千艸の小部屋

四季折々の自然、生活の思いを、時には詩や創作を織り交ぜながら綴りたい。

季節のあしおと

2014年07月27日 | 日記

秋がくるまえに
夏よ
照りつける熱砂の太陽に
やさしいほほえみを

秋がくるまえに
夏よ
こどもたちに涼やかな木陰と
風のほほえみを


冬がくるまえに
秋よ
ゆるやかな時間をそのまま

冬がくるまえに
秋よ
ゆるやかな季節の思いをそのまま


季節のあしおとは
ゆるやかに
やさしく
高らかに
近づいてくる

      (azumi)



 2010・9・26

 湯沢秋桜ハーフマラソン

 ピットーレ ブース



 ハーフマラソン 10キロコース出発の湯沢中央公園





 幼児レース





 10キロコース初参加の娘、初めてなのに好成績でした。
 よく走ったね。ご苦労様!!









 2010・10・3

 大源太森の恵感謝祭

 餅つきをやったね。








 ピットーレの人気者、ガンさん!



 ネィチャークラフト



 木の実を使った体験クラフト。何が出来たかな。



 ゆるやかなひとときでした。



 大源太川堰堤





 小学校も幼稚園も夏休みに入りました。
 みんなで楽しく遊ぶ日も近いようです。











汽車ぽっぽ

2014年07月20日 | 日記



 七月の週末、近くのイベントホールに出かけた後、八色の森に立ち寄った。
 梅雨の合間・・・
 暑くもなく、蒸すわけでもなく、公園はあちこちに家族連れが分散して憩い、のどかな雰囲気に包まれる。



 真夏になると、池の周囲も子供たちの水遊びの歓声が飛び交う。




 まだ滑り慣れない滑り台、幼児に教えている父親らしき声がした。滑り台を楽しんだ後の次はあそこかな、などと思ったりする。



 大きな丸いボール、両親が見守っている。二歳くらいかな。何度も転がして遊ぶ子、すぐ飽きる子、この子はどっちかな。


 2010・10・10

 八色の森の秋祭り。

 ミニミニ新幹線が登場。




 汽車 汽車 ポッポ ポッポ
シュッポ シュッポ シュッポッポ

 出発進行!!

 ぼくらをのせて
シュッポ シュッポ シュッポッポ

 ガタン ゴトン ガタン ゴトン
ポッポ~
ポッポ~

 八色の森から虹の駅まではしりま~す。
ポッポ~
ポッポ~

 出発進行!!




 虹の駅 いいな。いってみたいな。


 あたしも乗りたい。
 ぼくも。
 わたしも。
 ぼくも。

 あたしは、このとき生後二ヶ月ちょっと前(*^_^*)


 Rちゃんがいるよ。汽車ぽっぽに乗ってるつもりなのかな~





 上越新幹線浦佐駅ホーム



 大阪に帰るあたしたちをお見送り。
 さみしいな。
 いつ会えるのかな。




 2012・8・15

 八色の森公園で遊んだ。
 あたしはもう少しで二歳。
 眠いときは、どうやっても眠いの。だから起こさないでね。



 バーベキューの美味しそうな匂いが立ちこめます。
 お兄ちゃんたち、たくさん食べてます。
 あたしはまだお昼寝中です(*^_^*)



 バーベキューの後、みんなでトランポリンをしました。
 あたしはまだうまくできないので、パパが手伝ってくれました。



 かけっこもしたし、いっぱい遊んだよ。



 あっ!虫さんだ。遊ぼ!





 綺麗だね。
 みんなで虹を見ていたよ。
 消えるまで、ずっとずっと見ていたよ。
 また来ようね、八色の森公園へ。



 みんなが大きくなって、同一行動が難しくなってきました。

 関東の子供たちです。
 休日に幕張メッセ行き。大きなイベントがあったようです。



 大阪の子供たちです。
 工作大好き、プラモデルにも熱中しています。



 ある日のお手伝い。

 洗濯物をピラミッド状に積み上げています。



 キッチンでナンづくりのお手伝い。






 さてさて、今夏の里帰りはどんなお話が聞けるのでしょう。
 楽しみにしています。

 汽車ぽっぽに乗ってくる家族もあるようです。

 今日は久々の好天気です。
 燐家のお庭から、若者たちの明るい会話とバーベキューの香ばしい匂いが漂ってきます。





七月のこぬか雨

2014年07月13日 | 日記



 こぬか雨が降り出した。
 濡れて困る雨ではない。
 しっとりと細やかに降る雨。
 手に持った雨傘を、広げたまま地面に置いても苦にはならない。
 訪う人もまばらな菖蒲園。
 盛りの季節は過ぎつつある。






 唐衣きつつなれにし妻しあればはるばるきぬる旅をしぞ思ふ
                   (在原業平 古今和歌集)

 「カキツバタ」を図鑑で探せば、美男で有名な在原業平の歌が登場してくる。 かきつばたの5文字をちりばめた歌とある。
 花はふつう紫色で大きく、花茎は約12㎝になり、花弁の基部から中央にかけて白い線がある。

 アイリスの仲間(アヤメ科アイリス属)で、日本には、アヤメ、イチハツ、エヒメアヤメ、カキツバタ、シャガ、ハナショウブ、ヒオウギアヤメ、ヒメシャガ、ジャーマンアイリス、キショウブなど渡来の花もあるようだ。

