イスラミック・ブルー

スペイン、エジプト、イラン、トルコ、チュニジアへ、イスラミックな旅へ。
スペイン/地中海レストランガイド

家族経営の宿

2015-04-01 00:12:47 | 旅の仕方

日本人はありがたいことに、野宿から最高級のホテルまで、泊まれる環境があり、泊まりたいと思えば、どんなところにも泊まることができる。
だんだん年を取ってくると、その選択肢は狭まってくるけれど、ある意味本人の気持ち次第である。

一人旅の私が選ぶのは、家族経営の小さな宿が多い。
飛び出したら最後何時に帰るかは全く分からないので、門限のあるホテル様はどうしても敬遠してしまう。
鍵をもらってニンマリするのがいいのだ。
自分たちも使うので、総じてきれいにしている。
バスタブがないと疲れが取れない、のんびりお風呂派の私は、大きなお風呂場があるのも重要ポイント。

私は日本語以外はほとんど話せない。
大きなホテルではトラブルがあっても、対応は海のものとも山のものとも…親身に相談に乗ってくれるかは判らない。
その点、家族経営の宿では、事件があれば一緒に警察へ行ってもらうことも容易だし、
泊り客が少ないので、こちらの様子も把握していることが多い。
病気の時も看病や、お医者さんを手配してくれたりしてくれる可能性は非常に高い。
心細い時に、心で通じる可能性が沢山秘めているという安心感がある。
幸いなことに、今の所、厄介事でお世話になったことはない。

今回イタリアに早朝着いた宿は、乳飲み子がいる大きな大きなマンマの宿。
マンマの腕くらいの赤ん坊を抱いて、ドアを開けてくれた。
泊り客が朝ごはんを食べ、マンマの大きな子供がソファでTVを見ているリビングには、
大きな洗濯籠が置いてあった。
「ゴメンなさいね。今すぐお部屋を用意するわね」
チェックインの時間もたいてい融通がきく。
前日からほとんど寝ないで到着した私には、どんなにありがたかったか。
これが星のつくホテルなら「バックはお預かりします」で、終わり。

部屋に誰かが入ってくる心配もほとんどない。
鍵をもらってから、返すまで、何も希望しなければ部屋はそのまま。
これもありがたい。
高級ホテルで、仕舞い忘れた口紅が無くなったとか…珍しい話ではありませんからね。

もちろん、家族経営の宿、全部が全部、良いことづくめではないけれど、
私はいつも運がいい!
今回のこの宿は、薔薇の壁紙!日本趣味のお部屋!と、楽しみ一杯の宿でした。

 

 


私のスーベニール

2008-10-10 23:10:00 | 旅の仕方

 ほんとはいけないけれど。
 私の大事な宝物。
 旅の思い出、壜につめて。
 
 歩いて、歩いて、歩いて…
 見上げた空、
 小川のせせらぎ、
 ぬけられない路地、
 いつの間にか獣道になった農道、
 一杯のお茶、
 海の向うの月…

 全部が詰まった壜が、旅に出るたび増えていく。
 
 つまずいた枯れ枝、
 青空に向かってふいた綿毛、
 散ったばかりの花びら、
 たわわに実った種、眠れる赤子たち。

 旅の記憶が詰まった、私へのスーベニール
 

 


 きょろきょろして、肝心なところで足元を見ていないから、
 穴に落ちる、蔓に捕まってがけを登るなど、誰も見ていないから出来ること。
 崖に沿った植え込みから、急に公道に出てくる日本人がいたら、それは私。
 都心では滑る、転ぶは当たり前。
 旅に出たら、子どもに還ろう。
 公園で、植物園で、電池が切れて寝ていたら、それは私。
 大きなイスラームのスカーフが私を包んで守る。
 この壜たちはフランス語でスーベニールというのがしっくりくる。
 何でフランス語?
 お土産もプレゼントも、スーベニーヤも、ハディーヤも全部違う。
 新たなスーベニールが欲しくて、また海を渡る。
 いいえ、本当は、この種を蒔けるところを探して…

 

