日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

中国人の金持ちって

2011-03-02 | 中国ビジネス関連
 「中国人富裕層を狙え」とかって標語が近年日本で出回っていますよね。

一方で昨年後半辺りから、中国人は金持ちでも財布はシビアよ、っていう全うなことを書く方も出てきました。


 現実に言えば、日本人が知っている中国人富裕層の多くが日本向けのビジネスで成功した人が多いのだと思います、一方で南下のコネで知り合った不動産で成功した事業家とかに紹介されたこともありますので、結構お金持ち中国人と接点を持っている方もいらっしゃるのでしょうね。


 で、僕らの周りを見ると、小金持ちは要るけど、大金持ちってあんまりいない。ITで買収された会社のオーナーくらいしか心当たりが無かったんですが。。


 昨日書いた北京の中国人。つっても叔母さんです。年は40代かな。


 2年前くらいに初めて上海でお会いして、そのときは子供連れで来て、先方の指定で確かマックであったんです。自営とは聞いていましたが唯のおばさんだと思っていました。


 その後ずっと妻と商売上の関係が続いており、これからやろうとする商売でも少し助けてもらう事になっているんですが、週末に上海に来た後、義烏経由で北京に戻っており、なにやら忙しい忙しいとわめいています。夜の9時頃にも会社にいたので聞いてみると。


 「うん、もっている2つの会社のうち1つを上場させるから」

 とのこと。聞いてみればシンセンの新興市場ではなくメインのようです。

 中国国内市場の株式公開に関しては、ノウハウあまり知られていないので、

 「唯で良いから手伝うよ」

 と話したんですが、

 もう準備が進んでいるし、だいたいあんた日本に行ってやる事やまほどあるからそんな時間無いでしょ!でも、もう1社も上場させるからその時手伝ってね。


 とのご回答。


 う。。。うらやましい。


 でも、このおばさん。ぱっと見てお金持ちには全く見えません。

 妻のいとこは、外資系社長(カナダ系中国人)の奥さんで、本人の父親も自営だから結構金持ちで、それなりに、おしゃれで、毎日高級レストランで友達と駄弁っているて、身の回りは高級ブランド品で固め、日本の米を食べ、まぁ日本のセレブと似たような雰囲気があります(結構美人ですし)。


 でも北京のお金持ちは地味と聞いてはいましたが、このおばさん見て納得しちゃいました。

 外見だけじゃわからないお金持ち。BM乗っているのは小金持ちなのかな。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北方領土に出る中国企業はなまこが目的だと。

2011-02-17 | 中国ビジネス関連
 尖閣問題と北方領土問題とどっちが日本にとって重要なのか議論もあるでしょうが、北方領土にロシア中国合弁事業が始まるって報道がされていますね。香港の報道見たんですが。

 なんと、大連企業の目的は 


 なまこ。。。。

 うーん。それはありだな。記事の中では北海道から購入しているなまこは高いから、国後で採取するという事になっていますね。政治的な問題については、記事内でも危ないゲームだよ、という意見があることも紹介されていますが、まぁおいといて。。


 僕ら粉ミルク販売しているので、そっちについての問い合わせが多いのですが、日本から中国に輸出されている食品で香港を経由する物。

 実は、なまこ、あわび、ほたて。この辺は粉ミルク以上です。

 香港経由=正規輸入ではない。

 香港向けの日本の輸出統計を見れば数字が出ていますが、凄まじいですよ。粉ミルクが年間100億円近いんですが、そんなものじゃない。年間100億円てのも日本のミルク市場の規模考えると、かなりのもんなんですけど。

 香港や中国ではなまこ、あわび、ホタテ、全部乾燥して販売していますが、これがまた高い。まぁ中華の高級食材ですからね。さまで日本で食べる僕にとっては、中華料理のこの辺の食材に興味はないのですが、日本から中国に流れるルートには、当然様々な裏口や、ブローカーさんたちが介在しているでしょう。

