夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

長崎の平和祈念式典で、忠実な実況中継をしない馬鹿なNHKに腹が立つ

2011年08月09日 | 文化
 男女二人の高校生の司会で式典は始まった。その挨拶をしている最中に、なぜ彼等が参加する事を決めたのか、と言う裏の事情をアナウンサーが延々としゃべる。だから高校生の挨拶が聞こえない。
 式典には副詞まで原発事故の結果非難しなければならなくなった高校生も招待されていて、その高校生の事情に話が移る。更には献花をしている最中に、市長の宣言文がどのようにして作られるかの話に切り替わってしまう。今年の式典が福島の原発事故を背負って、意義が更に深くなっているのは誰もが感じているし知っている。しかしそれと祈念式典とは別だ。祈念式典ではその間に重要な事はしていないのだ、と言うのなら、馬鹿な人々が集まっているんだと言っている事にもなるし、最初っから中継などする必要は無いだろう。もちろん、こうした実況中継のやり方は毎年の事ではあるのだが。

 途中に挟んでいる話題は何も式典の最中に流さなくても、幾らでも別番組で流せる。まるで、こうした方が祈念式典がより充実するのだ、と言っているみたいだ。そう、多分、NHKはそう考えているに相違ない。馬鹿な連中である。これがNHKの啓蒙の思想なのだろう。御為ごかしもいいとこだ。
 実況中継には実況中継にしか出来ない事がある。それを無視して何が実況中継か。これで国民から強制的に視聴料を収奪しているのだから恐れ入る。

 私はこの放送を見るために今日の午前中の予定を組んだのに、馬鹿らしくなって、途中で見るのを止めてしまった。それくらい、馬鹿馬鹿しくて腹が立つ。市長や被爆者代表、そして総理大臣の平和宣言を聞きたかったのに。新聞で要旨は読めるし、いくら原稿の読み上げであって、下手な挨拶であっても、直接にそれを聞きたかった。
 テレビで唯一式典の実況をしている局がこの有様だから、民放が式典の実況をするなどとは到底実現不可能な事だろう。全国民が全世界に対して訴える重要な祈念式典なのだから、この時間帯くらいはCM収入は要らない、と完全実況中継をやるテレビ局があったって、少しもおかしくはない。それくらいの覇気や意地が無くて、何が公共のメディアか。