リッスン・トゥ・ハー

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日本人看護師に思い寄せた、日露戦争のロシア人捕虜の恋記す

2010-01-20 | リッスン・トゥ・ハー
「ワタシはなにものぞみません、ワタシはなにもかもすてるかくごがあります、だからアナタもワタシを愛してください。」

「申し訳ありませんが、貴方を受け入れることはできません、貴方は敵国の人、いくら愛していようと」

「かならずそのカベを乗りこえます、ワタシはアナタに出会うためにつかまったのだとさえおもいます」

「私を困らせないで。どうすることもできないんだから、私だって。」

「今日はとてもシアワセです、アナタの気持ちがわかったから、ワタシはマンゾクです」

「時代が違えば、お互いもう少し遅く生まれていたら、あるいは一緒になれたかもしれませんね」

「きっとライセでワタシたちは出会い、コイにおちるはず」

「さよなら」「サヨナラ」

ほぼ同時に発する、その10年後に生えてきた2対のつくしは、寄り添うように伸びていく。