 国後に出た中国企業は当然中国に輸出するでしょう。香港通るか、ロシア経由か、まともに入れるか知りませんが、人件費がコストに大きく影響しそうな分野ですので、当然日本加工品よりは安くなりますね。日本の加工技術のほうが数段優れているとしても、市場に流れるのはロシア産に大きくシフトするでしょう。

 大体、日本だって安い蟹なんてロシア産、中国加工品なんですから。

 領土問題のほうが大きな問題ですが、一時的にそれを棚上げして経済開発をした場合とか、しなくても中国や韓国企業が参入した場合、関連する業界に大きな影響が出てくるはずです。上記3品目に加え、タラバとかずわい、毛蟹も人気が結構ありますから、北海道や東北の漁業は崩壊するかもしれませんね。数百億円の市場が取られるリスクが高いという事になりますので、漁業関連の株はすみやかに処分すべし。

 なんてね。

 でも、マジですよ。

 株やっている人は貿易統計見たほうが良いですよ。

http://www.scmp.com/portal/site/SCMP/menuitem.2af62ecb329d3d7733492d9253a0a0a0/?vgnextoid=20be06cad5f2e210VgnVCM100000360a0a0aRCRD&ss=China&s=News
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

上海の不思議。 交通機関は安い

2011-01-13 | 中国ビジネス関連
前から認識はしているけど、成田からたまプラザ行きのバスに乗ると3千円近い。

東京に2週間強いて、色々出歩いていたのですが、パスモへのチャージが1万五千円。

残金はほとんどない。。

大阪じゃ十三に泊まってでかけたけど、阪急で2駅の梅田までが150円。

大阪市営地下鉄にいたっては最低料金が200円。。東京よりたけえじゃないか、なんで?

そういや京都の地下鉄も高かったな。。

タクシーは京都で乗ったけど、歩ける距離でも千円。確か今日とは東京よりタクシーは安いんだよね。


そういう世界から上海に戻ると、浦東から虹橋のホテルまでのバス代が24元。300円くらいか。これも
前より値上げしたはずなんだけど、距離考えると日本の10分の1近い。

そこから家までタクシーで12元。150円。やっぱ日本の10分の1かな。

まぁ、この交通機関の安さはすべてが良いというわけではなく、運転手さんを含む交通機関に関わる人たちの
所得が低いからなせる業なんですよね。上海もバスもタクシーも前より値上げしているけど、日本から見ると
異常に安くかんじてしまう。

一方親戚が買おうとした、中山公園にあるマンションは平米辺り7万元。共用面積も含んでいますから坪4百
万円近いんですよね。

不動産価格だけは異様に高い上海。

この不動産価格の影響もあるでしょう、外食費は都心部では結構安くなく20元位するのも当たり前。この辺
は東京都比べて半分から3文の1、

外食産業は日本が安いのか中国が高いのか?

根拠はないけど感覚として。


日本の交通機関は公共機関か大企業。一方外食産業は大企業もあるけど、そこまでの巨大企業はいないしバイト
も多い。だから日本で外食産業に従事する人の所得は、バスや電車の運転手さんや整備員の方より低いのはない
だろうか?上海でも交通機関は上海人。外食はスタッフが出稼ぎ者が多いからその傾向は変わらないと思うんで
すけど、日本との比較で3分の1と10分の1.つまり3倍の価格差はどうやって説明すればよいのかな。


まぁ、外食ったって、街頭の肉まんは1個1元とかで買えるし、日本の10分の1以下で食べられるものもいっぱい
ありますけど。







コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

上海はさぶい。。

2011-01-12 | 中国ビジネス関連
3週間も幼児連れで日本に帰っていましたが、ようやく昨日上海に戻りました。

息子も日本大好きになって良かったのですけど、色々一人で帰国するのとは違うことにきずきました。。

帰ってきて思ったのは、

上海は寒い。。。何年も経験していますが、やはり底冷えのする寒さですね。ナノに、儀父母の家では暖房もつけず。
実家では電熱ヒータつけて、ホテルでは暖房かけていたので部屋の中では半そでで寝ていたのですが、帰った瞬間部屋
野中でもダウンジャケットきなきゃいけないし、床が冷えるので素足じゃ耐えられない。。まぁ、ローカル系の家に
すんでいるからしょうがない面もありますが。

