地震

怖かったよね～

ホント死を覚悟するってこう言う事なんだと思った


２時半頃に目が覚めてＹｏｕＴｕｂｅを見ていたら

襖がガタガタ音を立て始めた

「ちょっと大きいんじゃないの」

慌てて玄関のドアを開けて外を見ると

電線が大きく揺れていた

「いや～勘弁して！ほんと無理ッ！！」

非難する事も考えて急いでその辺にかけてあったシャツを羽織る

階下では隣に住む大家さんの息子が

ケータイで誰かと話している

「こえ～よ」

近所のお宅は特に誰かが外に出て来る事もなく

騒ぎ立てる様子も窺えない

「こんなに揺れてるのに皆冷静ね」

それよりも揺れが長すぎる

お部屋の中ではパソコンのディスプレイが床に落ちた

キッチンの冷蔵庫の上に置いていた物も幾つか落下

点けていたテレビが突然消え停電になった


かなり長く揺れたと思った

揺れが収まったと同時にお腹の調子が悪くなり

トイレに駆け込む

水は大丈夫のようだ

時計を見ると３時過ぎ

停電は続いている

外では救急車のサイレンが鳴り響き

近所のスピーカーから防災放送が聞こえて来る

この地域は震度が５だったらしい

私が上京して初めての大きな地震だった


停電がいつ復旧するか分らない

お店に出勤する事が出来るだろうか

万一に備え、今の内にシャワーを浴びておこうと思ったら

湯沸かし器が停電で運転できないのだ

「やだ～ヒゲも剃れないじゃない」

最近レーザー脱毛をサボっているので

出勤前には念入りに剃っているのだ


時計の針は４時を回り外は陽が翳ってきた

今の内に懐中電灯の電池を買い置きしておこうと外に出た

近所のオバちゃん同士が路上で立ち話している

「凄かったわね～」

大通りに出るとコンビニがあるのだが

店内が真っ暗だ

て事はサミットの上階にあるヤマダ電機も同じかも

取り敢えず行って見たが、やはり営業はしていないようだ

仕方ないのでアパートに戻る事にした

道すがら何処の店も軒並み電気が消えていた


何だかお腹が空いて来た

停電中なので冷蔵庫の中身が心配だ

アジが残っていたので急いで焼く

ついでに焼きそばも作ろう

何度も余震が続く中

薄暗いキッチンで私は食事を摂り

ついでにコーヒーも淹れた


それにしても何時になったら電気がつくのだろう

やはり緊急時様に避難袋は必要だと痛感した

それにしても情報が入って来ないので不安だ

ケータイで地震情報をチェック

東北で震度７だったらしい

大津波警報も出ている

首都圏の鉄道は全て運転見合わせ

死者も出ている

いかに大きな地震だったかがうかがえる


辺りが段々暗くなってきた

このまま今夜中に電気がつかなかったらどうしよう

確かウイルスバスターの使用期限が今日までで

継続手続きしなければいけないんだっけ…

それと、さっきママに今夜の営業に付いてメールしたが

返事が来ない

多分通信機能もマヒしているのだろう

続きは次回