リッスン・トゥ・ハー

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手帳に記す文章

2010-01-01 | 若者的詩作
本当に大切なものなら
そんな簡単に口にするものでない
先生はそう言う
わたしはそれを聞いて
机の上に立ち
先生を見下ろしながら
何にも言わないでしばらくいると
世界で一番強いみたいな気になったんだ

ケイン・コスギ入籍

2010-01-01 | リッスン・トゥ・ハー
ケインです、どうぞよろしくおねがいします、と彼はたいへん丁寧に頭を下げてわたしの前に座りました。それから、じっとわたしの目を見て、何にも言わずかすかに笑いながらわたしの目を見続けているのです。わたしはそのうちに怖くなってきました。この人は一体どういうつもりでここに座っているのだろう。アスファルトに直接座って痛くないのだろうか、痛いに決まっている。いやケインぐらいになれば鍛えているから全然痛くないのかもしれないか。わたしは我慢できなくなってかれに尋ねました。どうしてここに座っているのですか?ケインは不思議そうな顔をして言いました。膝ががくがくでもう立てないのですよ。なんということでしょう、ケインは200kmの道のりをトレーニングのために走ってきて、疲れ果てていたのです。そのそぶりを全く見せない彼にわたしはほろっとなりました。そして、何かできることはありますか、と尋ねました。すると彼は、では、ぼくを、ガストに連れて行ってください、そこで、フライドポテトが山ほど食べたいです、と応えました。だからわたしは彼を担ぎ上げ、2km先に会ったガストへ歩いていったのです。途中、ケインの妹とすれ違って、そのときやけに睨まれましたが、わたしはそのきつい視線に耐えて歩き続けました。さて、ケインは何キロメートル移動したのでしょうか?わかる子は手を挙げて。