今は風呂がついていない家にいるのですが、妻が風呂桶を買って洗面所にあるのではいっています。でも、日本の様に
風呂を炊くのではなく、シャワーからお湯を出してためる仕組みなので(これってこれまで住んだ家、風呂桶が合っても
全部同じなので、日本人向けマンションじゃなきゃ同じだと思うんですが)、お湯を張ろうとしても寒いからすぐにぬる
ま湯になってしまう。

お湯がノーリツの機械で沸かすのですが、メイドインチャイナは性能悪いのかな?それとも整備していないからか、あま
り熱いお湯は出せないんですね。火力を強くするとすぐにとまってしまう。

おかげで、シャワーで我慢ですわ。。

ネットも夜はやっぱり遅い。。

文明を感じない所だなぁ。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本に違和感

2010-12-20 | 中国ビジネス関連
 何故か子連れで実家に帰ってきております。

 今日はてつおたの息子の為に大宮の鉄道博物館というところまで、片道2時間以上かけていってきたのですけど。。

 当然ながら母親と子供のパターンだけですよね。ときどき祖父母と子供連れという上海で当たり前に見かける光景も見ましたけど。いい年こいて餓鬼と平日遊びに行くなんて、無職かリストラされたおっさんにしか見えないんだろうな。。

 まぁ、嫁の紐状態なので似たようなものですけど。

 しかしまぁ、日本は食い物はうまく、安全でよいところが非常に多いのですが。

 ・やたら年寄りが多い。自分がじじいに近い年齢というのに、自分より年配にしかみえないサラリーマンの方が多く感じる。

 ・異様に静か。。疲れているからか、若い子がいないからか。

 ・無言で携帯電話をいじくる人たち。若い子だけじゃないんですね、いい年したおっさんやおばはんも。

 まぁ、10年以上海外にいる方が多いので浦島太郎に近くなっているのは事実なんですけど、あのやたら騒音の激しい上海から来ると、違和感というよりも少し気持ち悪くなってきました。

 やばいかな。。上海嫌いなんだけどな。。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

運び屋は主に女性~大量の密輸品を身体に巻いて1回200元

2010-12-15 | 中国ビジネス関連
  深セン湾海関(税関)で2日、女性14人の密輸品運び屋集団が摘発された。広州日報が報じている。

  14人の女性たちはみな流行のおしゃれをして、大きなバッグを肩にかけて香港側から中国大陸側に入ろうとしていた。その中の1人がX線検査機を通らずに直接通過し、続いて他の女性たちも検査を受けずに通過を試みた。女性たちの怪しい動きはすぐに税関職員に発見され、荷物や身体検査を受けることになった。
  検査の結果、1人の女性が65台の携帯電話を身体に巻き付け、手に持っていたバッグにも20台隠し持っていたことが発覚した。他にも合わせて14人の女性が新品の携帯電話340台、iPad88台、総額95万元相当を香港から大陸に密輸しようとして摘発された。女性らは深センやスワトウから来ており、 1回200元の報酬で運び屋をしていたという。

  先の報道では深センと珠海のイミグレーションでは毎日8000人以上の運び屋が往復しているとされ、運び屋によっては一日50回以上出入境を繰り返して密輸品を運んでいると見られている。運び賃は1回あたり数十元から数百元、運び屋を生業としている人の月収は5000元にもなるという。

 香港側には密輸業者がたむろしており、大陸に戻る人に運び屋を依頼している。深セン海関では見知らぬ人物から荷物運びを頼まれたらすぐに通報してほしいと呼びかけている。

  ただ運ぶだけで1ヶ月5000元とは楽して稼げるように思えるが、出入境検査所の大混雑を考えると1日50回以上の出入境を繰り返すのはかなりの重労働と言えるかもしれない。 

http://www2.explore.ne.jp/news/articles/15577.html?r=hk

 はは、先月から随分と取締りが激しくなっているようです。

 こういう国境を渡るにもいろいろ方法はあるのですね。

 でも、これは大陸の人を捕まえた話かな?香港人のほうが多いんじゃないかな。

 女性が多いかどうかは実際に見ているとどうかなとも思いますけど、女性のほうがけちでやることやっていないからつかまる率が高いんじゃないかな?

