 15:08:35 | Weblog
昨日の朝の事だった

自宅近くの大通り

いつもの様にバスを降りて路地に入ろうとしたところ

反対車線の路上に何かがあるのを見てしまった

それが動物の死体である事に気付くのに時間はかからなかった

此処は非常に交通量が激しく

大型トラックや観光バスなども頻繁に通る

更に深夜から早朝にかけてはかなりスピードを上げて走る車も多い

その死体は最初カラスか何かかと思ったが

どうやら黒猫の様だった

かなり損傷が激しかったので

何度も轢かれた後だったのだろう

この大通りではたまに動物の死体を目撃するのだが

殆どが猫である

通りの向こうからこちらへ10メートル程度の横断なのだが

渡り切れずに車にはねられてしまう


そう言えばウチのアパートの駐車場で

よく野良猫を見かける

たまに2階の私の部屋の前で寝そべっていたりする事も…

冬場などはドアの前に敷いた玄関マットが暖かいのか

夜通し其処に居座ってた様な痕跡を確認する事も多い

私も動物は嫌いじゃないので

玄関マットの上は常に開放しているが

たまにドアの方におしっこをする子が居る様なのだ

その度にマットを洗うのだが

ドアの下の方は錆びてしまっている


私がアパートへ帰って来て自室への階段を上りかけると

上から凄い勢いで何かが転げ落ちて来る

それは先程までマットの上でまったりしていた猫なのだ

最初は心臓が止まるかと思うくらいびっくりしたが

最近は慣れたもので

階段を上がる前に合図をする様にしている

そうすれば猫もさっさと下りて来るので

私が驚いて階段を踏み外す事もない


マットを占領する猫の中に黒猫が居た

近所の女性が庭で野良たちに餌をやっているので

その流れでウチのアパートの方にも遊びに来る

しかし決して見知らぬ人には懐かない

私が呼んでも一目散に逃げて行くのだ

その黒猫も例外ではない

やや小太りなので貫禄がある

それまで居たボス格を追い出して

いつの間にか偉そうに他の野良たちに睨みを利かせていた

もしかしたら、あの子かも…

猫の行動半径は狭いが

あの大通りならぎりぎりエリア内だ

遊びに行った帰りだったのだろうか


その日の夕方、出勤時に其処を通るので

またあの無残な亡骸を見るのは忍びなかったが

つい目で追ってしまった

しかし既に其処に痛ましい残骸はなく

いつもの様に激しい車の往来があるだけだった

夜になって路面を濡らす通り雨

犠牲になったその猫を

可愛がってた名もなき主の涙かも




















コメント
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