1.夕方6時過ぎ
朱禁城の外には海とか学校とか暖かい食べ物とか友達ってのもあるって
そう言ったのは幼い自分。
外に連れて行ってくれると約束。
幼い自分との約束など覚えていないかもと思っていた。でも星刻は来てくれた。
ためいきがひとつ。5メートルもあるテーブルに座るのは今夜も天子ひとりだけ。
後ろに控える女官がもの言いたげだ。
いつまでも食事に手をつけない天子に、次の予定がせまっていると言いたいらしい。
(予定なら知っているから、余計な事は言わないで)
女官が動く。
(わたしは星刻を待ちたいの)
そう言いたい。でも言えない。
星刻が私を本当の天子にしてくれた。
国の長はわがままを言ってはいけない。だから。
天子は冷めたスープにスプーンをいれる。
星刻はもう来てくれない。
スープは小さい頃より冷たく思えた。
16歳で成人して正式の天子になったのはいいけれど、星刻がお部屋に来てくれなくなってしまった。「もう子供ではないのですから」と周りに言われまくってしかたなくお部屋で会うのはあきらめたけど、せめて食事を一緒にしたい。
「天子様のお心のままに」公式回線で返された返事に心から喜べない天子。
その上、星刻はあまり来てくれずまちぼうけばかり。
というメモをどこかに落としていました。
朱禁城の外には海とか学校とか暖かい食べ物とか友達ってのもあるって
そう言ったのは幼い自分。
外に連れて行ってくれると約束。
幼い自分との約束など覚えていないかもと思っていた。でも星刻は来てくれた。
ためいきがひとつ。5メートルもあるテーブルに座るのは今夜も天子ひとりだけ。
後ろに控える女官がもの言いたげだ。
いつまでも食事に手をつけない天子に、次の予定がせまっていると言いたいらしい。
(予定なら知っているから、余計な事は言わないで)
女官が動く。
(わたしは星刻を待ちたいの)
そう言いたい。でも言えない。
星刻が私を本当の天子にしてくれた。
国の長はわがままを言ってはいけない。だから。
天子は冷めたスープにスプーンをいれる。
星刻はもう来てくれない。
スープは小さい頃より冷たく思えた。
16歳で成人して正式の天子になったのはいいけれど、星刻がお部屋に来てくれなくなってしまった。「もう子供ではないのですから」と周りに言われまくってしかたなくお部屋で会うのはあきらめたけど、せめて食事を一緒にしたい。
「天子様のお心のままに」公式回線で返された返事に心から喜べない天子。
その上、星刻はあまり来てくれずまちぼうけばかり。
というメモをどこかに落としていました。