 まともに働いても月にせいぜい1500現としか稼げない。ホンダや富士康の今年のスト問題考えればどっちが楽でお金を稼げるのでしょうか?

 日本人では月7-8万円の稼ぎのためにこんな労働はしないでしょう。上海人の大卒もしないでしょうね。

でも、この国では普通に努力して働いてもこの月7-8万円を稼ぐことが容易じゃない人が多すぎるんですよね。

一方で、こういう違法行為に対する刑罰が軽すぎる。

こうした社会の矛盾を消さない限り、密輸行為は消えないでしょうし、別に密輸に限らずこの国商売の形態は変わることはないでしょう。

まぁ、日本人も同類が覚せい剤中国から持ち出そうとして、捕まって死刑になっているのに、最近も捕まったお馬鹿さんがいますから、どっちもどっちかな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

上海人家庭、毎月子供への出費は1世帯あたり平均1700元

2010-12-14 | 中国ビジネス関連
上海市当局がまとめた上海市内の夫婦どちらかが35歳以下の家庭240世帯に対して行った調査で、毎月子育てにかかる費用は平均1700元程度で、住宅 ローンを除くと可処分所得の44.27%を占め、所得が低いほどその割合が増える傾向にあることが分かった。その結果、経済的負担が重くのしかかり、 70%で2人目の子供は欲しくないと答えている。また、子育てにかかる費用の一部を、両親に負担してもらっていると答えた人も全体の3割いた。

ただ、こうした負担に対して、子供の存在は沢山の幸福感をもたらしているとも答えており、仕事をしながら子育てをし、若い世代がそのバランスを探し出すための努力をしていることもうかがえる。


http://www2.explore.ne.jp/news/articles/15587.html?r=sh

 中国の赤ちゃん向け消費額が結構多い事はセミナー等で指摘していますが、子供に対する消費額も高いということですね。35歳以下ですから対照となる子供とは小学生以下であろうと想定されますけど。

 上記が正しいなら、子供以外の可処分所得は月2000元 2万6千円程度ということになるわな。

 てっと、住宅ローン除くと可処分所得が5万円程度。住宅ローンの額しだいだけど、単純に家借りていると月3-5万円はかかるかな。そうすると8-10万円の月所得。ってと6千から8千元の手取り給与って事か。まぁここまでもらっているとホワイトカラーだな。でも共働きだから半分としたらエリートじゃないね。

 子供がいるかいないかで使えるお金はだいぶ変わってしまう。

 GDP平均1万ドルある上海でこの程度。平均はですが。。でもホワイトカラー平均じゃないかな。外地出身のブルーカラーはまだまだ月2千元とかだから。この数字には含んでいないのでしょう。

 自動車や家電もかなり普及しており、そっちのローンもありそうだな。

 てあたりは市場を見るには欠かせないかな。

 13億人の市場??


 何年たてばそうなるのかな。確かにそれだけの市場はあるけど。中国製品なら。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国富裕層のハートをつかむ商品新戦略

2010-12-05 | 中国ビジネス関連

ニューズウィーク日本版にこんな記事が。

 

日本ではいまだに日本製品の輸出を吹聴する記事などを見かけますが、アメリカでは以下のように捉えているということですね。

まぁ、日本企業も当地で旨くいっている企業は、やはり現地にあわせていますけど。

 

 

 

ファッションから自動車、健康関連商品まで、外国ブランドが中国特有の美意識や消費心理に配慮した商品作りに目覚めた

[2010年11月 3日号掲載]

