千艸の小部屋

四季折々の自然、生活の思いを、時には詩や創作を織り交ぜながら綴りたい。

いつのまにか 秋

2011年10月12日 | 日記



いつのまにか 秋
いつのまにか 秋になってしまった

ぬぐっても ぬぐいきれなくて
呼吸することさえ 苦しい夏もあったのに

秋の風が吹き
秋色の筆で 目の前を駆けていったのが
誰なのか
探りだすこともしないうちに
もう 秋
いつのまにか 秋

空気は軽やかで
風はさわやかで
弛緩しきった心を持ち上げてくれる

いつのまにか 秋
いつのまにか 秋がやってきた

昨日出会った あったかなぬくもりを
忘れずに そっと抱きしめていようか

やがて来る冬を
しっかりと生きてゆくために

                             (azumi)

 ここ何日か快晴。
 空気は乾き、さわやかな秋を満喫。

 夫と浦佐に出かけた。
 友人がボランティアで店番をしている店。
 蔵を改造した店である。
 暑い夏は休店していた。
 母の入院以来、この友人とも久しぶりだ。
 イスタンブール帰りの知人も来ていた。
 パンフレットを拡げ、トルコの古代都市カッパドキアの話で盛り上がっていた。

 カウンターの中にいる友人の口紅がいい感じ。
 褒めたら、100円ショップで買ったの、だって。
 この頃やめていた口紅、私もその店で買おうかな。

 女たちが賑やかな店。
 後ろのテーブルでは、何人かで勉強会だったし、一人ポツンと坐っていた夫には、コーヒーを運んだ女性が話し相手になってくれた。
 ご主人とお話しててもいいですか。
 どうぞ、どうぞ。

 店に展示中の陶芸作家がやって来た。
 陶芸は3年くらいのキャリアだが、画家らしい。ちひろのようなやさしい女の子の絵もあった。
 壁面や棚の上に展示できるようになっている。

 しばらくぶりに世の中に飛び出したような私は、天井近くに張られた絵の名前を思い出せないでいた。
 日本の言葉に似ているあれ・・・
 さ、さくらだ・・・
 サクラダ・ファミリア?

 それは、サグラダ・ファミリア、聖家族教会、アントニー・ガウディの未完成作品です。
 陶芸作家が言った。さすが。井の中の蛙の私とは違う。

 和服を着る会の主催者もいた。
 写真をやっている人もいる。
 いろんな人たちがやってくる店。
 国際大学あり、北里大学、北里学院ありの浦佐周辺。
 人の確かな息づかいを感じる店ではある。

 イスタンブールに出かけた知人は旅の疲れも見せず、私の背骨から首を揉みほぐしてくれた。
 こちこちに凝っていた首筋がすうっと楽になった。

 連休は孫たちが母の病室を覗き、明日は妹たちがやって来る。


 秋の野原 ノコンギク(キク科) チカラシバ(イネ科)



 浦佐毘沙門堂