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保温ストーブ

2007-04-13 23:31:22 | 旅の仕方

 冬場、宿で大活躍するのは、オイルヒーター。部屋はほんわかと暖かく、洗濯物も、雨にぬれたコートもあっという間に乾かしてくれる。
 さらに、即席保温器にもなる。いつでも暖かいお茶を飲めるのは、この上ない幸せである。
 スーパーで、いろんな食材を買ってきて、ちょっとしたものを作って食べたい時。他のものを作っている間にさめる心配がない。最後まで温かいまま食べることが出来る。それもこれも、オイルヒーター様々である。


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地図

2007-04-11 23:33:30 | 旅の仕方

 歩くの大好き。
 電話はきらい。
 寄り道大好き。
 乗り物きらい。
 おひさま大好き。
 暗いのきらい。

 そんな私のマドリードにある「大事、大事」はこの街頭地図。
 地図の下に、通りの名前がアルファベット順に書いてあるので、住所から行きたいところを探し出せる。
 航空券のリコンファームも、航空会社を探してする。マドリード市内の航空会社でリコンファームを受け付けてくれなかったのは、某おフランスの航空会社だけ。ここだけは「空港か電話のみで承っております」とのこと。
 目当ての宿が満室!そんな時、田舎であれば近くの宿へ連れて行ってくれるが、マドリードではたいてい友達の宿を教えてくれるので、歩いていかれないこともしばしば。そんな時は、紙切れに書いてくれた住所をこの地図で探す。
 ガイドブックに出ていない、思いもよらない地域に足を踏み入れる。その水先案内人。


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超お得!アンダルシア乗り放題バス

2007-01-28 23:41:55 | 旅の仕方

 もうだめです。抑えられません。還ります。
 と、言うわけで来月私は魂の故郷に帰ります。
 なんだか判りませんが、無性に北へ行きたいのです。不思議です。私は今まで、行きたくても行かれなかった方に足が向いています。行こうと思っているのに足が動かない。あとでニュースを見ると、大洪水が起きていたり、大雪だったりと「行かなくて良かった」と思う事件が起きていました。
 この寒いのに…寒いのはダメなのに…なぜでしょう?行けばきっと判るのでしょう。やっと、行く時期が来たのでしょう。
 そんな私に誘惑の記事が飛び込んできました。
 アンダルシア全線乗り放題、おまけにマドリード往復も付いているチケットが、4日間(45ユーロ)、8日間(80ユーロ)という破格値。
 これは、「なぜお前の魂の帰るべきところに還らないのだ。それならこれでどうじゃ」という神の仕業でしょうか?なんと、心を揺さぶるのでしょう!
 詳しくは、運行バス会社の公式HPでご確認くださいね。
 Alsina Graells Surのバス周遊券「アンダルシア・パス」 
 
 そんなわけで、一月ほど留守にしますね。
  


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使いきりオイル

2006-08-22 00:10:18 | 旅の仕方
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 目下、私の一番のお気に入りお土産は、ポーションタイプのオリーブオイル。一回使い切りが好きなのではなく、お土産福袋を作るのに楽しいから。
 初めて見つけたのは、
アルカラ・ラ・リアールで、オリーブの実の形をした、オリーブオイルとヴィネガー。それからというもの、各地で捜し歩いていると、あるある…
 写真にある箱に入った、オリーブ・オイルはスペインのデパート、エル・コルテ・イングレスで手に入る。ボトルの格好をしたのはオリーブ・オイルとビネガーのセット。アンダルシアのスーパーで入手。
 大手スーパー、チャンピオンでは写真のような箱に、ミニチュア・ボトルのオリーブ・オイルがゴロゴロ入っているものがある。と言っても、置いている店とない店があるので、マドリードにいるときは、散歩がてらプエルタ・デ・トレドのスーパーまで買出しに行く。近頃は闘牛場のそばに、お気に入りの下宿があるので、行くのには市内縦断の旅である。日曜日、ラストロ(蚤の市)をぶらついて、帰りに立ち寄るのが、最近のコース。
 小さなオイルやティーバック、ブイヨン、お菓子のピルケース…そんな小さなかわいくて、おいしいものの福袋を作りにまた行きたいな。
 