派手に買い物を楽しむ生活なんて、先進諸国では今や時代遅れかもしれない。だが中国では高級品ビジネスが花盛り。富裕層の好みもこれまで以上にうるさくなってきている。

ルイ・ヴィトンの旅行カバンやフェンディのハンドバッグを買うにしても、ニューヨークやパリで手に入るようなものではもはや満足できない。金の有り余った中国の消費者は、自分たちの好みやニーズに合わせて作られた贅沢品を求めているのだ。

フランスの高級ブランドのエルメスは先頃、「上下(シャンシア)」という中国向け新ブランドのブティックを上海にオープンさせた。ここで扱われているのは色とりどりのスカーフといった、いかにもエルメスらしい商品ではない。

例えば明朝風デザインの椅子や、薄くてきゃしゃな陶器。急須の形など、中国伝統のデザインから着想を得たアクセサリー。素材も紫檀や漆、カシミヤ など、中国産の高級品を使用している。店にはオープン初日から多くの客が詰め掛け、大きな話題を呼んでいる。これには他の欧米ブランドも無関心ではいられ ない。

コカ・コーラからプロクター・アンド・ギャンブルまで、欧米の多くの多国籍企業は長年にわたり、世界最大の人口を擁する中国でひと山当てようとも くろんできた。しかし実際はトップブランドであっても、驚くほど伸び悩んでいるという例が少なくない。理由としては、中国が今も(欧米と比べれば)貧しい ことや、貯蓄率が高いことなどが挙げられる。

その上、多くのブランドは既存の商品をそのまま中国市場に持ち込んで売ろうとした。パッケージに並ぶ文字を漢字に置き換えるだけで、中国の消費者に合わせた商品を作ろうという考えはほとんどなかったのだ。

「つい最近まで『欧米で開発して中国に出荷する』というのが(欧米企業の)姿勢だった」と語るのは、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)のシニアパートナーで、中国の消費事情に詳しいヒューバート・シュイだ。「だからうまくいかなかった」

さすがに企業も遅まきながら、このことを理解し始めた。金融危機以降、先進国の高級品市場が低迷を続ける一方で、中国は世界第3位の消費市場にな ろうとしている。経営コンサルティング会社のマッキンゼーによれば、中国の消費市場の規模は25年までに2兆3000億ドルになるという。

新車やテレビの販売台数では既に世界一、パソコンでは世界第2位につけている。ジュエリー(前年比で25%増)や化粧品(同20%)、高級車(同50%)といった分野でも急成長が続いている。

「金融危機後の世界の経済成長の主役交代は、誰も予想できなかったほど劇的だった」と、マッキンゼー上海支社のユバル・アッツモンは言う。「今では多くの外国企業の間で、中国を主力市場として扱わなければならないとの認識が広がっている」

かといって、エルメスのように中国人の美意識をなぞることが、中国市場で物を売る際に必ず必要かと言えばそうではない。大事なのは、中国の消費者が実際に何を求めているかをもっと注意深く掘り下げることだ。

最近では、多くの企業が中国人のニーズに着目した商品を売り出している。BMWはパワフルなM3の中国向け限定車「タイガー」を投入。今年の干支である寅にちなんで名付けられたこの車、カラーリングも派手なオレンジと黒だ。

低価格だけでは売れない

フランスのファッションブランドのクロエは、人気のバッグ「マーシー」の中国限定版(色は中国でおめでたいとされる赤)を発売する。リーバイスは 今後増えていくであろう中流層の消費者向けに「デニゼン」というジーンズの新ブランドを立ち上げた。中国人向けに、欧米よりもスリムなデザインを採用して いる。

欧米の企業はあれこれ手を尽くして、中国市場をいかに重視しているかを消費者にアピールしようとしている。上海にあるアップルの直営店では、「中国では客が常に正しい」という文言が目立つ所に掲示されている。

店員たちはアップルストア名物の黒いTシャツではなく、「加州設計、為中国製造(カリフォルニア州で設計され、中国のために製造された)」と書か れた赤いTシャツを着ている。これはiPhoneなどのアップル製品の裏に刻印されている「アップルによりカリフォルニア州で設計され、中国で組み立てら れた」という英語表示のもじりだ。

