金属中毒

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プロポーズ小作戦106

2009-10-02 16:51:05 | コードギアス
プロポーズ小作戦106
ある少女が小さい頃から仲良しだった近所のお兄ちゃんを好きになった。大人になって結婚した。結婚式では新朗は「光源氏計画大成功おめでとう!!」とさんざんからかわれた。何事もなくすんなり手に入れた花嫁のようだが、新朗に言わせればそれなりの苦労はあった。
 もし、天子が天子でなくて星刻と出会っていたらこんな感じであっただろう。結婚して子供を得た後では笑い話にしかならない『修学旅行で他の男とツーショットの写真を撮っていた』。もし二人が普通の生まれ育ちであったら今回のトラブルはその程度のエピソードに終わるはずだった。だが、二人がいるのは朱禁城の中核である。
風の音がする。
天子はその音を聞きたくなかった。
だから椅子を立って星刻の側に来た。
一番安心できるはずの場所に。
しかし、数秒後天子の声はある叫びをかたちつくった。
「いや、はなして」

朱禁城の新しい女官長は元軍人で有能である。
常時、天子の身を守るのが彼女の務め。
天子の声は小さかったが、室外の女官兵に聞こえるには充分だった。
部屋に飛び込んだ女官兵達は見た。男が天子様に狼藉を加えようとしている。
男の腕はしっかりと天子を抱きしめていた。
女官兵達は女官長の訓練通りに、男を取り押さえ天子様を確保。
連絡を受けて駆け付けた他の兵とも協力し、男を実弾入りの銃で包囲した。
このときようやく女官兵達は捕らえた相手が大司馬であることに気がついた。