おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

お人よしのアッ子

2009-10-20 07:55:26 | Weblog
久々に来店のアッ子ちゃん

いつもダンナと一緒に来るんだけれど

ドアを開けた途端、もうベロンベロンだった

数ヶ月前からパートに行ってる蕎麦屋が原因だろうか?

きっとそうだろう

それにしても尋常ではない酔っぱらいぷりだ

全く何を言ってるのか分らない

よっぽど鬱憤が溜まっているのだろう


彼女はとてもお人好しだ

主婦のパートなので面接時に長時間勤務は無理だと伝えてある

それを承知で蕎麦屋も雇ったはずである

なのに人が居ないと言う事で

彼女にいつもしわ寄せが来るらしい

「○○さん、明日空いてるゥ?」

「○○さん、遅番の子が急に休むって言うのよ

 お願いできないかしらァ」

他にもパートは居るのに

必ずアッ子ちゃんに頼んで来るそうだ


「ダメよ!良い様に利用されてるだけじゃないの」

「アナタが断わっても誰かが何とかするんだから

 責任を感じる事はないわよ」

「そもそも新人のアナタが何でもかんでも

 押し付けられるってのも酷い話じゃない」

私たちは口角泡飛ばしながら

自分の事のように腹を立てたものだ

挙句には「アンタ、周りの評価を気にし過ぎてるんじゃないの?」

他のスタッフたちに嫌われないように

何でも請け負ってしまうのではないか

しかし後になってその全てがストレスになっているのでは…


以前パートに行っていた和菓子屋でも同じ様な事があった

アッ子ちゃんはまた同じ事の繰り返しである

「アンタ、あの和菓子屋でもホントに嫌な思いしたでしょう」

「でも私頑張ってると思うの…」

皆からやいのやいの言われて返って来た言葉だ

「確かに頑張ってるわよ

 でもストレス感じてるから

 こんなに酔っ払って愚痴ってるんじゃない」

もっと肩の力を抜いたらどれだけ楽になるだろう

周囲の評価なんて気にせずに

マイペースになる事も必要なのである


お局様から入ったその日に

「アンタなかなか見込みがあるじゃない」と

褒められたのがプレッシャーになってるのだろう

「今度の新人は、やる子だよ」

その評価を落としたくない

「なんだ、見込み違いだったわ」と

思われたくない

なので何でも引き受けてしまう


アッ子ちゃん、久々にダンナと飲み屋のハシゴをして

少しは気が晴れただろうか

蕎麦屋も暮れに向けて慌しくなるだろう

きっとまた調子の良いスタッフから

何だかんだと頼まれるだろう

どうかノーと言える勇気を持って欲しい