多くの企業は中国市場向けの商品を開発・製造するにとどまらず、その商品を中国以外の国にも輸出するようになってきた。ヒューレット・パッカード (HP)は最近、雨や土ぼこりにも耐える「農村部向け」の安価なノートパソコンなどを生産する工場を重慶に建設。このノートパソコンの売れ行きは好調で、 HPは他の新興国への展開も計画している。また、ポルシェは新型セダンを世界に先駆けて中国で発売した。

もちろん、中国向けの製品を作ったからといって売れるとは限らない。ほかの市場との違いを見落としたせいで、つまずく大手企業は数多い。例えば中 国では手頃な価格のブランドが受ける一方、ステータスシンボルとして欧米の製品を買う人も多い。「エブリデー・ロー・プライス」のスローガンを掲げた米小 売り大手ウォルマートが苦戦しているのはそのせいだ。

どこに出店するかを決めるのも難しい。外国への関心が高い富裕層は、国外旅行で欧米の高級ブランドの製品を買い込む。ラルフ・ローレンやルイ・ 美トンといったブランドは当初、沿海部の大都市に出店したが、売れ行きがいいのは重慶や大連といったややマイナーな都市の店舗のほうだった。

今どきのニーズに目配り

難問は山積しているものの、手応えを感じ始めた企業も多い。中国の消費支出はこの2年、前年比15%増を続けている。甘やかされて育った一人っ子世代(貯蓄より使うほうに慣れた人々)が次々と大人の仲間入りをするにつれ、消費支出は伸び続けると大半の専門家はみている。

欧米ブランドの製品にならいくらでも金を払うという中流層が増えるにつれ、健康関連商品の分野も大きな成長が見込まれている。その背景には、中国企業より確かな製品を手掛ける欧米企業への強い信頼感がある。

「中国らしさを取り入れた外国の高級ブランドの食品や、美や健康に関する製品を作れば大儲けできるだろう」と、BCGのシュイは言う。化粧品ブランドのエスティローダーやランコムがいい例で、中国市場を念頭に商品開発をしたり、別の化粧品ブランドを買収したりしている。

成功の秘訣はやはり欧米らしさを大事にしつつ、中国人のニーズにもバランスよく目配りすることだろう。金持ちの中国人は明朝風デザインの椅子や国 産陶磁器に食指を動かす一方、ピザハットにも足を運ぶ(中国のピザハットは上質な食器や白いテーブルクロス、一流の美術品をそろえたデート向きのレストラ ンだ)。

「プロジェクトの打ち上げのときは、フォーシーズンズホテルやリッツといった一流どころで好きなものを食べていいよ、とうちのチームの人間には言っ ている」と、上海に本拠を置くCMRコンサルティング社のショーン・レーン社長は言う。「でも、みんないつもピザハットを選ぶんだ」

贅沢さを醸し出すのは必ずしも価格ではない。重要なのは「どう認識されているか」ということのようだ。.

 

http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2010/11/post-1834.php?page=2

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国最大のネット動画サイト、ヨークーのIPOが始動

2010-11-29 | 中国ビジネス関連

・ヨークーは中国最大の動画サイトで、市場占有率は約40%。

・中国の動画サイトはYouTubeとは異なる。YouTubeがアマチュアの作った、短いビデオが多いのに対し、中国の動画サイトはドラマなどの長時間番組が多く、しかもプロの制作会社が作ったコンテンツが主流です。

・なぜコンテンツがこのように違うかといえば中国は米国のようなスタジオ・システム(映画会社、3大ネットワークなどが番組制作を寡占すること)ではないからです。中国には無数の番組制作会社があり、しかも中国のケーブル・テレビは地方政府が運営している場合が多く、アメリカのコムキャストやタイムワーナーのような巨大な企業がディストリビューションを押さえているということはありません。

