Rescue-A rules 2013 を細かく見てきましたが・・・
正直な感想として・・・
これは・・・メッチャ難しい!?
レスキューAは、経験者も居るでしょうが・・・初心者もいますよねぇ。
とても、初心者のためのルールとは思えません。
ある意味、レスキューBよりもよっぽど難易度が高いですよ。
(正確には、「難易度を高くすることができる」ですね。 適正な難易度にするのは競技会の運営者の腕の見せ所です。)
難しいと思うところを列挙します。
(1) 黒線が壁の10cmまで接近する
⇒ロボットの横幅を20cm未満にする必要がある !?
(2) 切れ目(ギャップ)の長さが最大30cm
⇒切れ目の前の直線部分が5cmで、その後に30cmの切れ目があった場合、はたして抜けられるチームがどれだけあるか!?
(3) 交差点
⇒銀、白、黒と緑色の判断はできるのか!? 昔、あれだけ苦労した緑の被災者の再来!?
(4) 傾斜路をライントレースしながら下りる
⇒これが、最大の困難だと考えます。 これまでロボットは傾斜路を上ることだけを想定されていました。 しかも、最近は傾斜路には黒線が無かったので、ラインを読まずに好きなように上っていました。 しかし・・・今回のルール改訂で、傾斜路に黒線が復活しました。 ロボットをライントレースをしながら傾斜路を上らなければなりません。 黒線が右にカーブしていたら右に、左にカーブしていたら左に曲がって(線に沿って)進まなければなりません。 もしかしたら、傾斜路上に切れ目があったり、スピードバンプが設置されているかもしれません。 それだけでも難易度が高いのに、「交差点の新設」で、傾斜路を下ることも想定されます。
それでなくても、缶を持ち上げる機能を持たせられて、ロボットは大きく重くなっているので、傾斜路を上ったり、下ったりすることができるロボットを作るのは、かなりの技術が必要になりますよねぇ。
今度は審判(運営側)から見て・・・
(1) 競技開始時に、被災者(缶)と避難場所の位置をサイコロで決めなければならない
⇒ 忙しいなぁ。 しかも・・・競技進行停止になったら、またサイコロ・・・
(2) ロボットが缶に触れている時に競技進行停止になったら、サイコロを振って缶を置き直す
⇒ロボットが缶に触れていたのか、触れていなかったのか!? もめそうだなぁ。
このルールは、「缶を持ち上げたまま競技進行停止」の間違いですよねぇ。
・・・
今回のルール改訂以前の問題として・・・
ライントレースをする
障害物を回避する
ギャップを越える
被災者を発見する
被災者を救出する
これだけの個々のミッションが与えられており、LEGO のロボット(NXT)の基本的なセンサーだけでは到底クリアできないレベルになってしまっています。
ハード的な改造をしたり、ポートスプリッターを増設したり・・・いろいろと方法はあるようですが、そのために結構なお金が必要だったり・・・あんまり、褒められる状況では無いなぁ・・・と思います。
最後に、今回のルールの変更で、英語の文章が凄くすっきりしました。
学校の英語の授業のように文法に沿った正しい英語に近づいた感じです。
その証拠に、Yohoo先生やgoogle先生の翻訳でも、意味が判るようになってきました。
また、これまで適当だった部分を明確に定義してくれたところも沢山あります。
これは、今回のレスキュー国際TCに素直に感謝したいと思います。