イスラームを語るのに、薔薇なくしては語れない。
深紅の薔薇は、唯一神、アッラー
白薔薇は、その使徒、ムハンマド
庭園には薔薇が咲き乱れ
噴水からほとばしる薔薇水の匂いが、世界を満たす
その昔、パシャの母が見つけた薔薇油は、針の先を浸しただけで、空気を換えた…
口にするのは、甘い薔薇の香りのシャルバト(シャーベット)
イスラームがスペインに上陸した時、薔薇も共にやってきた。
まだ、9歳の私。
外国文学にかぶれ、副パイロットが、スチュワーデスをデートに誘う時持って来る、箱入りの花にあこがれた。
この箱の中の花は、ティー・ローズと私の中では決まっている。
いつから、どうして決まっているのか、自分でもわからない。
お話の中の副パイロットの花は、違う花だった。
私がよく買うのは黄色い薔薇。
鉢植えはほとんどが黄色い薔薇。
なぜか判らない。
薔薇はみんな好き。
いろんな薔薇を手に取るけれど、
自分のために大枚はたいても買うのはなぜか黄色い薔薇。
ティー・ローズ。
薔薇を愛するものが四季を通じて、薔薇を愛でたいと願い込めた…
人に地球を一大帝国にすることは叶わぬ夢。
しかし、ティーは東洋と西洋の薔薇が交わり生まれた、永遠の花。
イスラームはそれを知っている?
神は深紅の薔薇
預言者は白い薔薇
人々は黄色い薔薇
そう、黄色い薔薇は、ティーから生まれた。
そして芳しい匂いは、世界の人々に欠かせない、まさしくお茶の葉をもんだ時の匂いに由来している。
スペインをイメージする時、黄色い薔薇は出てこない。
しかし、私の還りたい南の国の、碧い海。
青い空の下、オレンジの実、泰山木の白い花、アカシヤのレース模様の葉っぱの下で、黄色い薔薇は咲いている。
※写真の薔薇と本文中の薔薇は関係があるか、薔薇の方がもしお読みでした、ご教授ください。
脳内トリップ!
ありがとう、リフレッシュできました。
ぶちゅー
上手くいきますと、薔薇の村での薔薇祭りに行かれるかもしれないそうです!
「薔薇園」などイランの本を読んで、頭の中は薔薇色ですわ。
aoiさんは今度イラン方面にいらっしゃるようですね。彼の地で、前世の記憶が蘇ってくるかも…
また妙な妄想に取り付かれたり(笑)
実はオルサさんに飛びついていただきたいのは、副パイロットうんぬん。
例のシリーズの一冊『銀翼の少女』なのです。ビッキーとディーンが、メンフィスの町を宝石泥棒を追いかけて走る…
9歳の私、実にメンフィスがエジプトにもあるなんて知る由もありませんでした。
あのシリーズが私に、外国趣味を植え付けたのは言うまでもありません。
本といえば、先日逝去された小川国夫さんは、知らなかったのですが、フランス留学後にオートバイで地中海沿岸、北アフリカまで旅したというので、どんな作品を書かれたのか興味が湧き「アポロンの島」と「マグレブ、誘惑として」を注文し、先に着いた「マグレブ~」を読み進めてみたものの、自分の感覚にマッチせずに、残念でした。すべてがあっさりしているんですよ。描写も思いいれも。
エジプト史を勉強して、メンフィスが出てきたときにはびっくり。
更に、某早稲田の教授に「メンフィスが…」と話しかけられたときは、てっきり「エジプトのメンフィス」だと思っていたところ『王家の紋章』の主人公メンフィスで、トンチンカンなことになってしまいました。
「『銀翼の少女』はエジプトの話だっけ?」と、母に聞いて、この本の持ち主であり、エジプト大好きな母は、すぐにピンときて大笑いしていました。
メンフィスと聞くとドキッとします。
さらさの家にいったきりのような気がしますが、村川 堅太郎の『地中海からの手紙』のほうが好きですね。
タイトルに一目惚れして即買いました。