朝ごはん……バルにて

2006-06-05 01:06:06 | 旅の仕方

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 ホテルでコンチネンタルの朝食?
 もったいない。
 朝起きたら、バルへ行かなくちゃ。
 スペインの朝は、バルで始まるのだ。
 ホテルでご飯を食べてもいいけれど、朝のバルも体験してみて。
 私の好きなデサユノ(朝食)は、トーストした白パンにオリーブオイルをつけて食べるもの。そして、カフェ・コン・レチェ。
 甘いペーストリーやクロワッサン、食パンのトースト、ドーナツなど、どれにしようか迷ってしまう。そんな時はチュロスがオススメ。アツアツのチョコラーテに、チュロスを浸して食べる。チョコラーテは、どろっとしていて、甘い。ダイエットのことは忘れて、スペインを食べよう。これぞスペインのデサユノ。
 朝のバルには、出勤前にカウンターで一杯やっている人。そう、迎え酒、ノープロブレマ!もちろん、ほとんどの人はカフェ・コン・レチェだけれども。そして、ガソリンを入れた人たちは、靴音を響かせ職場へと向かっていく。
 テーブル席には、出勤前にちょっとお仕事している人。新聞を読んでいる人。もしかしたら、オンセ(11時のおやつ)は当然のこと、お昼ご飯(2時ごろ)まで、話し込んでいそうな、おじいちゃんたちが、額を寄せている。
 そんな、スペインの朝の光景を見ながら、シエスタの意味を知る。
 前の晩、午前2時や3時まで大騒ぎ。それなのに二日酔いや、けだるい顔なぞ知らないかのような、スペインの人たち。
 「オラ!ディアース!」と、「オラ」と「ブレノス・ディアス」がつまって聞こえる、陽気な挨拶が飛び交っている。この元気の秘密は、シエスタに違いない。
 近頃シエスタは廃止の一途であるが、これはどうかと思う。世界基準も大事。しかし、シエスタの文化がある国から、シエスタを取り上げるのはいかがなものか。
 日中の暑い時間は休み、涼しくなってからまた働く。シェスタがなくなっても、人々の時間の使い方は変わらない。それならば、シエスタがあったほうが、健康にもいいではないか。
 そして、疲れた脳を回復させるための、すばらしきデサユノ。それが、チュロスとチョコラーテ。

 


天気予報とアラビア語

2006-03-03 22:30:26 | 旅の仕方
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 どこに行っても見る番組は、天気予報ではないだろうか?スペインの天気予報を見て、まず思ったこと。それは「あ、女王様の横顔だ!!」ポルトガルのところがちょうど横顔になり、金髪のお姫様に見えた。
 国によって天気のマークは違う。何よりも印象的だったのが、晴れ。日本人的感覚だと、丸くて赤い太陽から光線の線が出ているものを誰しもイメージすると思う。スペインのはどう見ても卵の黄身。黄色くて丸い太陽マークがたくさん並んでいると、目玉焼きが食べたくなる。
 初めてスペインに行った時、私はスペイン語がまったく判らなかった。ひとりで行く海外も初めてだった。今思えば、よく行ったもんだと我ながら感心するが、若さというか、バカさというか…
 イタリアから入ったので、しばらくイタリア語でなんとなく、カタコトを口にしていた。「カフェ・ラテ」と言えば「カフェ・コン・レチェ!」とかえされる。「グラッチェ」と言えば「グラシァス!セニョリータ!!」と、耳をつかまれんばかりに寄ってきて、私の体にスペイン語を吹き込んでくれた陽気なスペイン人たち。
 それはヨーロッパの国にいくつか行ったことがある私にとって初めての経験だった。
 ドイツ圏では、全部「判らない」というジェスチャーでかえされて、とほうにくれた。フランスでは全部フランス語でまくし立てられた。イタリアは、気の無い英語がかえってきた。
 スペインは何かが違った。英語が出来る人でも、とりあえずスペイン語で色々説明し、そして最終的に英語で解説してくれた。英語が出来ない人は、諦めてしまうことなく情熱的に語りかけてくれた。
 この情熱をきちんと理解できないことがとても悲しかった。どうやったらスペイン語を理解できるようになるのか。私はとにかく、スペイン語になれるためにテレビをつけた。宿にいる時でも常に聞いていれば、少しはましになるのではと思ったのだ。
 最初、卵の黄身に釘付けになっていた天気予報。私の耳はひとつの単語を捕らえた。「ブハイラ」予報官の女性は確かにそう言った。ブハイラ…それはアラビア語で湖の意味。地図を広げて見ると、予報官が指差したところには、湖があった。湖水地方だ!
 私はヘレン・ケラーがはじめて言葉を理解した時の気持ちが判ったような気がした。

