リッスン・トゥ・ハー

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淳が安室と交際、外野無勢はだあっとれ!。その3

2010-01-10 | リッスン・トゥ・ハー
淳と安室による会見

淳「はい、どうもこんちわ」
安「こんちわ安室です」
淳「淳です、熱いですね」
安「我々ですか?我々のことですかそれ?」
淳「ちゃうがな、地球温暖化の話しやがな、なにいうてまんねん」
安「そっちかいな、ほな、わてもいわせてもらおか」
淳「なんですか?薮からスティックに」
安「スピリアルスポットに言ってきましてン」
淳「もう、本題は入りますか、まあええわ、ではいうたげてー」
安「したら、パワーぶわあああ、ときて、ぐんじゃぐんじゃ、ぬるぬるのぷりん」
淳「擬音ばっかで何もわからんがな、ちゃんと説明してんか」
安「スピリアルスポット入ったら、パワーがぶわあああ、きて、体のそこからほとばしる性欲」
淳「下ネタやないか、NGやで、君まだアイドル」
安「いやわて、もう、ええ歳ですねんで」
淳「の脱いだパンストやろ」
安「もってこい!それもってこい、かぶって笑いかっさらったるから!」




ちゅうようなネタ中ずっと手を繋いでるふたり。

鍋、魂を込めたシラタキの逆襲にあわや!

2010-01-10 | リッスン・トゥ・ハー
鍋奉行と言われる。誰に。私と鍋を囲んだ人であればたいがいに。たしかに私は箸をせっせとうごかして具の煮え具合の把握に終始している。食べる暇などない。完璧に煮えるタイミング、一番いいにえ具合のときに取り上げて、食べてもらうことに心血を注いでいる。そして、美味しい、とつぶやくその人のことを全く見ずに次の具の引き上げるタイミングを計っている。私はあくまでも補助、主役は鍋だから、私の個性がはっきりとあらわれないように、しかし私の存在もちゃんとわかってもらえるように、私はせっせと働く。ぐつぐつといいはじめたら、火を弱くして、もう煮え切っている具は、私の器に入れておいて、どうせ私は全く食べないのだから問題ない。さあて、いっぱいに腹に収まったあと、さらさらとかき込む雑炊へと進むのであるが、私はこの行程を最も得意とする。絶対に喜んでもらえる自信がある。ただ、いつもと同じことをするのではない。それまでの鍋の食べっぷりを観察しておいて、その人その日とに合った雑炊を作り上げる。職人芸をそこで見せるわけだ。これは、なんで?なんで?と不思議がるほどぴったりとそれぞれにあう味の雑炊ができあがる。神様扱いされることも珍しくない。頭が高い、我は神であるぞ、ひかえよろう。言ってみると、恐縮する、たいがい恐縮して、君も食べて食べて、と気を使う。そのときに、えーどうしよっかなあ、と渋っておいて、一口だけシラタキをちゅるって吸い上げる。ちゅるちゅるいわすのも、たまにはいいと思う。毎回いわせていたらうんざりしてしまうが、たまにはいいんだと思う。

プラットフォームに立つ、お前けっこう可愛いよ

2010-01-10 | リッスン・トゥ・ハー
降ってくる、電車が疾風怒濤のように。降ってきて、っぷしゅう、という音を立て扉を開け、そこから吐き出される人々吸収される人々、プラットフォームはにぎやかである。電車はレールの上を走る、常識である。電車が発明されて以来もう100年ほど経つだろうかよくわからないけれど、その常識を覆すプラットフォームであった。何しろ降ってくる。しんしんと降ってくる。ここ京都駅、降ってきて、電車は再び上昇する。ちょうど糸でつり下げられた人形がいきいきと動き出しているように、電車は駅にやってきて、さっていく。考えようによっては、沈んでくる、とも言える。雲の上、そこを電車は走っていって、駅の付近で沈む。雲の上であるから自由自在である。レールなどいらない。いらない。このプラットフォーム、これや!そう後の飛行機、空港である。

淳が安室と交際、聞いてない、私、全然そんなこと聞いてないし。その2

2010-01-10 | リッスン・トゥ・ハー
淳はあるとき言った。その時は同窓会ってやつで、2次会が終わり、ばらばらと気の合うものだけがそれぞれ散らばり、ショットバーでピーナッツを食べながらこの期に及んで瓶ビールをちびちびやっていた時だった。俺は他のことは全く何にも考えないでただそのピーナッツのうまい食べ方を考察していた。結果、ノーベル賞とまではいかないものの、アカデミー賞がもらえるぐらいの美味い食べ方を発見した。淳は明後日の方をむいていて、ちいさくぶつぶつつぶやいていて、やがて俺に話しかけた。俺は、全くこの野郎は、いまが一番大事な時なのに、と思いつつ淳の話に耳を傾けてやった。俺はたいへん友だち想いの男なのだ。するとやつはこういった、いまさ、安室とつきあってるんだよ、俺は一瞬、は?と思ったが、安室の意味を理解したとき、飛び上がった。それは本当の話か、本当の話なのか、と問いただした。何を隠そう、スーパーモンキーズの頃から安室の大ファンだったから。それを淳は知っているはず、だからそんな物思いに耽ったような顔をして瓶ビールを飲んでやがったのか。俺は興奮した。安室と淳の交際について妄想を膨らませた。それは卑猥なものやセンチメンタルなものや青いものや臭いものやぬるいものや、様々な感情を吐露する安室は一段ときれいだった。

安室はあるとき言った。その時は私がふられて慰めてもらっていた。安室は私の肩を抱いて、私越しにタモリ倶楽部を見ていた。そして私をおもいっきり優しく撫でながら、空耳アワーのお時間がやってきました、にびくりと反応し身構えた。なんてやつ、と私は思ったけれどそれも含めて安室だし、それはそれでキャラとしてアリね。なんて思えた。そのまま芸能界で生きていけるわこの子、と。私はなおも私をふった相手について安室に話し続けた。話しても話しても話し足りない。私はおしゃべりモンスターだった。安室はタモリ倶楽部が終わると私のほうをむいて、ほらそんな顔してたらタモリさんに嫌われるよ、とささやいた。この世界でそれは命の終わりを意味する。彼女なりの優しさだった。彼女はようやく泣き止んだ私の顔を見て、フフ、と笑った。それからわたしね、と口笛を切って、淳とつきあっていることについてすべてを私に打ち明けた。よどみなくすらすらと私の失恋などなかったかのようにいま或る恋の話に燃えた。体温がぐっと上がり、頬は染まり、うっすらとひたいにあせをかいて、なんとなく妖艶だった。私はそんな安室見たくなかった。だけどそれが現実で、淳はそんな安室に夢中なんだろうと思った。