イスラミック・ブルー

スペイン、エジプト、イラン、トルコ、チュニジアへ、イスラミックな旅へ。
スペイン/地中海レストランガイド

マドリードを羊が制す

2010-09-28 22:52:49 | マドリード
 羊なくして、私は語れない
 私は秋になるとマドリードへ行きたいと騒ぎ始める
 羊の群れみたいに、
 頭の中は羊が一杯になって、
 数えるなんてとんでもない!
 羊で世界は真っ白。

 世界中の羊飼いとスペイン中の羊がマドリードを練り歩く。

 毎年その日が近づくと、
 羊の鳴き声がしてくるような気がする。

 熱に浮かされて

 ひたすらに、羊を折る。
 ピレネーの山を越え、マドリードへ降りてくる羊たちを、
 今、まぶたの裏に思い浮かべながら、
 折っている。

 東京上陸の日は…


折り紙展のご案内

 とき 10/16(土)10:00-17:00
     10/17(日)10:00-16:30

 ところ 
南大塚地域文化創造館 (03-3946-4301)
     JR大塚駅南口
     東京メトロ丸の内線 新大塚駅
     何れも徒歩5分


干からびたレモンと私の心

2010-09-02 22:38:42 | ないしょ ないしょ
ルクソールの家のお勝手から出た、たたきに
レモンの皮がひとつ
しゃがんで見つめていると
子どもが怪訝な顔をしている
「ヘルワ」(綺麗ね)と言うと、向こうへ行ってしまった

からっからにかわいた
レモンの皮

高村光太郎のレモンの詩は、
みずみずしいレモンのしぶきが、きらめき、
まぶたの裏に、ほとばしるレモンの水滴が見えるというのに、

このレモンが、
ついさっきまで
そんなきらめくレモンであったことなど
どこにも記憶していないような姿が
潔くて

一瞬にしてかわいてしまったからか
それとも、この土地がそうさせるのか

空っぽであることの美しさに見とれる

私の心はかわいている

そう言って、泣いている、湿った私の心は
まだ
救いようがあるのか

それとも

潔く、このレモンみたいになりたい


心は、まだ、お勝手の裏でしゃがみこんで
レモンの皮を見続けているところで止まっている