プロポーズ小作戦72
初めての贈り物
ナナリーから贈られた本に載っていた、誕生日プレゼントはラブラブへの大きな道筋であると。ラブラブというのが天子にはよくわからないが、神楽耶に訊いてみると特別に仲良しという意味らしい。
それなら星刻はまた前のように私と話してくれるかしら。そうなってほしい。また、前のように星刻に抱かれたい。
まだ、小さい頃よくおひざに抱っこされてお話を聞いた。天子はその頃のように星刻と一緒にいたいと思う。
天子にはまだわからない。それはもう自分達の間には望めないのだと。もし同じことをしても、違う結果が出るのだと。
結果はわからないけど天子は知っている。どちらであっても自分は星刻と一緒にいることを望んでいると。
星刻は何を望んでいるのかしら。天子にはわからない。
でも、天子はいいことを知っていた。ジノが教えてくれた。わからないことは訊けばいい。まっすぐに問えばいい。
星刻から返った答えは、
「ぐんせきまっしょう」
それは星刻が軍人で無くなるという事。天子はそう思った。
それなら士官学校に行く前みたいに、ずっと傍にいてくれるの。
天子にとってそれは嬉しい事だった。だから、「いいわ」と答えた。
しかし、その意味は天子が考えているような事とは大きく違っていた。
それは星刻が公人で無くなり、天子の傍から去ることであった。
2020年12月29日夕刻である。
初めての贈り物
ナナリーから贈られた本に載っていた、誕生日プレゼントはラブラブへの大きな道筋であると。ラブラブというのが天子にはよくわからないが、神楽耶に訊いてみると特別に仲良しという意味らしい。
それなら星刻はまた前のように私と話してくれるかしら。そうなってほしい。また、前のように星刻に抱かれたい。
まだ、小さい頃よくおひざに抱っこされてお話を聞いた。天子はその頃のように星刻と一緒にいたいと思う。
天子にはまだわからない。それはもう自分達の間には望めないのだと。もし同じことをしても、違う結果が出るのだと。
結果はわからないけど天子は知っている。どちらであっても自分は星刻と一緒にいることを望んでいると。
星刻は何を望んでいるのかしら。天子にはわからない。
でも、天子はいいことを知っていた。ジノが教えてくれた。わからないことは訊けばいい。まっすぐに問えばいい。
星刻から返った答えは、
「ぐんせきまっしょう」
それは星刻が軍人で無くなるという事。天子はそう思った。
それなら士官学校に行く前みたいに、ずっと傍にいてくれるの。
天子にとってそれは嬉しい事だった。だから、「いいわ」と答えた。
しかし、その意味は天子が考えているような事とは大きく違っていた。
それは星刻が公人で無くなり、天子の傍から去ることであった。
2020年12月29日夕刻である。
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