追われ、追われて、少しでも聖地に近い処へと、
アンダルシアを後にして、幾年月…
月明かりを頼りに、歩き続け、
月の満ち欠けが幾夜巡ったのか、
もう、わかなくなってしまうほど、沙漠を歩いた末に、
たどりついた町。
緑多く、山ありて、それでいて乾いた土地
夢まぼろしか、
幻覚か、
ここに見える、アンダルシア
チュニスから約2時間、
テストゥールという町は、小さなアンダルシア。
アンダルシアの人々が移り住み、町を作り、音楽を楽しんでいる。
マールーフという、アンダルシアの音楽を取り入れた、アラブ国際音楽祭が、来月この地で開かれる。
15世紀、アンダルシアを追われた人たちの調べは…
その風貌はチュニジア人のようで、
女が一人、歩く姿に向けるまなざしもアラブ的なものではあれど、
羊を連れて歩く姿や、
この街並みは、どうして、どうして、
アンダルシア以外の何物でもない。
いつの日か、マールーフに合わせて、この地で、アンダルシアの音に、望郷の念を見いだしたい。
苔むした塀の向こう
咲き乱れる花々と、伸び放題の草葉の奥の奥
ひっそりと佇む屋敷には、
秘密がいっぱい
アラバスターの杯に注がれる
真っ赤な葡萄酒
待ち人が来るまでの一人遊びのチェス盤
そして、今日の内緒話は…
一輪のベラドンナがお相手します
今日の内緒話は、
たわいもない
初夏の昼下がりのつぶやき
我が家で初めて咲いたベラドンナ
小さなな秘密を花弁にまとい
大きな木へと背を伸ばす
咲き乱れる花々と、伸び放題の草葉の奥の奥
ひっそりと佇む屋敷には、
秘密がいっぱい
アラバスターの杯に注がれる
真っ赤な葡萄酒
待ち人が来るまでの一人遊びのチェス盤
そして、今日の内緒話は…
一輪のベラドンナがお相手します
今日の内緒話は、
たわいもない
初夏の昼下がりのつぶやき
我が家で初めて咲いたベラドンナ
小さなな秘密を花弁にまとい
大きな木へと背を伸ばす