 スペイン語のうち約1万語はアラビア語源である。私はアラビア語が堪能ではないが、ほんの少し判る。スペイン語よりはだいぶ単語を知っている。さて、この1万語はどんなところに残っているのか考えてみた。日本に残っているポルトガル語はどんなところ?そんなイメージで探し始めた。
 スペインはイスラームがどこまでも攻め入り、小国を作った。イスラームが残した足跡はどこにあるの?疲れきった私は、とにかく何か食べようと外に出た。タベルナでメニューを広げ、めくらばんで頼もうとした時、私の目に飛び込んできた文字は「ガンバス」これはえびに違いない。アラビア語の「ガンバリ」だ。値段も見ずに私はそれを注文した。すばらしく大きなえびが出てきた。
 地名と食べ物にアラビア語源のものが多いと気がついた私は、恐れることなく街に飛び出した。私の行きたいイスラームの香り高いスペインの地は、アラベの名前を持っているに違いない。そして、どんなに苦しい時でも、私は自分の知っている食べ物を要求することができる。アルハムドリッラー(アッラーのお陰で)
 こうして、私は無謀な旅を続けている。そして、スペインの人たちは、私が理解していないことを判っていながらも、情熱的に話しかけてくれる。そこにいることを許されている。そんな気にさせてくれるスペインは素晴らしい。

宵っ張りはオスタル

2005-12-23 00:00:45 | 旅の仕方
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 スペインのホテルは、大抵夜10時になると門を閉めてしまう。何時に到着するか、前もって知らせておかないと、門をどんどん叩く羽目になることも。
 スペインはシエスタの国。昼寝をした分、夜は長い。明日も仕事でしょう?大丈夫なの?と心配してしまうぐらい、午前2時3時まで飲んでいる。だから金曜の夜は当然のように、朝まで飲む。帰る前に〆の一杯を7時ごろ飲んでいてもおかしくない国。それがスペインだ。
 最初のうちはおとなしく、夜7時には宿戻って潜んでいた私も、いまや、10時前に宿に戻る日は殆ど無い。スペインの夜は一人でも楽しいのだ。
 何しろ、フラメンコもシアターも、始まりが遅い。終わるのは次の日。午前様は当たり前。こんな私の強い見方は、オスタル。
 オスタルの多くは、ビルのワンフロアを借りきっているものが多い。そのため、着くと3つの鍵を渡されることがある。ビルの玄関の鍵。オスタルのフロアの鍵。そして、部屋の鍵。
 これさえあればもう安心。帰宅時間を気にすることなく遊びまわれる。

 もっとも地方のオスタルは、部屋の鍵だけ持って歩けというが、表玄関の鍵をくれないことが多い。そのため、私はいつも問題児。12時過ぎにドンドン扉を叩く。「毎晩何処で遊んでいるの?」と、目をこすりながら出てくるお兄ちゃんに、ヘラヘラしながら謝る。オスタルは大抵家族経営。玄関前で寝ているのは、息子達だ。
 普段はともかく、フェリアの時は許して!
 スペインかぎっ子生活。大好き。

!ATENCION! 変圧プラグにご注意!