・この結果、良質なコンテンツが比較的安価で手に入るので、米国のHuluやネットフリックスのようにコンテンツを引っ張ってくるのに高いフィーを払うことは無いのです。

・中国のネット動画市場は年率65%で成長すると見られています。

・同社は現在のところ未だネットワークやコンテンツに先行投資をしている段階で経営的には赤字です。従ってP&Lはきたないし、財務的にはみるべきものはありません。

ただネットワーク・コストは今後どんどん下がってくるだろうし、コンテンツの仕入れコスト(現在は売上高の約2割)はリーズナブルですから今後広告のCPMが上昇すれば比較的固定的な費用構造なので将来的にはかなり利益の出るビジネス・モデルだと思いました。

なお経営陣はソーフーのOBで固めてあります。

http://markethack.net/archives/51657969.html

 

→ヨークーも、もうひとつ大きな土豆網もNASDAQのIPOの準備をしており、実際に株式公開はできるのでしょう。

しかし。。サイトを見れば一目瞭然。海賊版コンテンツの如何に多いことか。。

 

安価にコンテンツが入る??唯だろ。まぁ、購入しているコンテンツもあるそうだけど。

 

大体、上海の街頭で販売されている海賊版DVDも、元はこのネットにアップされたものをDVDにして販売しているのが今の実態。

 

ヨークー。。息子が幼稚園で聞いてきた、ゴセイジャーというテレビ番組があるのですが、まだD海賊版VDが出ていないので、ヨークーでダウンロードして見せているんですよね。

 

さて、香港や中国国内ならいざ知らず、アメリカにIPOしてしまったとき、こういう企業の知的所有権違反訴訟に対する防御法はどうなるんでしょう?

地財違反を行っているのは、公開企業の実質支配下にある中国企業ということになるのですけど。。

 

一方、上場企業としてこの海賊版コンテンツの配信をやめた瞬間どうなるの?

当然、ユーザーは未公開企業の類似サイトの海賊版を見に行くことになってしまい、公開した企業のサイトは相当の努力をしなきゃいけなくなる。まぁいまの先進国企業対中国企業の不公平な戦いを強いられる。

 

そして、この株を推奨する人たちはこの辺について何で触れていないのかな?

 

日本のコンテンツしか見ていないので、IPO使用がどうなろうが、別に訴訟リスクなんてたいしたことないということかな、。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不謹慎だけど、美容整形外科の機会

2010-11-28 | 中国ビジネス関連

 

Tragedy exposes dangers of cosmetic surgery

Former Super Girl contestant Wang Bei, File photo.[Photo/Xinhua]

今月15日に、数年前に中国でおおはやり超級女声というオーディション番組出身の中国のアイドルが、整形外科手術で亡くなったそうです。

亡くなったのは王貝さんという24歳のかたで、武漢市で起きた事件とか。顎の手術で出血多量が原因だったとのこと。なんでも王さんのお母さんも

同じ病院で同じ顎の整形手術を受けたことがあるそうです。

中国の周りの子が冗談で言うのが、中国人が団体で韓国に整形手術旅行に行き、帰国時にパスポートと本人の写真が照合できないことが何度も起きている。てなものがあったんです。

この国って従業員の募集広告にも、容姿端麗とか、身長が何センチ以上何センチ以下とか平気で書いており、まぁがいけいんによる差別は結構あるみたいなんですね。韓国も女は外見命みたいな社会風潮があるのであれだけ整形がはやっているのですけど、中国も同じ様になるんでしょうね。一方で整形外科病院の質は悪く、詐欺まがいの無免許医師も結構いるみたいで。。

以前妻が日本への整形旅行ツアーを企画したら受けるはず、と話していましたが、確かにいけるかもしれませんね。まぁ、すでに手がけている人もいるでしょうが、PETツアー等よりニーズは多いんじゃないかな。知っている限り、総じて韓国より日本のほうが安心という意識はかなりありますから。洋服や越す目では中国では韓国のほうが日本を圧倒していますけど、体にメスを入れる分野なら、本当の技術的な面はおいといて、日本に優位性があるような気がします。

 

まぁ、日本でも暴利をむさぼっているといわれる業界ですので、海外の方の手術までしたいかどうかは知りませんが

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする