日経ビジネスの今週号の表題が、今僕自身が直面している日本商品の風評被害に関する特集だったのですが、中国ビジネス考えるにあたって良い記事が沢山ありました。
異論もある部分があり、中国市場攻略4つのこつ、という所に、中国のブランドランキングに基づいた記事が載っています。
・日本車に関して、ぶつかったら弱そうというのはその通りだと思う。
・ポテトチップが柔らかすぎ、その理由が子供のころから固いものを食べるから。に関しては上海については嘘だと思う。貧乏人だけでしょ。
・マミーポコ?オムツ市場1位はパンパース、2位は中国企業、高級オムツはキンバリークラーク。高級ラインでは正規輸入じゃない花王。これがブランドランキングで、なんでマミーポコが入っているのか疑問。対象地域はどこだろう、もしくは所得が低い人が多いからこうなるのか。うちの客層とは大いに異なる(つまり大金持ちじゃないけど、いわゆる富裕層の認識は完全に違う)
・便器のコーラーは、新たな発見。勉強になります
・この欄、重要なのは最後の、中国で売るためには、日本企業にとって理不尽な要求も多いが、欧米や韓国企業はそれを飲んでいる。ここが最重要ポイントですが、なかなか日本企業には響かない。だから、中国ビジネスは日本本社のオーナー直轄に近い感覚じゃないとしんどいと思う。
次に、パナソニック、キャノン、ワコールが紹介されていますが、まったくこの通りだと思う。中国販売に関しては、経験のある日本人が少なく、中国人ですら日本語人材では経験が少ない。コンサルに聞くより、実際に売れている、評価されている企業のヒアリングや事例分析が最も重要だと思う。
日本の観光客向け云々の記事は。。評論だな。。でも指摘は当たっているだろうとは思います。茨城空港と同じじゃないのかな。まぁ本音では嫌がっている人も多いでしょうから、簡単には解決しないし、在日の裏の部分もかなり知っているので個人的には特に来てほしいとは思ってもいないんですが。
中国特集の次のロボットの記事も面白かったのですが、その次に日本ペイントが大活躍しているとの記事が。
日本ペイントという会社自体に対する認識はなかったのですが、中国名の立邦は広告見て知っていました。中国ではB2Cビジネスであること、広告費年間10億円以上使っていることが書いています。大手企業なんですけど、中国で認知度の高い企業は広告費最低このくらいは使っているのじゃないでしょうか。それでも欧米企業に比べれば一ケタ少ないから今一つの気もします。でも参考になります。
最後の方で尊敬する稲盛さんの日航再生に関する記事が。風評被害でどうなるかまだ見えないようですが
・JALの幹部には経営者としての資質がない人があまりにも多すぎ八百屋の経営もできない。というコメントあり。
うーん。東電もそうでしょうが、旧態依然とし他業界の大企業はどこも似たり寄ったりだろうと思いました。
にしてもあきれたのが、路線別の採算がわかっていなかったということ。すさまじいですね。どのレベルで見ているか次第ですけど、こりゃJAL出身者ってまるっきり使い物にならないんだろうなと思ってしまいます。
中村典風という方の言葉が載っていますが、いいなと思いました。
中国で中国人から評価されている日本企業は、企業規模を問わず少なくはない(多くもない)のですが、そういう企業がどうやって中国で経営しているか、踏み込んだ分析とかって公開されていないですよね。こういう雑誌で断片的に知るくらいしかないのです。アメリカなら、ビジネススクールがケース作成にヒアリングしまくっていると思うのですけど、日本はなんでかな?全然うまくいっているとは言えない企業が、活躍している企業として載っていることがあり、メディアと企業の提灯かなと思います。現地法人になると駐在員費用とか、開発費用とかで財務数字はいじれちゃうので正確には見えないですしね。移転価格も絡んできますし。
後は、日本でも一ツ橋や慶応、早稲田もアジア関連のB スクールできていますけど、これだけ注目されている中国市場における日本企業の実態とか、それ以外の海外進出とかについて、まともな本が出ていないということは、やっぱレベル低いのかなとも思ってしまいます。まぁ、なかなか実態公開しないから難しいのかもしれませんけど、アカデミックの世界も開かんのでしょうね、文系は。それともケースとか作っているのかな。だったら見たいなぁ。
まぁ日本ペイントもそうらしいですが、台湾とかシンガポールとか華僑資本にお任せして、日本企業は従来のモノ作りのみに特化するというのも一つの手ですね。