 菖蒲といえば、雨期、浴衣姿を連想する。



 赤い番傘をさした素足の娘がやってくる。ヒメシャガを染めた藍色の浴衣。長い髪をくるりとまとめたうなじと足は抜けるように白い。番傘を畳み、手に持った紺地の巾着袋から白いタオルを取り出す。胸元にはさんでおいた無地のハンカチをそっと丸い腰掛けの上に置いた。下駄を脱ぎ、腰掛けを跨いだ素足に恥じらいとほのかな艶めかしさがあった。湯に足を入れると、熱くはないぬくもりが娘の身体中を支配する。心は満たされているわけではない。
 予感だけで、予感に糸惹かれるようにここに来た。





 池の小径を歩いてきた。

 あの人に会えるような気がして・・・

 7月7日だった。
 あの人に出会ったのは。




 来年の今頃、また来ます。
 娘は民宿の手伝いをしていた。
 曇りのない爽やかな男の笑顔。



 池の周囲を案内した。
 ジュンサイとハスの季節・・・
 湖面に映るみどりが鮮やかな季節・・・
 娘はひそやかに恋をした。


 人気のない菖蒲園、
人の心はうつろいやすい。
 花の季節が終わりに近いと見定めたように、心は紫陽花に思いを馳せているのだろうか。




 こぬか雨は、
しずかに降りつづく。




 赤い番傘をさして、娘は来た道を歩く。
 心の中から取りだして、刻んだ紙片が池の底に沈んでいくのを確かめるようにしばし佇んだ。
 心の中のひそやかな思いは、
池の底に沈んでいった。

 口元をきりっと結んで、客の訪れもない玄関戸を開けた。
 夕方になっていた。

 訝る母に、精いっぱいの微笑みを返した。

           


 読者の皆様へ。

 ブログを初めてから、昨日で3年となりました。
 つたない文をお読みいただき感謝申し上げます。

 「四季折々の自然、生活の思いを、時には詩や創作を織り交ぜながら綴りたい」
 そう願って、ここまで参りました。
 今後ともよろしくお願い申し上げます。

                            (azumi)






流れる雲

2014年07月06日 | 日記



 夜明け近く土砂降りの雨、六時前小雨に変わった。

 地上から蒸気が絶え間なく上がる。
 うっすらと刷毛を引いたような景観は、空に舞い上がり消えていった。




 ヤブキリの幼虫か。
 野原の草の上やすきまにいるが、成虫になると木の上に移動する。おすは、頬をこすり合わせて「ジッ、ジッ」、あるいは「ジリジリ」と鳴く。体の色は、すんでいる場所によってちがいがある。前あしにはとげがある。

 茅の間をせわしく飛び回っていた。追いかけても追いかけても逃げられて、写真を撮ることができない。このバッタは、一瞬だがいい子でいてくれた。

 ササキリというバッタの仲間もいるが、少し違うようである。




 丈が伸びた茅やワラビの間から、小さな芽がスクスクと伸びている。


 人がいかに誤解にみちた中で生きてゆくか、人はいかに他者を誤解したまま、その噂を後世に伝えているかを知る時、人間の真実とは何だろうという、もっと深い文学命題を突きつけられる。
 それが面白くて、また次に魅力ある、またはなぜか気にかかる人物について書き始めているのである。    (瀬戸内寂聴 「白蓮れんれん」中公文庫解説より)

 まだ読み途中であるが、林真理子その人も、柳原白蓮(柳原子やなぎわらあきこ)の見解も払拭しなければならなかった。

 史実に基づいた伝記小説であったことに深い感銘を覚えた。

 林真理子は早くから直木賞を受賞、「白蓮れんれん」で柴田鎌三郎賞を受賞していた。






 茅の藪は背丈が伸びて、場所によっては、山が隠れてしまう。空は夏の雲、ゆっくり、ゆっくりと流れている。


 大正十年十月二十日、子は家を出て、恋人宮崎龍介のもとへ走った。これが世に名高い「白蓮事件」である。      (白蓮れんれん)より。

 世間は、世の中は驚愕した。
 華族の女性が、筑豊石炭王の夫伊藤伝右衛門から去って駆け落ちすることは許されるべくもない。当時の姦通罪に値した。
 だが、伝右衛門はあっさりと離婚を承諾した。
「子にいっさい手出しはするな」と言い放ち、今後は伊藤の家で永久に子の名を出してはならんと、それが決着のつけ方だったようだ。
 お腹には宮崎龍介の子が宿っている。
 あまたの茨をくぐり抜け、子供を無事産んだ。
 大正十二年九月一日、悲惨な関東大震災が起きた。
 子は華族の身分を剥奪され、やっと一平民となった。

 八十二歳となった妻を七十五歳の夫龍介が献身的に看病し、看取っている。
 昭和四十二年二月二十二日のことだ。

 門外不出とされていた龍介と子の書簡を宮崎家から見せていただかなければ、書くことが出来なかったそうである。
 史実に基づいた伝記小説「白蓮れんれん」、味わいながら読み続けよう。




 坂戸山、金城山、巻機山、右奥は湯沢方面。
 白い雲が、ゆっくりと絶え間なく流れていく。

 夕方は雨になるようだ。
               七月四日。金曜日。五日町スキー場にて。