2005-11-19 23:31:56 | 旅の仕方
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 !ATENCION!
さて、近頃困っているのがこの変圧プラグであります。この2つの違いがお判りになりますでしょうか?
 良く見ると上と下では差し込む2本の棒の太さがちがうのです。
 上は新型の細いもの。下は旧型の太いものです。
 ヨーロッパ大陸(イギリスを除く)とギリシャ、エジプトなどで使われている220vのCプラグですが、ある時異変に気がつきました。
 「お湯が沸かない…」今朝まで泊まっていた宿ではつかえたのに、夜お茶を飲もうと思ったら、うんとも寸とも言わないのであります。これは困った。寒い寒い、小雨の降る夜。突然寂しくなってしまいました。「きっとコードが断線したに違いない」と思いしょんぼりとベットに入りました。
 明くる朝、諦めの悪い私はまたチャレンジ。やっぱり沸きません。ため息をついて、コードを抜こうとした時、違和感を覚えました。何かが変だ。そう、壁に埋め込まれたコンセントの差込口とブラグがピタッとしていないでぐらぐらしているのです。私は予備に持っていた古いプラグに付け替えてみました。と、コポコポ音がしてお湯が沸いたではありませんか!
 それから気がついたのですが、新しい宿や、洗面台を新しく付け替えたようなところで、コンセントの差込も取り替えたところは、皆差込が細いのです。で、旧型は刺さらない。もしくはそれこそ断線しそうな勢いで引っこ抜かねばならないということが、たびだひ勃発。
 私にとっては大事件でしたが、誰も話題にしているのを見たことが無い。皆さん問題なく旅されているのでしょうかね?
 これから充電やドライヤーなど電源を必要とされる皆様、変圧プラグの微妙な違いにご注意ください。ゆるい場合は手で押えていると何とかなりました。もし、充電器などいくらやっても動かない!と思ったときは、コンセントの差込口を確認してください。差込口は太い旧型。でもあなたの持って行った機械類は新型で、プラグが細いと言うことは十分に考えられますから。!ATENCION!

バスタブ冷蔵庫

2005-11-14 21:45:45 | 旅の仕方
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 できるだけ節約したい!
 長旅だと外で食べるのも飽きてくる…
 部屋でだらだらブランチしたい!
 お弁当を持ってピクニック!

 旅先で、そんな時あなたならどうする?

 スーパーで売っている食料品は、日本と違って少量パックのものは少ない。捨ててしまうのももったいない。安宿だと冷蔵庫が無い。
 冬場だとベランダに出しておけば天然冷蔵庫で、かなり保存が利く。しかし夏の、特にアンダルシアでは、直ぐに悪くなってしまう。朝買ったオリーブが、夜にはかびているなんて事もあった。
 そんな時の強い見方がバスルーム。バスタブに水を張って食料品を入れておくとかなり保存が利く。ハモン、ケソ、ヨーグルト…果物もやさいも2,3日持つ。
 ビデを使わない人で抵抗が無ければ、ビデを専用冷蔵庫にすることを勧める。わたしはどうもトイレの親戚と思うと使えない。ビデには道端で拾った花びらや葉っぱを浮かせて、水盤代わりにしている。ふと、これを書いていて、ビデでも直接ではなくスーパーの袋を2重にして食品を入れれば、冷蔵庫にしてもいいかなと思った。
 スペインのオスタルだと洗面台だけがついているタイプの部屋がある。この場合も、洗面台に水を張っておくとミニ冷蔵庫に変身。
 
 パン屋で美味しい焼きたてフランスパンを買い、ハモンとケソの店でハモン・セラーノをスライスしてもらう。それをもって酒屋でヴノを1本。
 夏なら噴水の水音が涼しさを運んでくる公園で、冬は部屋からの景色を見ながらベットで一杯。たまりません。一人旅の極意。
 何しろ出勤前に一杯やって問題ない国。これだけリュックに入れて、朝からフラフラ散歩に出るのは楽しい。街中のベンチだろうが何処だろうがお構いなし。
 
 マドリードやバルセロナの水道水でも効果のあるバスタブ冷蔵庫。アンダルシアの湧き水入り水道水はとても冷たい。そして思っているより、なかなかぬるくならない。キンキンに冷えたセルベサを愛している方。それだけは飲む前に買いに行ってください。そこまでは冷たくありませんので。あしからず。


