庭の片隅で
そよそよと風に吹かれて揺れる花たち
朝の庭
小さな小さな白い花たち
居場所がなくなった花たち
庭の片隅
雪の下で春を待ち
気候が定まらない季節の中で
花を閉じる日も近づいた
蔓延る地下茎の間からやっと芽を出して
もはやここも安住の地ではなくなった
そよそよと風に吹かれながら
声を伝えようとしているのか
小さな白い花たちの居場所は
別のところだった。
いろんな花々が分け入るように入り込んできた。
ネットで調べても花の名前がわからないままだ。
花の生命力もあるようだ。
押しのける強い力も・・・
イワヤツデ(ユキノシタ科)も生命力がある山野草だ。
今年も株が増えた。
可愛い花を咲かせるが、葉も堂々とたくましい。
定位置に根を下ろし、菖蒲類も花開く五月の庭で、真っ白な花を咲かせる。
オオソニガラム(ユリ科)
開花時期は結構長い。
丈の長い菖蒲も咲き出した。
そのそばでフタリシズカ(センリョウ科)も・・・
ヒトリシズカが少なくなってきたので、反日陰の庭に土入れをして移植。それがよかったようだ。花は終わったが生き生きしている。
教室の日。
橡の花を持ってきた人がいる。
先年、アルプの里で栃を見たことがある。大木で幹が太かった。真夏の日除けになりそうだった。「トチノキ」と表示してあった。
橡の実は、昔から貴重な食材になっていたことは知っていた。
だが、葉も花も初めてだ。
アグリコア越後ワイナリーの近くにあったそうだ。手の届く低位置に花が咲いていたようだ。切り口を丁寧にぬれティッシュで包んでいた。
その方、丸坊主頭だったが、髪を伸ばし始めたので、訳を問われていた。
「娘が結婚式にその頭では、と言われたので・・・」
「結婚式は、軽井沢の内村鑑三らで有名な星野遊学堂でやった・・・」
私、ニコニコ顔・・・
夜の教室は眼が疲れるので、妹に愚痴ってしまったが、その日はとても楽しい教室となった。
ろくに読んでいない「新約聖書・詩篇」を本箱から出してきた。
星野遊学堂でいただいた聖書だ。