カリフの街道の看板

2005-11-05 21:53:21 | 旅の仕方
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 アンダルシアをバスで旅をする皆々様。道路沿いにあるこの看板を記憶にとどめているあなたは、アラブの王たちに呼ばれているのです。その看板が出てきたら、少し目線を高くして、車窓からカステージョを探して欲しい。素敵な城が山の上にたっているのを見ることができる。エンジ色に白い星型の看板が、カリフの街道であることを示している。

風まかせ、気ままにアンダルシア

2005-03-02 23:45:24 | 旅の仕方
 グラナダとコルドバの間を移動するのはバスが便利だ。直通で約3時間。車窓からずっと景色を見ていると、いくつかのカステージョ(城)を見ることができる。そして、カリフの街道の看板も多く出ている。
バス停は大きなものもあるが、大抵はバルの前か、ベンチがあるだけでバス停とは思えないところもある。
 コルドバで手に入れた、スペイン語のRuta del Califatoの本を抱えて私はバスに乗った。ある程度のルートと予定は決めていたが、宿も日程もきちんと決めずに旅をするのは初めてだった。それには訳があった。アンダルシアの村のホテルリストは本に載っていたものの、メールアドレスやホームページの存在は無かった。ネットで予約しても、信じられるのかどうか判らなかった。アラブの旅が長く、旅行代理店を通さない予約を疑う癖がついていたこと。そして、なによりもスペイン語が判らない。相手の送ってくれる返答が怖かったと言うのが、本音である。宿が無ければ、次の村に行けばよい。気に入れば長くいればよい。旅とは本来そういうものではないだろうか。かくて、私は本当に気ままな旅を始めた。
 まずは大きなバス停のある村。そして宿が二軒以上存在している村に行くことにした。ありがたいことにどの村も、宿がニ三件しかないところが多い。お陰で、荷物を持ってうろうろしていると、宿へ引っ張っていってくれる地元の人が多い。アンダルシアの村の人々は総じて親切だ。本当に小さな小さな村だと、すれ違った村人全員と挨拶を交わすことになる。
 宿屋は祭りの時期を除いてがらがらである。フロントに人がいないことも多く、チェックアウトのときに主を探し回ったこともある。鍵をポストに入れて外出。戻って主を探し、鍵を頼むと「もって歩いてよ」と言われる。
 タクシーのある村も少ない。まず無い。みな自家用車である。あの山頂にあるカステージョにどうやっていくの?と聞くと、大抵大手を振って、足踏みする。「歩いていくんだよ!」というジェスチャー。
 観光案内所もいつやっていて、やっていないかわからない。公式にはやっていることになっている。しかし閉っている。ガラス越しに見える、村の地図やパンフレットを恨めしく眺めることも多々あった。
 博物館も、開館スタート時間には一応あける。しかし、誰もこないと判断するや否や、シエスタに突入する。
 村を旅するのに、かっちりとした予定を立ててこなくて良かったと思ったものだ。私は今でも、というか、ますます予定を立てずに村へと入っていく。気に入った村には何日もいる。用が無いと思えば、次のバスで移動する。
 最初の頃、バスがいつ来るか判らず、誰もいないバス停で何時間もバスを待っていたことがあった。青い空を眺め。雲を数えて、スーツケースに座っていた。今はバスの時刻を簡単に調べられる。バス停から一番近いバルに行って聞けば言いのだ。たったそれだけのことだが、最初はわからなかった。赤毛のアンの気分に浸り、次の村に行かれなければ、そのバスの終点に行けばいいと、いつも自分に言い聞かせていた。たいていはグラナダかコルドバ。そしてマラガ。しかし、私はちゃんと何処かの村に行くことが出来た。
 アンダルシアはオリーブとヴィノ、ケソ(チーズ)が美味しい。美しい景色と食べ物は不安をかき消す。ドキドキしなから、パン屋のにおいにつられ、私の旅は続く。